SEL15F14Gが気になってるけど、どんな感じ?
SONYの新レンズ『SEL15F14G』が2022年6月24日に発売されました。
APS-C用のレンズで、同時に「SELP1020G」と「SEL11F18」も発売されていて、どれにしようか迷っている方も多いかもしれませんね。
僕はSEL15F14GとSEL1020Gを購入して、1ヶ月色々試してきたので、その結果をもとにレビューしていきたいと思います。
この記事を書いているのは写真家兼ライターの「とも」です。
ZV-E10やα7IVを使ってフォトコンテストへの出品や映像制作をしており、賞をいただいたり企業や地方公共団体に映像を活用いただいたりもしています。
そんな筆者が今回はSEL15F14Gを本音レビューというテーマでお話します。
SEL15F14Gをレビュー
まず最初にSEL15F14Gをざっくりレビューしておくと
超明るくて超軽い良いレンズです。
そもそもこのレンズを購入したのは軽さと明るさが突出していたからなので、思った通りの成果を出してくれています。
APS-C機である『ZV-E10』の夜景撮影用に購入しましたが、嬉しいことにフルサイズ機の『α7IV』でも使えているので、物凄いお得感もありますね。
とにかく良いレンズなんですが、スペックについて気をつけた方が良いこともあります。
なので続いて、SEL15F14Gのスペックを解説しておきます。
SEL15F14Gのスペック
SEL15F14Gのスペックを紹介しておきます。
まとめると次の通りです。
- 焦点距離:15mm
- 開放F値:1.4
- 重さ:219g
- 手ぶれ補正:なし
- 最大撮影倍率:0.15倍
それぞれについて簡単に解説していきます。
焦点距離
SEL15F14Gの焦点距離は『15mm』です。
焦点距離は写真や映像の画角を決める要素で、APS-C用レンズはフルサイズ換算1.5倍して画角を判断します。
15 × 1.5 = 22.5mm
目安35mm以下は広角とされているので、SEL15F14Gは広角レンズになります。広角の中でも22.5mmはやや広めと言う感じですね。
最近のカメラは動画用手ぶれ補正機能で画角がクロップされることが多いので、それを考えて広めにしてあるのかもしれません。
広角レンズなので風景や建物内の撮影に向いてます。
開放F値
SEL15F14Gの開放F値は『1.4』です。
開放F値はレンズの明るさを示すもので、数値が小さければ小さいほど明るいと言うことになります。F1.4はかなり明るいので、このレンズの強みでもあり、僕が購入した理由でもあります。
夜景撮影でもISO感度を上げずに済むので、ノイズの少ない美しい写真や映像を撮ることができます。
この明るさと広い画角を活かして、星景写真を撮るのもオススメです。
F値が小さいと背景が強力にボケるので、被写体を強調した写真や映像を撮ることもできますね。
重さ
SEL15F14Gの重さは219gです。
200g前後はAPS-C用レンズではやや軽めという感じですが、開放F1.4で219gはとんでもなく軽いです。
そもそもF値というのは「焦点距離÷有効口径」で出る数値なので、明るいレンズ=口径が大きい=重いのが常識です。
実際、同じAPS-C用で開放F1.4のSIGMAレンズは405gもあります。
静止画なら重さもある程度許容できますが、動画を撮る人にとってはジンバルのペイロード(許容重量)もあって出来るだけ軽くしたいところ。
そんな中で発売されたSEL15F14Gの重さは衝撃的で、他の大口径レンズから乗り換えるという人も多そうです。
手ぶれ補正
SEL15F14Gにレンズ内手ぶれ補正はありません。
これは気をつけておいて欲しいポイントになります。
最近のカメラには光学式や電子式の手ぶれ補正が搭載されているものが多いので、広角ならレンズの手ぶれ補正は要らないだろうというメーカーの判断なんだろうと思います。
ただ、レンズ内補正があった方が良い場面というのは結構あります。
