一眼カメラが気になっているけど、本当に必要かわからなくて迷ってます。
そんな方に向けて、一眼カメラを持つことの魅力を解説します。
この記事を書いているのは写真家兼ライターの「とも」です。
全国各地を旅しながら、風景写真を撮影して生活しています。
実は10年近く公務員として働いていましたが、写真とカメラに出会って、「この世界で生きていきたい」と思い、退職しました。
ただ、「安定の公務員」を選んだ人間ですから、好きという理由だけで退職するには根拠が足りませんでした。
カメラや写真について調べ、考えた結果、カメラが「仕事や私生活を含めたこれからの人生」に必要だという結論を出せたから退職できたのです。(まだ大きな実績はないけどなんとか生きてる)
ということで今回は「カメラとこれからの生き方【チャンスとスキルとビジネスの話】」というテーマで記事を書きます。
カメラとこれからの生き方(概要)
それでは早速、「カメラとこれからの生き方」についてお話していきます。
お話するのは
- 1.機会を逃さない
- 2.アートの時代
- 3.映像市場の拡大
についてですが、「サラッと内容が知りたい」と言う方に向けて、先に概要をお伝えします。
機会を逃さない
「1.機会を逃さない」では、私生活面でのカメラの重要性についてお話します。
あなたの私生活で
「良いカメラで撮ったらどんな写真になるだろう」
「良いカメラだったらこの景色も撮影できたのかな」
「大事な人の今を写真で残したい」
などと思う場面がこれからたくさん出てくるので、後悔しないためにカメラを持ちましょう。
といった内容です。
アートの時代
「2.アートの時代」では、ビジネススキルと写真を関係づけてお話します。
現代のビジネスにおいては、「論理的から直感的へ」「問題解決から問題提起へ」と、必要とされるスキルが変わっています。
これは、20〜30代のデジタルネイティブ世代が仕事の中心を担い、情報を簡単に仕入れられるようになったことで、誰でも問題解決能力を手に入れられるようになったからです。
今の時代は解決よりむしろ、問題を提起して新たな市場を開拓できる人が求められています。
つまりは、「直感」や「自分の価値観」で物を見ることができる人材が求められており、この能力を養うのにうってつけなのがアート。
初期投資はかかるけど、機材があれば知識や技術が無くても始められる「写真」は、アートスキルを養うのにうってつけ。
という内容です。
映像市場の拡大
「3.映像市場の拡大」では仕事におけるカメラの役割についてお話します。
YouTubeやSNSなどを活用したビジネスが増えている中、コロナの発生でリモートワークも推進され、映像市場の拡大は誰もが認めるものとなりました。
プラットフォームはこれからも変わり続けますが、「文字・映像・音声」が情報伝達のベースであることはほぼ変わりません。
どれもスマホやパソコンがあれば記録できますが、質を求めると「映像・音声」については専用の機材が必要。
カメラを持つことはあなたが映像市場に参入するきっかけになり得ますし、映像という資産を得るためのツールとして持っておいて損は無い。
といった内容です。
以上が概要で、ここからは詳しく解説していきます。
それではいきましょう!
機会を逃さない
まずは「機会を逃さない」について。
機会を逃さないというのは、大きく2つの場面を想定しています。
- 大事な人との時間
- 貴重な光景
では見ていきましょう!
大事な人との時間
家族、親友、恋人。
大事な人との時間はかけがえのないものです。
人生で出会う99%の人はいずれ関わることも思い出すこともなくなる、ハッキリ厳しく言ってしまえば「どうでも良い人」です。
そういった人達に時間やお金を裂くよりも、「大事な人との時間」をいかに深く味わうかを考えるべきです。
大事な人と共有した時間を写真に残しておけば、一緒に思い出を振り返ることもできるし、別れがあってもその人を思い出して語ることができます。
「あとどのくらい一緒にいられるだろう。」
そう考えると、今すぐ写真を撮りに出かけたくなってしまいます。
「大事な人の今を残す」のはカメラの大事な役割です。
筆者は子育てをしたことがありませんが、子どもの成長を撮るのはさぞ楽しいだろうと想像はできます。
そして、自分が幼少の頃に親が撮ってくれた写真を見た時には、親の愛情を強く感じました。
「何もできない頃の自分に愛情をもって育ててくれた。」
「自分の成長を見守り、楽しみにしてくれていた。」
こんなに直接的だったかは微妙ですが、写真を通して感じられる愛情は間違いなくあります。
幼少の記憶は曖昧ですから、むしろ写真を通さなければ子どもに伝えられないこともあるでしょう。
カメラがあれば、大事な人の今を残すことで思いを伝えることができるのです。
貴重な光景
普段の生活でも旅先でも、貴重な光景は突然現れます。
皆さんはこういった経験はありませんか?
