今回はSONYα6700用のSDカードの選び方についてお話します。
カメラを使うなら基本的に必要になるSDカードですが、選び方がイマイチわからないという方は多いと思います。
値段もピンキリですし、説明を見ても謎の記号や数字が書いてあるだけで性能がわかりづらいです。
なので今回は、単語の意味や性能、容量の考え方も踏まえたα6700用SDカードの選び方とおすすめカードを紹介します。
ちなみに今回の内容は動画にもしてあるので、見やすい方でご覧ください。
カード性能の見方
まず最初にSDカードに必要な性能についてお話します。
必要な性能は次の3つです。
- 速度
- 容量
- 寿命
それぞれについて解説します。
速度
メモリーカードに求められる速度は「書き込み速度」と「読み出し速度」です。
書き込み速度は写真や映像をカードに記録する速度のこと。
読み出し速度はカードからパソコンなどへ取り込む速度です。
今回はカメラとの関係が強い、書き込み速度に重点を置いてお話します。
書き込み速度は静止画だと連写速度や連写枚数に関係してきます。
Jpegを数枚連写するくらいであれば速度を気にする必要はなさそうですが、サイズの大きいRAWファイルだったり何十枚の連写となると、速度低下を起こしたりします。
そして動画の場合は記録できるビットレートの大きさに影響してきます。
ビットレートは1秒当たりに送られるデータ量と考えてもらえればOK。
4K解像度で60Pや120Pのような高いフレームレートだと大きくなったり、選ぶフォーマットによっても大きくなります。
逆にFHDや低いフレームレートなら低いビットレートが選べるので、そこまでハイスペックのカードは要らないかもしれません。
なので写真も動画も必要な速度に応じてカードを選ぶわけですが、カードに記載しているマークを見ると判断しやすいです。
速度の規格には、スピードクラス、UHSスピードクラス、ビデオスピードクラスというのがあります。
個人的にはビデオスピードクラスしか見ないのですが、念の為3つとも解説しておきます。
書込速度はカードに記載している記号(クラス)で判断する
スピードクラス
スピードクラスはCの中に数字が書いてあって、この数字は最低速度を表しています。
4が書いてあったら最低でも1秒に4MB送れる、10が書いてあったら10MB送れるということです。
古い規格なので最近は記載してないものもあるようです。
UHSスピードクラス
そしてUHSスピードクラスはUの中に数字が書いてあって、これも最低保証速度です。
1が書いていたら10MB、3が書いてあったら30MBになります。
この規格は1と3しかありません。
ビデオスピードクラス
そしてビデオスピードクラスはVの横に数字が書いていて、30と書いていたら30MB、90と書いていたら90MBになります。
以上の3つの規格が書いてあるわけですが、一番高い数値までカバーしているビデオスピードクラスだけ見れば良くて他は見る必要がなさそうという感じです。
そして、SONYの各カメラのヘルプガイドを見ると「XAVC SI 4Kの600MbpsにはV90必要」というようなことが書いてあるのでそこで判断をすれば良いわけです。
CFexpress TYPE-Aカード
SDカードよりも早いCF-Aカードというのもあって、ビットレートが大きい動画を撮ったり、連写性能を最大限まで引き出すにはCF-Aカードが必要な場合があります。
ただα6700はCF-Aカードに非対応なので考える必要はありません。
ビデオスピードクラス(V〇〇)を見れば速度がわかる
容量
続いて容量についてです。
容量は単純に多ければ多いほど良いですが、値段も上がるのでちょうど良いものを選びたいところです。
そして自分に必要な容量はある程度計算ができます。
容量の計算
まず動画に必要な容量はビットレートと時間から計算できます。
ビットレートのビットという単位は8で割るとバイトに変換できます。
例えば僕がYouTubeやVLOGでよく使う100Mbpsだと、100÷8で1秒あたり12.5MBだと分かります。
2時間丸々撮ったとして、12.5×60×60×2=90000MBつまり90GBということになります。
ビットレートを半分の50Mbpsにすると45GBになりますし、倍の200Mbpsにしたら180GBになります。
そして静止画だと、画素数や形式(jpeg・RAW)でサイズが大きく変わります。
このあたりも写真と動画で分けて後ほど詳しくお話します。
SDHCやSDXC
容量の規格としてSDHCやSDXCというものがあります。
これは単純に32GBまでがSDHCで、それを超えるとSDXCというだけなのでカード選びで気にする必要はあまりないです。
