α7iiiで星空撮影に挑戦したい。どんなレンズを使えば良いかな?
α7iiiのフルサイズセンサーを使えば星空がバッチリ撮れます。
ただ、狙いどおりに星空を撮るにはレンズ選びがとても重要。
間違いのない選び方と、おすすめレンズを紹介します。
この記事を書いているのは写真家兼ライターの「とも」です。
全国を旅しながら風景を撮影したり、旅好きの皆さんに役立つ情報を発信しています。
そんな筆者は、α7iiiでたっぷり星景撮影をしてきました。
色んなレンズを使って失敗も経験した筆者なので、皆さんに間違いのないレンズ選びをして欲しいと思っています。
ということで今回は「α7iiiで星空を撮るならコレ!おすすめレンズ5つを写真家が紹介」というテーマでお話します。
α7iii星空撮影用レンズの選び方
早速、α7iiiの星空撮影用レンズを紹介したいところですが、レンズの選び方を簡単にお話しておきます。
これから紹介するレンズの見方も変わるし、今後のレンズ選びにも役立つと思います。
ということでサクッと解説します。
星空撮影用レンズでチェックすべきは次の5項目です。
- 焦点距離
- 開放F値
- センサーサイズ
- 重さ
- メーカー
順番に解説していきます。
焦点距離
星空撮影では焦点距離の小さなレンズを選びましょう。
焦点距離が小さいほど画角が広がり、星空を広範囲に写せます。
中でも24mmは広角で最もポピュラー。広角特有の歪みも24mm程度なら出にくく、色んなシーンで使えます。
20mm以下になると超広角と呼ばれ、天の川もかなり長く収められます。ただ画角が広がりすぎると、余計なものが写り込みやすくなって汎用性が低くなります。
筆者的には20mmまでなら、汎用性を保てるかなという感じです。
開放F値
星空撮影では開放F値の小さなレンズを選びましょう。
小さいほど光を多く取り込めて、ISO感度を上げずに済むのでノイズが少なくなります。
目安としてはF2.0以下を選べば問題無いでしょう。
センサーサイズ
本体のセンサーサイズに合ったレンズを選びましょう。
α7iiiはフルサイズ機なので、フルサイズ用レンズを選ぶことになります。
APS-C用が使えないわけではありませんが、画角がクロップされて画素数が減るのでオススメできません。
重さ
三脚に乗せられる重さのレンズを選びましょう。
星空撮影では三脚必須。三脚に乗らない重さのレンズを買うと、どちらか買い直しです。
一眼カメラ用の三脚なら重量オーバーすることはあまり無いと思いますが、念のためチェックしておきましょう。
メーカー
レンズのメーカーは純正にこだわる必要はありません。
SONY純正は性能も良くて安心ですが、高額なものが多いです。
SIGMAやTokina、TAMRONなどの「サードパーティレンズ」は比較的安くて性能も高いので純正にこだわらなくてOK。
以上、α7iii星空撮影用レンズの選び方をお話しました。
とりあえず、この5項目をおさえておけば間違いはないかと思います。
「青ハロ」や「コマ収差」などの話もありますが
これから星空撮影を始める方は「高いレンズはそれなりに除去されてる」くらいに思ってレンズ選びして良いと思います。
選び方がわかったところで、ここからα7iiiの星空撮影用レンズを紹介していきます。
焦点距離と開放F値が小さいフルサイズ用レンズを選べばOK。三脚の耐重量も念のためチェックしておきましょう。
α7iiiの星空撮影おすすめレンズ5つ
それでは、α7iiiの星空撮影におすすめなレンズを紹介します。
紹介するのはこちらの5つです。
- SEL24F14GM
- SIGMA 24mm F1.4 DG HSM
- SIGMA 20mm F1.4 DG HSM
- Tokina FiRIN 20mm F2 AF
- SIGMA 14mm F1.8 DG HSM
レンズの選び方を踏まえて、広角で開放F値2.0以下のレンズを集めました。
では早速紹介していきます。
SEL24F14GM
- 焦点距離 24mm
- 開放F値 1.4
- 重 さ 445g
- 値 段 174,000円
- メーカー SONY
SONY純正最高峰のGマスターレンズ。
開放F1.4の明るさなのに445gという軽量。しかも使いやすい24mmなので汎用性がかなり高いです。
筆者もこのレンズでたくさん撮影してきましたが、星空だけでなく建物や草木を立体的に表現するにも良い感じです。
軽量なので、ジンバルに乗せて動画撮影したりもします。
少し気になるのは「パープルフリンジ」が出やすいところでしょうか。(紫色の輪郭が出ること)
逆光など明暗差の強いシーンで出やすいので注意が必要です。
あとは値段が高いのもネックですかね(汗)