虹を見つけて思わずスマホで写真を撮ったけど、後で見ると虹が小さいし余計なものが写ってパッとしなくて、「なんでこんな写真撮ったんだろう」と思いながら消してしまう。
全く同じでなくとも、似たような経験は結構あるハズ。
これは、その時確かに見た素晴らしい景色に、カメラの性能が追いついてないから起こることです。
あなたが見て感動したのは虹なのに、スマホは虹を小さく写し、空を横切る電線と近くの工場をハッキリ写してしまう。
もしこの時、一眼カメラと望遠レンズがあれば虹をいっぱいに写して、電線や工場を避けることもできたでしょう。
そして、虹の滑らかなグラデーションを感じ取り、背景に微かに写る山並までも写してくれたかもしれません。
普段の生活でも旅先でも、現れる光景は貴重なものばかり。
それらを逃さないカメラを持つだけで、旅も日常も一気に輝きを増すように思えます。
「旅先の写真なんてネットで調べれば出てくるし、わざわざ撮らなくて良くない?」
と考える方も多く、実は筆者もそのうちの1人でした。
旅行は元々の趣味ですが、ほとんど写真は撮らないし、撮ってもスマホという感じ。
「写真に夢中で旅を味わえなかったら本末転倒。」
といった考えでしたが、カメラを持って、そんなことはないということに気づきました。
カメラをとおして風景と向き合うと、見るだけでは気づかない魅力に気づきます。
色や質感、人や動物の動きに、光の角度や関係が加わって『その瞬間だけの景色』ができあがっていることに気づきます。
それはネットで探しても見つからない光景で、今そこにいる自分にしか撮影できません。
「見ただけでは気づけないもの」の存在をカメラは教えてくれます。
アートの時代
これからはアートの時代です。
と言っても、写真や絵画が趣味として流行り出してるとかそういう話ではありません。
ビジネスにおいてもアートなスキルが求められる時代がきたということです。
そう言える理由は下記の3つです。
- 問題解決能力の飽和
- 論理から直感へ
- ビジョンを持つ
早速、それぞれ解説していきます!
問題解決能力の飽和
インターネットが普及した現代において、「正しい答え」を見つけるのはとても簡単です。
それは、誰でも解決方法が分かるということであり、社会では問題解決能力の重要度が下がってきています。
私が学生だった平成20年頃は「問題解決能力のある人材を目指しましょう!」という学校の方針があったし、就活でも問題解決能力を求められました。
しかし先ほども言ったとおり、現代において問題解決能力は誰でも手に入るので、社会や企業は別の能力を求めはじめています。
それは『問題発掘能力』です。
これまで社会は、既存の問題を解決できる人材を求めてきましたが、今求めているのは解決すべき問題を発掘できる人材です。
競争の激しいレッドオーシャンで身をすり減らして戦うのではなく、解決すべき問題を発掘し、そこに市場を作り出す方がずっと安全。
社会は今、ブルーオーシャンを見つけられる人材を求めているのです。
そして、ブルーオーシャンを見つけられる人材がどんな人かというと、「創造性」や「美意識」に基づいた『ものさし』を持っている人です。
このものさしが、社会に潜む問題を見つけ出すのです。
これまで機械的、大衆的な行動しかとっていなかった人が活躍するには難しい時代が間も無く訪れます。
論理から直感へ
これからの時代を生きるには、これまで重要とされてきた「論理的思考」に加え、「直感的思考」も必要です。
あなたはVUCA(ブーカ)という言葉をご存知でしょうか。
VUCAとはVolatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の頭文字を並べたもので、現代ビジネスを取り巻く環境を表したものです。
複雑かつ曖昧で、変わりやすくて不確実。
VUCAの中では、条件がコロコロ変わって、論理はいつまで経っても固まりません。
そんな環境で決定や判断を行うには、「全体像を直感的に捉える能力」が必要となります。
直感とは、論理を飛ばしていきなり結論に至る思考なので、結論が出るのに条件が変わる暇もありません。
もちろん、論理を積み上げて答えが出るなら越したことはないので、論理で歯が立たない問題には直感を使って立ち向かうということです。
実際、ミシガン州立大学の研究では、ノーベル賞受賞者や科学者と一般人とを比べたところ、前者の方が芸術的趣味を持っている割合が高いとの結果も出ています。
芸術が育んだ直感や感性が、芸術以外での成果にも繋がることを証明しています。
ビジョンを持つ
VUCAの時代で生き残るには感性によってつくられた『理想の将来像(ビジョン)』を持つことが重要です。
「自分の仕事が将来こんな形で人の役に立つ」とか
「自分達の仕事が社会をこんなふうに良くする」といったものです。
論理や実績を真っ直ぐ積み上げていくだけでは、雲のように流れ漂う成果へは辿り着けません。
