レンズ選びでは何をチェックすれば良いのかな。開放F値って大事なこと?
『開放F値』はレンズ選びでとても重要です。
理解せずにレンズを買ってしまうと、後で後悔することになるかも、、、
この記事で開放F値についてしっかり学んで、レンズ選びで困らないようにしましょう。
この記事を書いているのは写真家兼ライターの「とも」です。
全国を旅しながら風景写真を撮影して生活しています。
そんな筆者もたくさんのレンズを購入してきましたが、中には「失敗したなあ」という買い物も、、、
これからレンズを購入する方には、筆者と同じような失敗をせず満足できるレンズ選びをして欲しいのでこの記事を書きます。
ということで今回は「『開放F値』の意味を解説!【一眼カメラ用レンズ選び】」というテーマでお話します。
開放F値で写真の何が変わる?
まずはイメージしやすいよう、開放F値で何が変わるかをお話します。
開放F値で変わるのは写真の『明るさ』と『ボケ具合』です。
開放F値が小さいほど明るく(ボケが強く)なるので、開放F値の小さなレンズを「明るいレンズ」とも呼びます。
ということで、早速ですが明るいレンズの作例をご覧ください。
明るいレンズなら「天の川」が撮影できます。
開放F値が大きい暗いレンズでは、光を十分に取り込めないので天の川の撮影は難しいです。
仮にできたとしても、カメラの感度を上げてノイズがたっぷりの写真になってしまいます。
明るいレンズは「ボケを活かした写真」も撮影できます。
手前のモミジにピントを合わせ、背景の木漏れ日を玉ボケにしました。
開放F値が大きいと、背景をボカせないので撮影の選択肢が減ることになります。
以上のように、開放F値によって写真の「明るさ」と「ボケ具合」が変わり、写真のバリュエーションも変わることがわかります。
イメージが湧いたところで、本題である開放F値の意味についてお話します。
開放F値で変わるのは写真の「明るさ」と「ボケ具合」です。
開放F値の意味を解説
開放F値とは、そのレンズが使える最小のF値です。
開放F値が小さくても撮影時の設定でF値を大きくもできるので、F値を調整して明るさやボケ具合を変えられます。
では、そもそもF値とは何でしょう?
F値とは光を取り込む度合いを数値化したもので、レンズの有効径を焦点距離で割った値です。
『レンズ有効径÷焦点距離=F値』という式なので、レンズの径が大きいほど光が入るし、焦点距離が長くなるほど光が入りにくくなるという意味です。
例えば筒の中を覗くことをイメージすると、筒の径が大きい方が色んな方向から光が届くし、筒が長くなると光が届きにくくなりますよね。
そして、レンズの有効径は「絞り」を閉じて小さくすることができるので、好きな時にF値を変えられるというわけです。
開放F値とF値についてご理解いただいたところで、開放F値の目安をお伝えしておきます。
開放F値はそのレンズで設定できる最小のF値。撮影時にはF値を変えて明るさとボケ具合を調整します。
開放F値の目安は?
ここまで、開放F値の意味について解説しましたが、開放F値がどのくらいなら良いのでしょうか?
結論、開放F2.8を目安とすると良いです。
F2.8を超えると、暗い場所での撮影が厳しくなってくるイメージです。
ただ、「望遠レンズ」や「ズームレンズ」は構造上、開放F値が大きくなりやすいので、そこは理解した上でレンズ選びをしましょう。
一番良いのは、焦点距離が近いレンズを比べて、自分なりに開放F値の目安を把握すること。
ちなみに筆者は、下記のようにレンズの明るさを判断しています。
- 〜2.0 → かなり明るい
- 2.0〜2.8 → 明るい
- 2.8〜4.0 → 暗い
- 4.0〜 → かなり暗い
夜景や星景を撮るなら開放F2.8は最低限押さえておいて欲しいラインです。
単焦点レンズは総じて開放F値が小さめなので、夜景や星景撮影に相性抜群です。
開放F値以外の大事な要素
レンズ選びで特に重要な項目が開放F値の他にもう1つあります。
それが『焦点距離』です。
焦点距離と開放F値はレンズの名前にも含まれていて、この2つさえ見ればレンズの大まかな性能が分かります。
(「SEL 90mm F2.8」というレンズの場合、90mmが焦点距離で2.8が開放F値)
焦点距離は写真の「画角」つまりは写る範囲を決めます。
具体的には、焦点距離が小さければ写る範囲が広がるし、焦点距離が大きければ写る範囲は狭まります。
目安としては35mm以下は「広角」、50mm前後は「標準」、85mm以上は「望遠」といった感じ。
詳しい解説は下記記事に載せているので、開放F値とセットでしっかり押さえておきましょう。
「開放F値」と「焦点距離」はレンズ選びでまず押さえるべき項目です。あとは値段相応に画質が上がるようなイメージで良いと思います。
開放F値まとめ
今回はレンズ選びで重要な「開放F値」についてお話しました。
開放F値は写真の『明るさ』と『ボケ具合』を決める大事な要素です。
開放F値が小さければ暗い場所に強く、ボケを活用した写真が撮影できます。
開放F値はあくまで「最小のF値」なので、設定でF値を大きくして撮影することも可能です。開放F値は小さければ小さいほど良いと思ってもらえれば良いです。
また、開放F値と並ぶ大事な要素として「焦点距離」についてもお話しました。
開放F値とセットでしっかり理解しておきましょう。
以上、開放F値についての記事でした。
ちなみに、「焦点距離も開放F値もバッチリ理解できたからカメラとレンズを選びたい!」という方には筆者オススメの機材を紹介しておきますので、良ければご参考に。
α7iiiと一緒に使って欲しい単焦点レンズ!【ズームも少し】
以上、この記事が皆さんのお役に立てば幸いです。
コメント