それを踏まえても、さすがGマスターという写りをするので「広角はコイツに任せてOK」という感じです。
SIGMA 24mm F1.4 DG HSM
- 焦点距離 24mm
- 開放F値 1.4
- 重 さ 760g
- 値 段 106,000円
- メーカー SIGMA
SIGMAの24mmレンズで、開放F1.4の明るさがあります。
値段は先ほどのGMレンズの6割だし、SIGMAのArtレンズは解像感に定評があります。
しかし、星空撮影では「コマ収差」が結構出るようです。
また、760gと少し重めなのでフットワークは落ちそう。ジンバルでの動画撮影も厳しいかなと思います。
でもやっぱり値段の利点が大きいので、初めての星空撮影には良いかも。
SIGMA 20mm F1.4 DG HSM
- 焦点距離 20mm
- 開放F値 1.4
- 重 さ 950g
- 値 段 112,000円
- メーカー SIGMA
SIGMAの20mm「超広角」レンズです。
24mmから4mm短くなるだけで写る範囲は全然違います。天の川を広く写したいならやっぱり20mm以下が良いですね。
このレンズは奥行き感が凄く出るしAFがかなり早いので、手前に被写体を置いてポートレート撮影も面白いです。
写真の周辺部が暗くなる「周辺減光」が結構強いので、気になる方は少し絞って使うと良いでしょう。迫力が出るのであえて残すのもアリ。
気になるポイントは、約1kgの重さと前玉が出ているところ。
撮影にはちょっと気合いがいりますし、フィルターをつけるには別途「フィルターホルダー」を買う必要があります。
あと、コマ収差はやっぱり出ちゃいますね。
しかし、この価格にしてトータル性能は良いので、オススメです。
Tokina FiRIN 20mm F2 AF
- 焦点距離 20mm
- 開放F値 2.0
- 重 さ 464g
- 値 段 83,000円
- メーカー Tokina
こちらも超広角20mmですが、Tokinaのレンズです。
筆者実は、Tokinaのレンズを使ったことはないですが、スペックやレビューを見るになかなか良さそうなので紹介します。
開放F値は2.0ということで、他と比較すると暗いですが十分ではあります。
重さは464gなのでSIGMAレンズよりかなり軽め。これなら動画撮影でも負担が無いです。
写りはどうかと言うと、開放だと周辺減光がかなり大きいですが、コマ収差が目立たないようなので、星景撮影に良いかもしれません。
お値段も今回紹介する中で最安。
ちょっと目新しいレンズを使ってみたい人にオススメです。
SIGMA 14mm F1.8 DG HSM
- 焦点距離 14mm
- 開放F値 1.8
- 重 さ 1,230g
- 値 段 149,000円
- メーカー SIGMA
最後に紹介するのはSIGMAの14mm超広角レンズ。
天の川を撮るためにあるようなレンズで、14mmの画角にもなると地上の被写体と天の川をセットで撮れちゃいます。
ただ、写る範囲が広すぎて汎用性は低いです。重さも紹介する中で最大の1.2kg。
初めての広角単焦点で買うには酷かなと思います。
ただ、焦点距離14mmにしか出せない迫力はあるし、開放F1.8の明るさがあるのも凄い。
この特別感に惹かれる人は買って良いと思います。
以上、α7iiiの星空撮影用レンズを紹介しました。
最後に簡単にまとめをしておきます。
α7iiiの星空撮影レンズ まとめ
今回はα7iiiの星空撮影用レンズについてお話しました。
レンズの選び方として、下記の項目を解説しました。
- 焦点距離
- 開放F値
- センサーサイズ
- 重さ
- メーカー
焦点距離は24mm以下の小さい数値を選び、開放F値も2.0以下のレンズにしましょう。
α7iii用なのでフルサイズ機用の中から探します。
星空撮影では三脚必須なので、重さも考えながらレンズ選びします。
メーカー純正にこだわる必要はなく、サードパーティにもたくさん良いレンズがあるので視野を広げてみましょう。
これらの選び方を踏まえて、5つのレンズを紹介しました。
コスパも考えると「SIGMA 20mm F1.4 DG HSM」が筆者的にはオススメ。
汎用性を求めるなら「SEL24F14GM」ですが、ちょっとお高いです。
天の川を大迫力で撮るなら「SIGMA 14mm F1.8 DG HSM」が良いでしょう。
皆さんのこれからの方針に応じて選んでいただければと思います。
以上、α7iiiと星空撮影用レンズについてでした。
この記事が皆さんのお役に立てば幸いです。
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