ビジョンを持つことで、VUCAの中でも目標を見据えて軌道修正しながら成果へ近づくことができます。
実際、ビジョンの基となる「美意識」や「創造性」を獲得するための動きはもう始まっていて、幹部候補に大学でアートを学ばせるという企業も増えているようです。
そんな、可能性あるアートに触れないでいることは一種の機会損失なので、ぜひ触れておくべきです。
絵画でも音楽でも文芸でも構いませんが、一番とっつきやすくて長く続けられるものは、やはり写真です。
観光地や公園などに行けば、若い女性から年配まで色んな人が夢中で写真を撮っていますから、続けることは決して難しくありません。
初期費用はかかりますが、アートの時代を生きるための自己投資と考えれば、そう高い買い物ではないでしょう。
ちなみに今回書いた内容は、下記の書籍から学んだことをベースに書いています。良ければ購読してみてください。
映像市場の拡大
ここ10年の間に映像市場は一気に成長を遂げました。
それまではテレビや映画くらいしかなかったけれど、インターネットの普及で多くのプラットフォームが生まれ、映像を通じた活動の重要性は誰もが認めるものとなりました。
ここでは拡大する映像ビジネスについて下記のことをお話します。
- YouTubeやInstagramを使った映像ビジネス
- リモート活動の普及
それではいきましょう!
YouTubeやInstagramを使った映像ビジネス
Youtubeを通してビジネスを見ると、いろんなことが分かってきます。
以前のYouTubeは、企画やゲーム実況などのエンタメ動画ばかりでしたが、ジャンルの幅が少しずつ広がり、2019年からはビジネス系の動画が流行りだしました。
これは「映像=テレビや映画などの娯楽」という認識が抜けて、「誰でも使える情報伝達ツール」として定着してきたからです。
映像は文字や音声と比べて伝えられる情報が多いですが、製作のコストや手間がかかるため、一般人には敷居の高いものでした。
しかし、通信技術と機材の発達、プラットフォームの確立で敷居が一気に下がり、一般人も映像をツールとして使えるようになったのです。
Googleの検索結果にYoutube動画が表示されるようになったのも、動画=情報源として認識されてきたからです。
質の高い情報を使えば、広告収入を得るも良し、自社サイトへ集客するも良し。
SNSでも写真や動画を使って集客できますから、映像を起点としたビジネスが広がりを見せていると言えます。
しかし、ここでの競争もだんだん激しくなり、新規参入のハードルは上がっています。
元々の知名度があれば、質にこだわる必要はないですが、知名度も質も無いと相手にされません。
実際に、アイキャッチ(タイトル画像)の作成や編集などを外注することで、動画の質を上げているYouTuberも多いですし、アイキャッチ画像の作成だけで食べている人もいます。
「今すぐYouTuberになりましょう」などとは言いませんが、撮影・編集スキルが、広がる映像市場において武器になるということはハッキリ言えます。
リモート活動の広がり
コロナウィルスの猛威によって、リモートワークやリモート学習が一気に広がりました。
費用と時間面のメリットはとても大きく、「リモートにできるものはリモートが良い」というのがほとんどの人の意見だと思います。(会わなきゃできないことももちろんありますが)
そういったわけで、これからリモート活動は広がり続けるので、ちゃんとした機材を用意して快適にリモート活動を行う必要があります。
スマホやパソコンのカメラはコンパクトなだけに、ノイズが出たり白とび・黒つぶれが起きやすかったりします。
「やっぱ専用のWEBカメラを買わないとな、、、」と思いがちですが、実は一眼カメラもアプリを使えばWEBカメラに変身します。
しかも、専用カメラよりずっと高画質で、レンズを変えれば思い通りの画角がつくれるので非常にオススメ。
三脚も含めると場所はとりますが、小さい物を写したり、複数人を一気に撮ったりする場合に画質はかなり重要。
リモート活動でも一眼カメラが大いに活躍してくれること間違いなしです。
以上、カメラとこれからの生き方というタイトルで長々とお話してきました。
カメラは私生活を輝かせ、ビジネススキルを育てる力があり、機材としての役割も当然に果たします。
不確実で曖昧な社会が、アートの可能性を探り始め、かつて趣味としての色が強かったカメラは、ビジネスで役に立つようになりました。
VUCAの時代を生きるには、既存の概念に囚われずに物事の可能性を探っていく必要があります。
その第一歩として、カメラを持つことを強くお勧めします。
カメラが本格的に欲しくなってきた!という方に向けて、次の記事ではカメラの選び方と筆者おすすめのカメラを紹介します。
ぜひご覧ください。
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