今回はSONYα7SIIIのノイズ検証をしていきます。
以前の検証で、ZV-E1はデュアルベースISOによってノイズが減るのを確認できました。
今回は同じセンサーが搭載されていると言われているα7SIIIでもノイズを確認して、性能に違いがあるか見ていきたいと思います。
あとα7SIIIのデュアルベースISOが他のピクチャープロファイルや静止画でも使えるか確認したいと思います。
ちなみに今回の内容は動画にもしてあるので、見やすい方でご覧ください。
α7SIIIのデュアルベースISO確認
まず最初にα7SIIIのデュアルベースISOを確認していきます。
デュアルベースISOとは何か?については以前のZV-E1の記事を参考にしていただければと思います。
確認の方法ですが、いつも通りカメラにボディキャップをつけて撮影して、編集で明るくしてノイズを目立たせます。
フォーマットやビットレート、SS、WBなどはα7SIIIとZV-E1で全て同じに設定します。
1つ目のベースISOは拡張ISOを除いた最低ISO感度なので表示を見ればわかります。
2つ目のベースISOはISO感度を上げて急にノイズが減った感度です。
この2つのベースISO感度を積極的に使うことでノイズの少ない映像が撮れるというわけです。
ということで確認した結果を読み上げていきます。
PP1:80と1600
PP2:80と1600
PP3:80と1600
PP4:80と1600
PP5:64と1250
PP6:50と1000
PP7:640と12800
PP8:640と12800
PP9:640と12800
PP10:80と1600
PP11:100と2000
クリエイティブルック:80と1600
静止画:80と1600
α7SIIIには最近の機種では使えなくなったPP7の「S-Log2」がありますが、PP8、9のS-Log3と同じく640と12800という結果になりました。
クリエイティブルックはFLやINなどの種類によらず全て80と1600です。
静止画はJPEGでもRAWでも80と1600になります。
ZV-E1でもそうだったんですが、全て1つ目のベースISOを20倍すると2つ目のベースISOになるようです。
なので初期設定されていない、HLG3やcine4なども1つ目を20倍すればわかります。
α7SIIIもZV-E1も、1つ目のベースISOを20倍すると2つ目のベースISO
α7SIIIとZV-E1のノイズ比較
α7SIIIのデュアルベースISOを確認できたので、続いてZV-E1との比較をします。
代表でS-Log3の比較です。
まずは1つ目のベースISO640です。
低感度なのでさすがにノイズも目立ちませんが、α7SIIIの方が若干ノイズに粗さがあるように感じます。
ISO3200まで上げてみても、やはり同じ関係のように感じます。
低感度の領域ではZV-E1の方がノイズが少なそうです。
ベースISO手前のISO10000になるとまた違いが出てきます。
α7SIIIは粗い印象でZV-E1はカラーノイズが一気に増えたようです。
ここではα7SIIIの方が良い印象です。
続いてISO12800はベースISO感度なので、どちらも一気にノイズが減ります。
ただ若干α7SIIIの方がノイズが少なくて滑らかに感じます。
最大常用ISOの102400です。
α7SIIIは大粒のカラーノイズが出ていますが、輝度ノイズのザラザラ感は少なめです。
逆にZV-E1は輝度ノイズのザラザラ感が出ていますが、カラーノイズはやや少ないように感じます。
最後の拡張409600だとα7SIIIのカラーノイズが大粒なのがわかります。
そしてZV-E1の輝度ノイズ量はさらに増えてザラザラです。
ということで、デュアルベースISOでノイズが減るタイミングは同じで、ここではノイズ量に大差はなさそうです。
ただノイズの出方はベースISOから離れるほど変わっていて、低感度のISO3200あたりまではZV-E1が有利でそこから12800まではα7SIIIが有利。
高感度になるとα7SIIIは大粒のカラーノイズが増えて、ZV-E1はザラザラした輝度ノイズが増えました。
低感度ではZV-E1の方が若干有利で、ISO10000前後はα7SIIIが若干有利
夜景映像を比較
確認できた特性が実際の映像にどう影響してくるか見てみたいと思います。
方法ですが「SELP1635G」というレンズを使って夜景を撮影します。
α7SIIIもZV-E1も高感度耐性があるのでF4レンズのSELP1635Gでも十分夜景が撮れます。
設定は次の通りです。
- 4K24P
- XAVC HS
- 4:2:2 10bit
- 100Mbps
- S-Log3
この記事では映像をキャプチャしていますが、YouTubeでは実際の映像をご覧いただけます。
まずはISO感度12800の設定でα7SIII。
12800でもベース感度なのでとても画質が良いです。
そしてZV-E1ですが、違いはほとんどなくてやはり画質は良いです。
両機種ともに高感度耐性が非常に高いのがわかります。
続いて最大常用ISOのISO102400で撮影したα7SIIIです。
ここまで高い感度を使う方はもうほぼいないと思いますが、結構綺麗に映せています。
そしてZV-E1で、こちらも頑張ってるんですが輝度ノイズが増えてザラザラ感が出てきています。
あと色のりが少し悪くなってきています。
最後に拡張ISO409600のα7SIIIです。
さすがにザラザラ感が出ていますし色の印象も良くないです。
あとノイズが大粒なのが理由かわかりませんが、ディテールが潰れているような印象もあります。
そしてZV-E1ですが、α7SIIIよりザラザラ感が強くてノイズが目立っています。
ZV-E1の方がディテールがハッキリしているような印象もあるので今後の検証で確認はしたいですが、高感度での印象としてはα7SIIIの方が良さそうです。
ISO12800では違いは分からないが、ISO102400あたりではα7SIIIの方が良好
α7SIIIとZV-E1のノイズまとめ
実際の映像も確認したところで、ノイズのまとめをしたいと思います。
検証結果から分かること
ISO640から3200あたりまでの低感度ではZV-E1の方がノイズが少ないようです。
そこから12800までZV-E1の方がノイズが多くなっていき、ベースISOの12800でどちらもノイズが減ります。
そこからα7SIIIはカラーノイズ、ZV-E1は輝度ノイズが多い状態が続いて、高感度での印象はα7SIIIの方が良好という感じです。
正直、他のカメラと比べると差はとても小さいですが、結論としては低感度ではZV-E1、高感度ではα7SIIIが有利という感じではないでしょうか。
今回はノイズの比較でしたが、また手ブレ補正や解像感、歪みなどの検証もやってみたいと思います。
購入はSONYストアがオススメ
ちなみにZV-E1を購入するならSONYストアが一番おすすめです。
アカウントを作って購入するだけで次のメリットがあります。
- 10%OFFクーポン(初回も使える)
- メーカー3年保証が無料
- 定期的にクーポン配布
SONYストアの価格はパッ見だと高く感じるんですが、そこから10%OFFですし1年の無料保証が3年になるので、実はかなり安いです。
さらに「αあんしんプログラム」に入ると15%OFFクーポンやレンズの長期保証クーポンがもらえますが、こちらは月額550円かかりますので、必要に応じて考えればOKです。
ちなみにZV-E1の色んな検証結果をまとめた記事もあるのでよければ参考にしてみてください。
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