Nikon Zf|F4レンズで夜景が撮れる『暗所性能』!デュアルISOも確認した結果…

Nikon Zf|F4レンズで夜景が撮れる暗所性能!デュアルISOも確認した結果...

今回はNikonZfの暗所性能についてお話します。

NikonさんからZfを1ヶ月ほどお借りしていて、撮影や検証を色々しているところです。

ZfにF4レンズの14-30mmをつけて夜景撮影したところ、とても綺麗に撮れることがわかりました。

今回、暗所性能の検証結果をもとに撮影したので、詳しく解説します。

ちなみに今回の内容は動画にもしてあるので、見やすい方でご覧ください。

目次

Zfのノイズ検証

まずは検証内容からです。

いつもSONY機では『デュアルISO』の確認からしていますが、今回、Zfでも確認ができました。

デュアルISOはノイズを抑えてダイナミックレンジも広く確保できるベース感度が2つあるということです。

明るい環境では1つ目のベース感度を使って、暗い環境では2つ目のベース感度を使うことでノイズを抑えた撮影ができます。

静止画のデュアルISO

早速ベース感度の確認をします。

Zfの静止画ベース感度 ISO100
Zfの静止画ベース感度 ISO100

1つ目のベース感度は拡張感度を除いた最低の数値で、Zfでは1つ目のベース感度は基本的に100ということになります。

ISO100から感度を上げていくと段々ノイズが増えていきますが、急にノイズが減るタイミングがあります。

Zfの静止画ベース感度 ISO800
Zfの静止画ベース感度 ISO800

このISO800が2つ目のベース感度です。

ここからまた感度を上げていきますが、最大の64000までずっとノイズは増え続けました。

つまりZfの静止画でのデュアルISOは100と800ということです。

動画のデュアルISO(Log)

今度は動画のLogでも試してみます。

ZfのLogベース感度 ISO800
ZfのLogベース感度 ISO800

Logは最低感度が800なので800が1つ目のベース感度です。

ここからISO感度を上げるにつれてノイズが増えていきますが、ISO6400でノイズが減りました。

ZfのLogベース感度 ISO6400
ZfのLogベース感度 ISO6400

ISO6400から最大の50000までずっとノイズが増えていきます。

つまりLogのデュアルISOは800と6400ということです。

静止画は100と800でLogでは800と6400なので、1つ目の8倍つまり3段上の感度が2つ目のベース感度ということになりそうです。

確認はしていませんが、動画のSDRは1つ目の感度が100なので静止画と同じだと思います。

HLGの1つ目のベース感度は400なので、おそらく2つ目は3200だろうと思います。

夜景撮影の設定

続いて検証結果をもとに設定の解説をしていきます。

静止画の設定

今回の静止画撮影では全て2つ目のベース感度であるISO800に設定して、F値は開放F4.0で固定、SSだけ変えながら撮影しました。

手持ちの夜景撮影ではSSが長くなって手ブレを起こさないように注意しないといけません。

手ブレしないSSの目安は焦点距離分の1秒なので、14-30mmだと1/15秒から1/30秒くらいということになります。

ただZfは8段の強力な手ぶれ補正があるので、もっとSSを長くしても大丈夫です。

今回は30mmで1/10秒くらいで撮ったりもしていましたが、まだまだ長くして良いと思います。

全体の印象を見つつヒストグラムで白飛び黒つぶれを確認しながら調整してみてください。

明暗差が大きすぎる環境でjpegで撮るならフラットのようなコントラストが低いプリセットを使った方が良いかもしれません。

Zfのピクチャーコントロール フラット
Zfのピクチャーコントロール フラット

今回はRAWで撮っているのでLightroomで後からプリセットを適用できています。

Zfのピクチャーコントロール スタンダード
Zfのピクチャーコントロール スタンダード

この写真はスタンダード。素直で綺麗な写真に仕上がると思います。

RAW現像でプリセットを適用しているので、JPEGよりシャドウを持ち上げられています。

Zfのピクチャーコントロール ポップ
Zfのピクチャーコントロール ポップ

これはポップです。

全体の彩度が高いので遊園地のような明るい印象で写ります。

Zfのピクチャーコントロール ポップ 2
Zfのピクチャーコントロール ポップ 2

これもポップです。

夜景と相性が良いプリセットだと思います。

Zfのピクチャーコントロール ブリーチ
Zfのピクチャーコントロール ブリーチ

今度はブリーチを適用した写真です。

コントラストが高くて彩度が低め、全体が緑がかった印象になります。

メタリック感があって好きな色味なんですが、コントラスト的に使うのが結構難しいです。

適用度を調整して使うのもありだと思います。

Zfのピクチャーコントロール ソンバー
Zfのピクチャーコントロール ソンバー

これはソンバーで、彩度が高くて明るさは抑えた印象です。

ちょっとキツめに見える人もいるかもしれません。

動画の設定

Zfの夜景動画
Zfの夜景動画

次は動画の設定なんですが、今回かなりラフな設定をしてしまっています。

普段使っているSONY機では露出値とヒストグラムを見ながら設定しているんですが、Zfの動画では露出値が表示できません。

ヒストグラムの出し方もわからなかったので見た目の印象だけで露出調整してしまっています。

ヒストグラムは初期設定では表示されませんがカスタムメニューの動画から表示できるようになりますし、SONY機ではできないウェーブフォームモニター(波形)表示ができるのでこれは良いなと思いました。

ということで設定ですが、4K24PのLog撮影で、SS1/50秒、開放F4、ISO感度は2つ目のベース感度の6400から10000くらいで調整しました。

SONYのLogと同じく露出オーバー気味に撮ったほうがノイズを抑えやすくなります。

検証結果からも分かるとおり、ベース感度の手前で撮るとノイズがとても目立ちます。

比較的明るい環境でISO6400要らない場合でもISO5000や4000には設定せずに、とにかく6400まで上げてしまってNDやF値で調整した方がノイズは減ります。

静止画ならISO640よりもISO800を使ったほうがノイズが減るということです。

撮影した映像にNikon公式のLUTをあてているんですが、ちょっとコントラストが高い印象でした。

ZfのLogにLUT適用(左側)
ZfのLogにLUT適用(左側)

コントラストを低く調整しつつ、露出を微調整して終わりです。

Zfのコントラスト調整(左側)
Zfのコントラスト調整(左側)

LogやHLGではなくSDRで撮る場合は、やはりフラットのようなコントラストの低いプリセットを使うのも良いです。

他のプリセットでも、パラメータ調整でコントラストを下げて撮影すると白飛び黒つぶれを抑えやすくなると思います。

ということで今回はNikonZfの暗所性能についてお話しました。

撮影や機材選びの参考にしてみてください。

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