ZV-E10のような光学式手ぶれ補正がない機種で手持ちで夜景の静止画を撮ろうとする時、レンズ内手ぶれ補正があった方がブレるリスクは減ります。
あと、動画でジンバルを使うときも注意です。
個人的には、ジンバルで大きな揺れを抑えて手ぶれ補正機能で微細なブレを抑えるのがベストと思っているので、カメラにもレンズにも手ぶれ補正機能がないとちょっと心もとないです。
最大撮影倍率
SEL15F14Gの最大撮影倍率は0.15倍です。
最大撮影倍率が大きいほど被写体に近づいて大きく写せるんですが、0.15倍は小さめの数値です。
等倍マクロレンズは1.0倍でハーフマクロレンズは0.5倍なので、比べると小さいことがわかると思います。
チューリップなどの大きめの花やテーブルフォトなら問題なさそうですが、小さめの花やアクセサリーを写すのには向いてないです。
ただ、このレンズを小物撮影目的で買う人は少ないと思うので、そこまで問題ないかも。
ここまでSEL15F14Gのスペックについてお話したので、ここからZV-E10とα7IVとの相性についてレビューしていきます。
ちなみにSEL15F14Gと一緒に「SELP1020G」も購入しているんですが、こちらは昼間用として使っています。
画角の選択肢はズームレンズで多いですが、開放F4のレンズなので夜景は厳しい感じです。
SEL15F14Gと「ZV-E10」の相性
SEL15F14GとZV-E10の相性は思った通り良かったです。
カメラとレンズ合わせて562gしかないので、軽量ジンバルの「CRANE M2S」に載せて撮影することもできています。
SIGMA16mmF1.4では重くて載せることができなかったので期待通りの結果を出してくれました。
また、フルサイズと比べて暗所耐性が低いAPS-C機ではありますが、開放F1.4の明るさのおかげで、夜景撮影でもISO感度を上げることなく撮影できました。
APS-C機でノイズの少ない夜景動画を撮るならSEL15F14Gはバッチリですね。
ただ、レンズ内手ぶれ補正がついてないので、ジンバルに乗せてもアクティブモードはONにした状態で撮影しました。
ZV-E10のアクティブモードは画角が1.44倍狭くなるので
22.5 × 1.44 = 32.4mm
標準よりの広角になって、躍動感が落ちたり自撮りには厳しくなるので注意です。
札幌市内で夜景Vlogも撮ったのでよければ参考にしてみてください。
SEL15F14Gと「α7IV」の相性
ZV-E10用に購入したSEL15F14Gですが、α7IVとの相性もとても良いのでオススメです。
α7IVの重さは658gなのでZV-E10より重いんですが、アクティブモードの性能が良くて、ジンバルがなくても手持ちで4K撮影できます。(ZV-E10のアクティブモードは4Kだと効果が落ちる)
ジンバルが要らないので結局こちらの方が軽くなって撮影は楽になります。旋回の滑らかさなどはジンバルが上ですが、Vlogは手持ちで十分ですね。
また、α7IVのアクティブモードはクロップ倍率が1.15倍と小さめなので
22.5 × 1.15 = 25.9mm
となり、ZV-E10よりかなり広い画角で撮影できるのもα7IVの強みですね。
SEL15F14Gとα7IVで撮影した夜景動画もあるので参考にしてみてください。
SEL15F14Gのレビューまとめ
今回はSEL15F14Gのレビューをしてみました。
まとめると、開放F1.4の強力な明るさがありながら219gという軽さで、夜景動画の撮影にバッチリです。
もちろん静止画にもバッチリ使える性能なので、暗所はこのレンズに任せてOKという感じ。
ただ、レンズ内手ぶれ補正がついていないので、手持ちの静止画撮影やジンバル運用では気をつけたほうが良いかもしれません。
今回の記事は以上です。この記事が皆さんのお役に立てば嬉しいです。
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