【これ見ればOK】SONY FX30の1ヶ月まとめレビュー!メリット・デメリット・おすすめレンズも紹介

【これ見ればOK】SONY FX30の1ヶ月まとめレビュー。メリット・デメリット・おすすめレンズ

こんにちはともです。

今回はFX30の1ヶ月まとめレビューをやっていきます。

FX30を購入してちょうど1ヶ月経ったわけですが、性能検証やvlog撮影なんかもやってきて性能をかなり理解することができました。

今回はそんな経験を活かして、FX30の良いところも悪いところも全部お伝えするので、購入を検討している方や既に使っている方の役に立てれば嬉しいです。

今回はまとめということで、これまでの検証結果やおすすめレンズも紹介するので、ぜひ最後までご覧いただければと思います。

ちなみに今回の内容は動画にもしてあって、検証映像も入ってわかりやすいと思います。

よければご覧ください。

目次

FX30のスペック解説

ということでまずはFX30のスペック解説からやっていきます。

FX30のスペックをまとめるとこんな感じです。

  • 2600万画素APS-Cセンサー
  • 4K120P、FHD240P撮影
  • 最大常用ISO感度32000
  • 光学式アクティブモード
  • XAVC S HS SIフォーマット

それでは1つずつお話していきます。

2600万画素APS-Cセンサー

FX30のセンサーはAPS-Cという大きさでそこに2600万の画素が載っています。

ミラーレス一眼カメラのセンサーサイズは大きい方から中盤、フルサイズ、APS-C、フォーサーズあたりが使われていて、その中でも主流と言って良いのが「フルサイズ」と「APS-C」です。

センサーサイズが大きいほど画素数を増やせたり1画素の面積を大きくして暗所性能を高めたりできますし、強いボケを活かした表現もできます。

そういう意味でAPS-Cの2倍以上の面積があるフルサイズは有利ではありますが、プロの制作現場でAPS-Cが使われてないかというと全くそうではないです。

APS-Cだと良い映像が撮れないと考える必要はありません。

そんな2600万画素のAPS-Cセンサーですが、動画で使われるのは2010万画素です。

2600万は静止画撮影で使う3:2のアスペクト比の画素数で、動画で標準的な16:9のアスペクト比で2010万画素ということになります。

4K120P、FHD240P

続いて解像度とフレームレートですが、FX30は4K120P、FHD240Pまで使うことができます。

まず4KとFHDというのは映像に使われる画素数の規格で、4Kだと830万画素、FHDだと207万画素ということになります。

画素数が多い4Kの方が解像感が高いわけですが、830万という数字もFX30が使える2010万画素の1/2以下です。

なので2010万画素を830万画素に落とす必要があって、FX30では『オーバーサンプリング』という方法を使うことで解像感の高い映像にすることができます

フレームレートは映像1秒あたりに使われる画像の枚数で、大きいほど映像が滑らかになりますし、スローモーションの素材にすることもできます。

フレームレートが大きいと映像処理の負担が増すので、4K60P以上は使えないカメラもある中、4K120Pまで使えるのはかなり優秀です。

4K120PやFHD240Pは24P変換で5倍スローや10倍スローにすることもできます。

2.5倍スローは風景や風で揺れる植物なんかのスローに向いてますが、5倍スローは動く被写体をより印象的に映すことが出来ます。

FHD240Pの10倍スローだと鳥の羽ばたきとか流水なんかもじっくり映せそうです。

最大常用ISO32,000

続いて最大常用ISO感度ですが、これは暗い場所などでISO感度を上げたときにどのくらいまでなら画質を保てそうかということです。

いわゆる暗所性能の目安になります。

FX30の最大常用ISOは32,000でこれはAPS-Cとしてはごくごく標準的な数値だと思いますし、やっぱりフルサイズ機と比べると低めかなという感じです。

ただFX30にはデュアルベースISOという機能があるので、暗い場所にも結構強いです。

ここについては後ほどメリットのところで解説します。

光学式アクティブモード

そしてFX30の手ぶれ補正は『光学式』のアクティブモードです。

僕はシューティンググリップで歩きVlogを撮ったりしますが、手ぶれをかなり抑えられていてかなり満足いく性能です。

手ぶれ補正の方式には大きく「光学式」と「電子式」がありますが、電子式だとssを長くしたときに滲みが出ます。

FX30は光学式なので滲みは出ないですし、補正性能も高くてとても優秀です。

ただ使う時注意しないといけないこともあるので、そこはデメリットのところでお話します。

XAVC S HS SIフォーマット

続いてフォーマットについてですが、FX30はXAVC S HS SIの3つを使うことが出来ます。

フォーマットはシンプルに記録形式と捉えてもらって、XAVCという言葉は無視して良いので「S」「HS」「SI」という記録形式があるということです。

Sは汎用性が高くてファイルサイズもそれなりに抑えた形式、HSは汎用性は高くないけど圧縮効率が高いので低サイズで高画質という感じ。

SIはSと同じく汎用性は高いけど圧縮が少ないのでファイルサイズがかなり大きいです。ただ圧縮されてない分編集では負荷が少なかったり、画質の劣化が少なかったりします。

