今回はSONYα6700の手ブレ補正性能を確認します。
α6700には静止画では5段の補正効果を持つ光学式手ブレ補正が搭載されていて、動画ではアクティブモードも使えます。
ただ「5段ってどのくらいの効果なの?」という方もいると思いますし、アクティブモードでどんな映像が撮れるのか気になる方も多いと思います。
なので今回は、静止画の補正効果の確認と、動画ではFX30、α7IVと補正効果を比べます。
ちなみに今回の内容は動画にもしてあるので、見やすい方でご覧ください。
α6700は5段の補正効果が出る?
まず先に静止画の手ブレ補正効果を確認します。
5段ってどのくらい?
α6700の手ブレ補正性能は5段なんですが、1段というのはSS(シャッタースピード)を2倍長くすることです。
5段だと2の5乗なので、32倍長くしてもブレないということになります。
例えば、手ブレ補正なしで1/100秒ならギリギリブレないという状態だとします。
ここから手ブレ補正をONにすると1/100×32で1/3秒でもブレなくなるということです。
つまりシャッタースピードを長くしないといけない場面でブレを抑えられるので、手持ちで夜景撮影などもしやすくなります。
最近は当たり前のようになっている5段という数字はかなり大きいので、実際に効果が出るのか確認してみたいと思います。
1段でSSは2倍長くできるので、5段は32倍となる
検証方法
では検証方法の紹介です。
手ブレ補正効果の測り方は「CIPA」という団体が決めていて、この方法は調べれば出てきます。
ただカメラを振動させる加振装置が必要だったり、ブレ量の計算や分析が必要なので、今回はかなりデフォルメした方法で確認します。
テーブルに置いた写真を撮影します。
まず手ブレ補正OFFの状態でSSを長くしていって、どの長さでブレが出るかを確認します。
今度は手ブレ補正ONで撮影して、ブレが出るタイミングを確認。
補正ありとなしでSSにどのくらい差が出るかみてみます。
レンズは「SELP1635G」をつけて望遠端35mmなのでフルサイズ換算53mmの画角です。
CIPAの規格では「焦点距離の20倍程度の距離で撮影する」となっているので、53mmの20倍で1mほどで撮影します。
手ブレ補正効果の測り方はCIPAという団体が決めている
検証(手ブレ補正OFF)
ということでまずは手ブレ補正OFFの状態で、SS1/60秒です。
まだ手ぶれは出ていません。
続いて1/50秒ですが、ここでもブレは出ていないようです。
そして1/40秒ですが、ここでブレが出ました。
つまり1/50秒あたりが手ブレを抑えられるシャッタースピードということです。
手ブレを抑えられるシャッタースピードの目安は焦点距離分の1秒と言われているので、大体その通りの結果になっていることがわかります。
もちろん、個人差や撮影条件でも違いは出ますが、目安としてはちょうど良いところだと思います。
検証(手ブレ補正ON)
今度は手ぶれ補正をONにして撮影してみます。
まずSS1/50秒ですが、ブレなし。
先ほどブレた1/40秒でもブレません。
ここから飛ばして、1/50秒から1段長くなった1/25秒も大丈夫。
2段長くなった1/13秒も問題なし。
3段長い1/6秒も大丈夫のようです。
そして4段の1/3秒もOK。
続いて4.3段の0.4秒も大丈夫。
4.7段の0.5秒もブレません。
そして5.0段の0.6秒もブレませんでした。
そして5.3段の0.8秒で試してみると、ここでブレが出始めます。
5.7段の1秒だと明らかにブレているのがわかります。
ということで、公表している手ぶれ補正5段に対してピッタリ5段の効果が出ました。
正直、公表している値より実測は劣るだろうと思っていたんですが、そのままで驚きです。
ただ先ほどもお伝えした通り、個人差や撮影条件でも違いは出ます。
特に、焦点距離や撮影距離は重要で、望遠画角や近距離での撮影はもっとブレが出やすくなると思うので頭に入れておいてください。
α6700・FX30・α7IVの比較
