春らしくメジロと桜をセットで撮りたいけど、機材や設定はどうすれば良いんだろう?
そんな方に向けてメジロと桜の撮影方法を紹介します。
必要な機材とカメラの設定、メジロの生態についても紹介するのでぜひ参考にしてみてください。
ちなみにこの記事を書いているのは写真家兼ライターの「とも」です。
風景や野生動物を中心に各地で撮影を行っているので、皆さんに役立つ情報をお伝えできると思います。
そんな筆者が今回は「メジロと桜の撮影方法【機材や設定、生態を解説】」というテーマでお話していきます。
メジロと桜の写真紹介
メジロと桜の撮影方法を紹介する前に、まずは「撮影できる写真」の紹介からしておきます。
枝にとまるメジロと桜をアップで撮影できました。
今回は比較的早い時期から撮影できる「河津桜」とセットで撮影しています。
河津桜はソメイヨシノよりピンク色が濃いのでより華やかで温かみのある写真になっています。
こちらは「つがい」のメジロです。
メジロはつがいでいることも多いので、仲良く並んでいる写真を撮ることもできます。
見ているだけでなんだか優しい気持ちになりますね。
こちらは桜ではなく「梅の花」とメジロの写真です。
河津桜と梅は同時期に開花するので、こちらもぜひ撮影したいところです。
この記事ではメジロと桜の写真を他にも載せていますが、全てたった1日のうちで撮影できた写真です。
撮影場所は鹿児島市の「吉野公園」で、花見客も多い賑わった公園でもたっぷり撮影できたので、機材や設定を万全にして、メジロの習性を理解していれば必ず素敵な写真が撮れますよ。
知っておくべきメジロの習性や生態
メジロと桜の写真を撮るためには、生態もある程度知っておいた方が良いです。
ということで、簡単にメジロの生態についてお話しておきます。
メジロの特徴
メジロはスズメより少し小さい12cmほどの大きさ。
お腹は白色で顔や羽は緑色をしていますが、名前のとおり目の周りが白くなっているのが特徴です。
見た目も鳴き声も可愛らしいので、昔から親しまれ、よく鑑賞されています。
現在は捕獲などが原則禁止されているので、可愛くても捕まえたりしませぬよう。
メジロの生息地
メジロは日本全国の山地や森林、公園などで見られる身近な野鳥です。
南では年間通して見られますが、北海道などから越冬のために南に渡るものもいます。
夏は山地にいて冬は平地に降りてくるので、冬から春にかけてが身近で見つけやすいです。
個体数は極端に少ないわけではないので、目撃情報などを調べれば意外と近くで見つけられるかもしれません。
また、人への警戒心も少なめなので、結構近づいて撮影できたりします。
メジロの食べ物
メジロは雑食で木の実や昆虫も食べますが、桜や梅の蜜など甘いものが好物です。
春は桜や梅の木に集まって花の蜜を吸うので、花とセットで撮影できるというわけです。
どうやって蜜を吸うかというと、花に顔を突っ込んで、長い舌を出して蜜を吸っているようです。
花から顔を出したメジロの顔には黄色い花粉がたくさんついていたりします。
メジロと桜を撮る機材
メジロと桜を撮影するための機材について解説します。
スマホで撮れる?
小さくて素早いメジロを撮影するには「望遠画角」が必要で、スマホではかなり厳しいです。
具体的には少なくとも焦点距離200mmは必要で600mmまでズームできるとかなり安心です。
スマホは望遠でも100mm前後にしかならないので、メジロを大きく写せません。電子ズームで拡大できるかもしれませんが、画質はかなり落ちると思った方が良いです。
メジロと桜の撮影には、一眼カメラと望遠レンズを用意するのがベストですね。
どんなカメラが良い?