SとSIはH.264コーデックという圧縮方法でHSはH.265なので、自分が使う機器がH.265に対応してるかどうかがポイントになると思います。

僕は長回しするならHSだったり、質を求める場合はSIという感じで使い分けています。

あとFX30は動画機なのでファインダーはなくて、モニターは横に開いて回転するバリアングルタイプ、冷却ファンがついていて、重さは646gという感じです。

646gはSONYのAPS-C機としては結構重めで、フルサイズ機とほぼ変わらないくらいです。

ただ他社と比べるとそんなに重くもないかなという感じです。

FX30のメリット

ここまでFX30のスペックについてお話したので、続いてメリットについてお話します。

FX30のメリットは主に3つあるので順番にお話します。

  • APS-C用レンズがコンパクト
  • クロップの負担が小さい
  • デュアルベースISO

APS-C用レンズがコンパクト

まず1つ目はAPS-Cレンズを使えてコンパクトということです。

FX30の重さはフルサイズ機並みの646gですが、本体と同じかそれ以上に大事なのはレンズの重さです。

APS-C用レンズはフルサイズ用レンズよりコンパクトなので撮影の負担を減らすことが出来ます。

感覚的にはAPS-C用はフルサイズ用の半分くらいの重さじゃないでしょうか。

レンズが軽いと何本も持ち歩けて画角の選択肢が増やせますし、値段もAPS-C用の方が安かったりします

フルサイズ機でもα7IVのようにAPS-C用レンズを使える機種もありますが、FX30のフルサイズ版とも言えるFX3やα7SIIIは4K撮影ではAPS-C用レンズが使えません。

逆にFX30は画角が1.5倍にはなりますがフルサイズ用レンズを使うこともできます。

当たり前ではありますが、重さ的にも費用的にも負担が軽いAPS-C用レンズが使えるのはメリットだと思います。

クロップの負担が小さい

FX30のメリット2つ目はクロップの負担が小さいということです。

動画撮影では設定や使う機能次第で画角が狭くなるクロップがかかります。

クロップ倍率次第でレンズ選びが変わったりするので結構重要なポイントです。

クロップ倍率は公式が発表しているものもあればしてないものもあるので、FX30でも個人的に検証をやってクロップ倍率を確認しました。

検証結果はブリージング補正は1.1倍ほど、アクティブモードは1.15倍ほど、4K120Pは1.6倍ほどになりました。

※キリの良い数字に丸めてあります

少しクロップはかかりますが、これはかなり抑えられた数字だと思います。

特に4K30Pや4K60Pでクロップがかからないのは大きくて、フレームレートを変えても画角を調整する必要がありません。

レンズが単焦点だったりすると、電子ズームに頼るか撮影距離を調整しないといけなかったりするので、その心配がないのはメリットだと思います。

デュアルベースISO

FX30のメリット3つ目はlog撮影でデュアルベースISOが使えることです。

まず『ベースISO』というのは、カメラがノイズを抑えてダイナミックレンジも広く確保できる画質的に有利なISO感度のことです。

可能な限りベースISOで撮影した方が良いんですが、暗い場所での撮影ではどうしてもISOを上げないといけないのでどうしても画質が落ちやすくなります。

通常のカメラはベースISOが1つしかないですが、FX30では「800」と「2500」の2つがあるので画質の低下を抑えることが出来ます。

ISO800の画質が良い状態からISOを1000,1250,1600と上げていくと画質が少しずつ落ちていって、2つ目のベースISO2500になると画質が一旦回復して、そこからisoを上げるとまた画質が落ちていきます。

