LUMIX『S9』とSONY「α7CII」のAF被写体検出性能を比べた結果…

LUMIX『s9』とSONY「α7CII」のAF被写体検出性能を比較した結果...

今回はLUMIX S9とSONYα7CIIのAF被写体検出性能を確認していきます。

LUMIXは昨年、S5IIが発売されるまでは「コントラストAF」のみを採用していました。

ただ「S5II」からは『像面位相差AF』も加えたハイブリッドAFを採用しています。

今回発売されたS9もハイブリッドAF採用で、それに対してSONYも長くハイブリッドAFを採用してきています。

被写体検出の数についてもどちらも人、動物、鳥、乗り物など豊富になっていますが、実際に被写体検出してくれるのか比べてみたいと思います。

結論からお伝えすると、どちらも良い性能をしているけど、大きな違いがあったので、ぜひ最後までご覧ください。

ちなみに今回の内容は動画にもしてあるので、みやすい方でご覧ください。

目次

S9とα7CIIの人物検出

ということで早速、S9とα7CIIで人物を検出するか確認します。

最初のピント位置
最初のピント位置

最初のピント位置は手前のカメラで、後ろに出てきた人にフォーカスしてくれるのか見てみます。

設定ですが、被写体検出を人に設定して、フォーカスエリアは一番広くして乗り移り感度も最大にしておきます。

露出や被写界深度が違うと検出性能にも差が出るので、F値、SS、ISO感度も揃えて撮影します。

ということで、まず短距離ですがα7CIIもS9も、しっかり検出します。

S9とα7CIIの人AF 短距離
S9とα7CIIの人AF 短距離

中距離でも確認しますが、α7CIIもS9もちゃんと検出します。

S9とα7CIIの人AF 中距離
S9とα7CIIの人AF 中距離

長距離でも試してみるとα7CIIは検出してくれませんでした。

α7CIIの人AF 長距離
α7CIIの人AF 長距離

何度かやると検出してくれたので、ちょうどこの辺りが検出するかの境目のようです。

そしてS9ですが、しっかり検出して、こちらは数回やって全て検出してくれました。

S9の人AF 長距離
S9の人AF 長距離

基本的にここまで小さい被写体を検出してほしい場面は少ないと思いますが、どちらも検出してくれて、S9の方がより感度が高い印象です。

ちなみに、SONYのカメラでもAIAFが採用されていない機種については一番手前でも検出してくれません

S9とα7CIIの動物検出

続いて、検出対象を動物にして色々と確認していきます。

リスの人形を使って撮影します。

S9とα7CIIの動物AF
S9とα7CIIの動物AF

犬でも猫でもないので検出するか心配だったんですが、S9もα7CIIも検出したのでこれで検出性能を確認します。

手前に障害物を置いて、動きはあまり決めずに自由に人形を動かしてみます。

条件普通

まずはα7CIIです。

テーブルの奥の方から人形が出てきた時は、検出してくれなくて、手前に出てきた時は検出してくれます。

α7CIIの動物AF 短距離
α7CIIの動物AF 短距離

一度検出すれば、前後に動かしても追従してくれます。

モニター上では、被写体を検出するとすぐに瞳に枠が表示されるので、瞳の検出がしっかりできていることがわかります。

続いてS9で確認します。

こちらはテーブルの奥でも、被写体を検出してくれます。

S9の動物AF 長距離
S9の動物AF 長距離

検出の感度についてはやはりS9の方が上のようです。

ただ、瞳に枠が表示されるのは被写体がかなり手前にきた時だけで、それ以外は体全体に枠が表示されます。

そして、突然被写体を検出してくれなくなることがあるようで、モニターを見ると、後ろの飾りに枠が表示されてしまっています。

S9の動物AF 誤認識
S9の動物AF 誤認識

被写体を手前に出すと、また検出し直してくれました。

ちなみに後ろを向けて試してみると、α7CIIはさらに検出しづらくなって、S9も同様に検出しづらくなりました。

尻尾が大きくて頭部などの体の部位を認識しづらくなったからだと思います。

逆光

せっかくなので今度は背後に照明を置いて、逆光で検出するか確認してみます。

S9とα7CIIの動物AF 逆光
S9とα7CIIの動物AF 逆光

まずα7CIIですが、やはり奥の方では検出してくれなくて、かなり手前に持ってくると検出してくれます。

α7CIIの動物AF 逆光
α7CIIの動物AF 逆光

検出した後はしっかり追従してくれます。

続いてS9ですが、テーブルの奥では検出してくれなくなりました。

S9の動物AF 逆光
S9の動物AF 逆光

ただ少しだけ手前に出すと検出をしてくれます。

検出した後に被写体を前後させると、たまにピントが外れることがあります。

ちなみに動物ではないものを出しても検出しません。

とにかく出てきたものにピントを合わせているのではなく、ちゃんと動物として検出してピントを合わせているのがわかります。

暗所

最後に照明を無くして暗い状態で撮影します。

S9とα7CIIの動物AF 暗所
S9とα7CIIの動物AF 暗所

マルチ測光で露出値は-3の状態なので、かなり悪い条件です。

まずα7CIIですが、やはり奥の方では検出してくれず、手前に持ってくると検出してくれて、検出すれば奥に行っても追従してくれます。

α7CIIの動物AF 暗所
α7CIIの動物AF 暗所

モニター上では瞳に枠が表示されて、瞳まで検出してくれているのがわかります。

そしてS9ですが、テーブルの奥でも検出して、前後させても追従してくれました。

ただモニターを見ると、人形の足元に瞳の枠が表示されて、部位の検出がうまくできていない状態です。

S9の動物AF 暗所 誤認識
S9の動物AF 暗所 誤認識

S9とα7CIIのAF まとめ

結果をまとめると、悪い条件でも見つけてくれる、検出の感度的な部分ではS9の方が上のようです。

遠くても逆光でも暗くても、α7CIIより検出してくれる可能性が高かったです。

そして、被写体を間違えずに検出してくれるか、追い続けてくれるかという検出の精度や追従性については、α7CIIの方が上のようです。

S9は関係ないものを被写体として検出してしまったり、追従が途中で途切れたりすることもありました。

α7CIIは一度検出するとしっかり追い続けて、瞳検出までしてくれます。

今回、あえて悪い条件で撮影しているので、普段使いやすかったり失敗をなくしてくれるのはα7CIIだろうと思います。

ただS9の感度についてもかなり優れていて驚いたので、アップデートなども含め安定性を上げていってほしいなと思いました。

S9もα7CIIも被写体の乗り移り感度や、速度の調整もできるのでそこは好みに応じて設定すると良いと思います。

ということでS9とα7CIIの被写体検出性能の確認でした。撮影や機材選びの参考にしてみてください。

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