一眼カメラであればメーカーを問わずどんなカメラでも撮影できます。
僕はフルサイズカメラのSONYα7IVと望遠ズームレンズを使っており、性能的には大満足しています。
ただ、フルサイズの望遠レンズは大きくて重くて高価になりがちなので、軽くてコンパクトな「APS-C」や「マイクロフォーサーズ」を使う方のも良いと思います。
マイクロフォーサーズは最も軽量で望遠にも強いので、「野鳥撮影はもっぱらマイクロフォーサーズ!」という方も多いです。
マイクロフォーサーズはセンサーが小さい分、性能で劣る面もあるので、野鳥撮影だけでなく昼夜問わず色んな撮影を楽しみたいという方はAPS-Cやフルサイズにしておくのが無難かもしれません。
どんなレンズが良い?
レンズは先ほどお伝えした通り焦点距離200mmは最低必要で、600mmまでズームできると安心です。
メーカーの縛りは特にありませんが、必ず手ぶれ補正機能がついているレンズを選びましょう。
望遠画角は手ぶれがかなり大きくなるので、手ぶれ補正必須です。ボディに手ぶれ補正があってもそれだけでは足りません。
僕が使っているのはSONY純正の「SEL100400GM」というレンズですが、以前使っていた「SIGMA100400mm」も良いレンズだったなと思います。
手ぶれ補正さえついていればあとはレビューなどを見てレンズ選びすればOKです。
三脚はあった方が良い?
望遠レンズはとても重いので、三脚があると撮影の負担がかなり減ります。
ただ最初のうちはどこに三脚を据えれば良いかもわからず、三脚を持ってウロウロ歩き続け、結局負担が増すということにもなりかねません。
とりあえず三脚なしで撮影して「やっぱり必要かも」と思えば買うと良いですし、いつもの撮影スポット的なところができてから買うでも良いと思います。
必要性を感じてからで良いという感じですね。(今回の撮影で三脚は使っていないです)
メジロと桜の撮影設定
メジロと桜の撮影設定は、どんな状態を撮りたいかで変わります。
特に気をつけるのはシャッタースピード(SS)です。
SSはシャッターを開いている時間のことで、SSが長いとブレが発生しやすくなります。
上の写真では1/1600秒という短いSSで撮影してるので、飛んでいるメジロをブレなく撮影できています。
「ならSSをとにかく短くすれば良いんじゃない?」と思う方もいるかもしれませんが、場合によってはそうもいきません。
SSを短くするとカメラが受け取る光の量が減って写真が暗くなるんです。
足りない明るさを補うためにはISO感度を上げることになりますが、ISO感度を上げると写真にノイズが発生して画質が落ちてしまいます。
この日は快晴だったのでSSを短くしてもISO感度を上げずに済んでいますが、くもりや木陰での撮影ではSSは長くしたいものです。
なので、メジロが木にとまってたりブレが出にくい状態ならSSは長めにしておくのが良いです。
具体的には1/200秒あたりでも十分じゃないかと思います。
ちなみに今回使った撮影モードは、SSとF値を自分で調整できる「マニュアルモード」で、ISO感度はAUTOに設定しておきました。
また、マニュアルフォーカスではピント合わせが難しいので、AF-C(コンティニュアスAF)に設定して撮影しています。
枝や桜にピントが合うこともありますが、メジロの顔にピントが合ったのを見極めてシャッターを切りましょう。
メジロと桜の撮影方法 まとめ
今回はメジロと桜の撮影方法についてお話しました。
メジロは全国で見られる身近な野鳥で、花の蜜が好物なので桜や梅の花とセットで撮りやすいです。
ただ、スマホや広角レンズでの撮影は難しく、望遠レンズは必須です。
フルサイズ機と望遠レンズの組み合わせはかなり重くて高額なので、これからカメラを買うという方は用途やコンパクトさにも目を向けてカメラ選びすると良いと思います。
三脚の購入は一度撮影してみて考えるくらいでOKです。
メジロの撮影はSSの設定が重要で、短くすれば飛んでいるところもブレなく撮れます。
ただ、くもりや木陰での撮影だと写真が暗くなるので、木にとまってるメジロを撮るならSSは長めにしておくと良いと思います。
今回の記事を参考に、ぜひメジロと桜の撮影にチャレンジしてみてください。
この記事が皆さんのお役に立てば嬉しいです。
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