ISO2500で画質の悪さがリセットされるというわけです。

実際にデュアルベースISOを使って夜景も撮影しました。使ったレンズは開放F1.4の明るいレンズでしたが、F2.0以上で撮影できることがほとんどでした。

フルサイズより暗所性能が低いとしても、デュアルベースisoがあるとまた話は違ってきそうです。

APS-Cだから夜景は全然撮影できないということはないので安心して良いと思います。

他にもFX30は長時間撮影に耐えられるよう空冷ファンがついていたり、より高品質でも撮影できるようにATOMOSレコーダーへのRAW出力もできたりします。

RAW撮影についてはこちらの記事で解説しているので参考にしてみてください。

Vlogなどの手軽な撮影から本格的な作品撮りまでできる多彩な機能を持ったカメラです。

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FX30のデメリット

ここまでFX30のメリットをお話したので、続いてデメリットをお話します。

FX30のデメリットは3つあるので、それぞれお話します。

  • アクティブモードの仕様
  • CFexpress Aカードが高すぎる
  • バッテリー消費が早い

アクティブモードの仕様

1つ目のデメリットはアクティブモードの仕様です。

これはFX30に限らず僕が使っているα7IVでも同じなんですが、サードパーティレンズを使うと手ぶれ補正性能が極端に落ちます。

検証に使ったのはSIGMAレンズなんですが、TAMRONレンズでも補正効果が下がったという情報も入っているので、サードパーティレンズでの手ぶれ補正性能には基本期待しない方が良さそうです。

ただジンバルや三脚での撮影が基本という方はアクティブモードに頼る必要もないので、サードパーティを選んで全然問題ないと思います。

あと、レンズ内手ぶれ補正があれば違うんじゃないかという質問をいただいたりもしますが、SONYカメラの手ぶれ補正の仕様上、カメラの補正にさらにレンズの補正が加わって効果が高まるということはないのでほとんど変わらないと思います。

むしろ純正でもレンズ補正なしの方が補正効果が高かったということすらあるので、僕は手持ち歩き撮影では手ぶれ補正なしのレンズを使うようにしています。

アクティブモードの仕様を踏まえてレンズ選びや撮影をしてもらえればと思います。

CFexpress Aカードが高すぎる

2つ目のデメリットはこれはSONYカメラ全体の話になってしまうんですが、CFexpress TYPE-Aカードが高すぎるということです。

FX30ではXAVC SIの120pや240pで撮影する場合、CFexpress TYPE-Aというカードが必要になります。

XAVC SやHSならSDカードのビデオスピードクラスV60かV90くらいあれば大丈夫だったりするんですが、編集までガッチリする場合は僕はXAVC SIで撮影するのでCFexpressを使います。

CFexpressは値段がとんでもなく高くて160GBで5万近くしたりします。最近でた640GBなんかは18万くらいだったと思います。

CFexpressにはTYPE-Bというのもあって、Canon、Nikon、Fujifilmなんかで採用されていて値段はAの半分くらいなのに転送速度も早いです。

FX30は動画機ですが、静止画機だとカードは連写性能にも影響してくるので、できればSDカードではなくCFexpressを使いたいところですが、SONY機でcfexpressだとやたら値段の高いaカードを買わないといけないんです。

CFexpress AカードはおそらくSONY製のものしかないので、正直サードパーティレンズの件もあって、ユーザーの囲い込みが酷すぎるんじゃないかと思っています。

ただ、先ほどもお伝えした通り選ぶフォーマット次第ではSDカードで済むので、ヘルプガイドで使えるメモリーカードをしっかり確認しておくのをオススメします。

バッテリーの消費が早い

FX30のデメリット3つ目ですが、バッテリーの消費が早いことです。

FX30には冷却ファンがついているので、バッテリーの消費が早いというのは知ってはいたのでデメリットとまでは言えませんが一応気をつけてくださいということで入れておきました。