続いてアクティブモードの比較をやっていきます。
比較方法
α6700とFX30、α7IVで手持ち歩き撮影をしてブレの出方を見ます。
使ったレンズは「SELP1020G」で、とても広い画角で歩き撮影に最適のレンズです。
今回は逆にブレが目立ちやすくなるように望遠端20mmにして、ラフに撮影します。
フルサイズ換算30mmでアクティブモードのクロップも考えて34mmくらいになります。
α7IVはフルサイズ機ですが、Super35mmモードを使うことでAPS-C用レンズも使えます。
アクティブモードは直進には強いですが、旋回に弱いので、直進と旋回の両方試しておきます。
一応お伝えしておきたいのは、3機種とも広い画角で急な旋回をしたりしなければ、歩き撮影を問題なく楽しめる性能ではあります。
差を出すために悪い条件で撮影していますので、ご了承ください。
また、記事では文章でお伝えするのでわかりにくいですが、YouTubeでは動画を載せていますのでわかりやすいと思います。
アクティブモード(直進)
α6700
まずα6700の直進の結果です。
やはり狭い画角でラフに歩いているので、たまに大きなブレが出てしまいます。
FX30
続いてFX30の直進です。
ブレが出たりはしているんですが、α6700より小さい印象があります。
α7IV
そしてα7IVの映像です。
FX30と同じくブレは小さめのように感じます。
アクティブモード(旋回)
α6700
今度はα6700で旋回してみます。
結構鋭角に曲がるので条件はかなり悪いです。
曲がる途中で結構ガタつきます。
ちなみに広い画角で緩いカーブを曲がる分にはあまり心配はありません。
FX30
続いてFX30です。
やはりガタつきはありますが、α6700より良好のように感じます。
FX30
最後にα7IVの映像です。
FX30とおよそ同等かなという感じがします。
いずれにしろ、アクティブモードが旋回に弱いのはいつも通りなので、より滑らかで高品質な映像を撮るならジンバル使用をお勧めします。
軽量ジンバルの「CRANE M2S」はSELP1020GやSEL15F14Gと相性バッチリで僕も使っています。
結果まとめ
結果としては、α6700の補正効果が少し低いようで、ZV-E1とちょうど同じくらいかなと思いました。
α6700とZV-E1は「5段」でFX30とα7IVは「5.5段」なので、やはりアクティブモードの性能も段数によって違うのかもしれません。
あとこれに加えて、カメラの重さも関係しているかもしれません。
α6700やZV-E1は軽い分、同じ衝撃に対するカメラの動き方が大きように感じました。
重いカメラの方がブレを抑えられるというのは、昔から言われていることなので、150gの差ではありますが若干影響はあると思います。
個人的にはシューティンググリップの両手持ちならカメラをガチッと固められるので、もっとブレを抑えられそうだなと思いました。
アクティブモードも段数によって性能が違うのかも。あと重いカメラの方がブレにくい
やはり性能の違いは若干ありますが、α6700も手持ち歩き撮影が十分できる性能なので、そこまでシビアにならなくて良い結果だとも思います。
購入はSONYストアがオススメ
ちなみにα6700を購入するならSONYストアが一番おすすめです。
アカウントを作って購入するだけで次のメリットがあります。
- 10%OFFクーポン(初回も使える)
- メーカー3年保証が無料
- 定期的にクーポン配布
SONYストアの価格はパッ見だと高く感じるんですが、そこから10%OFFですし1年の無料保証が3年になるので、実はかなり安いです。
さらに「αあんしんプログラム」に入ると15%OFFクーポンやレンズの長期保証クーポンがもらえますが、こちらは月額550円かかりますので、必要に応じて考えればOKです。
撮影やカメラ選びの参考にしてみてください。
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