バッテリーのタイプ的にはα7IVと同じなんですが、体感的には1.2倍くらい消費が早いような気がしています。

これからの寒い時期はもっと消費が早くなると思うので外部給電が基本という方以外は予備バッテリーを用意しておいた方が良いと思います。

ちなみにFX30とα7IVとの比較記事もあるのでよければ参考にしてみてください。

FX30を買わなくて良い人

ここまでFX30のデメリットについてお話したので、続いてFX30を買わなくて良い人についてお話します。

FX30は僕もとても気に入っているカメラなので色んな人に使ってほしいとは思いますが、高額な買い物なのでなんとなくとか無理に買ってはいけないようにも思います。

なので、こういう人は他の手頃なカメラでも良いかもしれないという提案をさせてもらえればと思います。

4K60P,120Pなどで撮らない人

パターン1つ目は4K60Pや4K120P、FHD240Pで撮らない人です。

同じAPS-CのZV-E10やα6400、α6600なども4K24Pと4K30Pでの撮影が可能です。

FX30の大きなメリットの1つはフレームレートの選択肢が多いことなので、24Pや30Pでしか撮らないなら価値は薄れると思います。

僕も実際動画のほとんどは24Pで作っていて、その中にスロー映像を混ぜるからFX30を使っています。

もちろん4K60P撮って出しが良いという方も多いので、それはそれで良いですがやっぱり自分に必要なフレームレートについては考えた方が良いように思います。

光学式アクティブモードが要らない人

パターン2つ目は光学式アクティブモードが要らない人です。

FX30の光学式アクティブモードを魅力に感じている方も多いと思うので、基本三脚固定で撮影したりジンバルを使うという方には魅力が薄れそうです。

アクティブモードは良い機能ではありますが、やっぱりジンバルには性能で劣ります。

アクティブモードは旋回に弱いので、僕も作品撮りではジンバルを使います。

FX30はAPS-Cでは重めなので、例えばFX30にグリップをつけた場合とZV-E10を軽めのジンバルに乗せた場合だとほぼ同じ重さになります。

それでいてZV-E10とジンバルを合わせた値段はFX30単体の半分くらいだと思うので、結構考え方次第なところがあります。

ただZV-E10は結構クセのあるカメラなので詳しく知りたい方は下記のまとめ記事を見てもらえればと思います。

長時間撮影しない人

パターン3つ目は長時間撮影しない人です。

FX30を購入した理由で結構聞くのが熱停止しないで長時間撮影できるからというものです。

せっかくの収録を台無しにしないためにやっぱり重要な性能だと思いますが、長くても30分くらいしか撮らないという場合は熱停止はほとんど気にしなくて良いように思います。

FX30を買わなくて良い3パターンをお話しましたが、どれか1つというよりは3つとも当てはまってたらFX30は買わなくて良いという感じです。

あとは今までお伝えしたメリットとデメリットを踏まえて考えていただければと思います。

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FX30おすすめレンズ3つ

FX30を買わなくて良い人についてお話したので、最後にオススメレンズ3つを紹介します。

僕が使っているレンズで相性が良いなと思うレンズを3つ紹介しますが、アクティブモードの仕様もあって3つとも純正でかつ広角中心のレンズになります。

SELP1020G

早速1つ目のレンズはSELP1020Gです。

このレンズは開放F値4.0の暗めのレンズなので夜景撮影などには向いていません。

代わりにフルサイズ換算15-30mmのズームレンズになっていて、広角側では風景の歩きどりをしたり望遠側では少し被写体に注目した表現もできます。

パワーズームレンズなので、FX30本体のズームレバーで指一本でズームすることもできます。

あと若干画質は落ちますが全画素超解像ズームを使えばさらに1.5倍のズームで標準画角でも撮影することができます。

もっと倍率の高いデジタルズームもありますが、これは結構画質が落ちるのであまりオススメしません。

重さはたったの178gでトップクラスに軽いのでフルサイズを使ってた方などは衝撃を受ける軽さだと思います。

ただ純正なのでちょっと値段が張って、9万くらいになります。

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SEL15F14G

オススメレンズ2つ目はSEL15F14Gです。

このレンズは開放F1.4の強力な明るさがあるので夜景にも強いレンズです。

代わりに単焦点で画角の選択肢はないので、フルサイズ換算23mmくらいで撮ることになります。

風景撮りにはちょうど良い画角だとは思います。

明るいレンズは重くなりやすくって、開放F1.4だとAPS-C用でも400g以上のものがあったりする中、このレンズは219gしかありません。

レンズが重いと軽量ジンバルに載せられないこともあったりしますが、このレンズはCRANE M2Sという軽量ジンバルにも乗せることができています。

値段はこのレンズも9万ほどです。

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SELP1650

オススメレンズ3つ目はSELP1650です。

このレンズはZV-E10やα6000シリーズのキットレンズになっています。

3万くらいで買えて重さは116gという超軽量、パワーズームもついていて、フルサイズ換算24mmの広角から75mmの中望遠まで使えるというレンズです。

安いだけあって、解像力は低いし開放f3.5の暗いレンズではありますが、最初に色々試すにはかなり良いレンズだと思います。

動画ではレンズの解像力の違いも比較的わかりにくかったりもするので、画質的に十分という方も結構いるはずです。

それでもキットレンズは不安という方は中古で1万円くらいで買って使い倒してみるのも全然アリだと思います。

最初の1本にとてもオススメのレンズです。

今回はFX30のまとめレビューを長々とやってきました。

1ヶ月ほぼ毎日使ってきて本当に良いカメラだよなと思いますが、人によってはここまでの性能は要らないとか、とにかく暗所に強いカメラが良いという場合もあると思います。

とにかく高いカメラを買えば良いというわけでもないので、自分の用途や必要な性能をじっくり考えてカメラ選びしていただければと思います。

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FX30の半年レビューではProResRAWや写真性能、4K120Pの使用について詳しく解説しているのでよければご覧ください。

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