必要な容量はざっくり計算できる(後ほど紹介)
寿命
続いて寿命についてです。
寿命についてはなかなか情報が出てなくて判断しづらいと思いますが、大きなポイントとして「書き込み方式」というのがあります。
書き込み方式
具体的にはSLC・MLC・TLC・QLCのどれなのかということです。
SLCというのはシングルレベルセルの略で、情報を記録するセル1つに1つ(1bit)の情報を入れ込むことを表します。
シングル(S)、マルチ(M)、トリプル(T)、クアッド(Q)の順に記録する情報が多くなるので、QLCは容量が多くて安価なものが多いです。
逆にSLCは値段が高くて容量が少ないものが多いです。
「安くて容量も多いTLCやQLCを選べば良いのかな?」と思いきや、寿命や信頼度が違ってきます。
書き換え回数
1つのセルに情報を多く持たせるほど、精度が落ちたり劣化しやすくなります。
劣化しやすくなることで、書き換え回数は次のように変わると言われています。
- SLC:数万回
- MLC:5000回ほど
- TLC:1000回ほど
- QLC:数百回
当たり前のように使っていたら、SDカードが寿命を迎えて記録できなくなることもあるかもしれません。
カードの耐久性や信頼性を求めるなら書き込み方式に注目したいところです。
見分け方
書き込み方式は必ず表示されているわけではありません。
詳しく調べていかないとわからない場合が多いですが、SLC、MLCあたりの製品はそこが強みでもあるので積極的に表示しているかもしれません。
TLCに関しても一般向けとしては広く使われているものなので、趣味などで使う分には問題ないかなと思ったりします。
寿命は「書込方式」が目安になるが、記載してない製品もある
α6700の写真用SDカードの選び方
続いてα6700の写真用カードの選び方についてお話します。
ここまでにお伝えした通り、カード選びでは速度・容量・寿命がポイントになります。
ただ寿命は写真でも動画でも共通なので、ここでは速度と容量についてお話します。
写真用の速度
まず、必要な速度は「連写をするか」と「写真のサイズ」で大きく変わります。
連写はせずに1枚ずつじっくり撮る場合はそこまで性能を気にしなくて良いですし、写真のサイズが小さいと連写もしやすいです。
連写速度
ファイルサイズが一番大きいロスレス圧縮RAWで実際に連写してみました。
V90だと1秒10枚を3秒ほど続けられますが、V30のSDカードだと1秒という結果でした。
少しでも長く連写するならV60やV90が良さそうです。
これをJPEGのエクストラファインに変えると速度が1秒11枚になって、V30でも3秒ほど撮れるようになりました。
α6700のロスレス圧縮RAWは1枚で40MBほど、JPEGは17MBほどです。
RAWで撮るのかJPEGで撮るのかで連写速度も連写時間も変わるということです。
連続撮影可能枚数
連写時間とも関わりがあるんですが、SONY公式が出している連続撮影可能枚数も見てみます。
最高速度で連写を何枚続けられるかということです。カードはおそらくV90だと思います。
JPEG Lサイズ エクストラファイン: 143枚、JPEG Lサイズ ファイン: 1000枚以上、JPEG Lサイズ スタンダード: 1000枚以上、RAW: 59枚、RAW+JPEG: 44枚、RAW (ロスレス圧縮): 23枚、RAW (ロスレス圧縮)+JPEG: 18枚
非圧縮で23枚なので、1秒10枚で考えると2.3秒連写できるということです。
先ほどの3秒という結果にやはり近い感じですね。
そしてJPEGのエクストラファインなら143枚撮影できます。1秒11枚で13秒連写できますね。
まとめると、V30でもV90でも瞬間的には最高連写速度を出せますが、続けられる時間が違ってくるということです。
あとは予算と相談しながら妥協点を探ることになるという感じです。
V30でも最高速度は出るが、長く連写するならV60やV90を選ぶ
写真用の容量
続いて容量についてです。
写真を撮る量は人によって全然違うので、なかなか難しいところもありますが、ざっくり計算してみます。
趣味の撮影で1日あたり300枚で考えてみます。
風景などで1日100枚も撮らない人もいますし、人や動物で1000枚くらい撮る人もいると思います。
あくまで1例として今回は300枚にしておきます。
- JPEG:17MB×300=5.1GB
- 非圧縮RAW:40MB×300枚=12GB
仮に3日間の旅行で使うとしたら、15~36GBとなるので、64GBあると普段使いや旅行でも足りそうかなと思います。
もし野鳥や動物、乗り物などで、バンバン連写するようなら128GBや256GB必要になってくるかもしれません。
撮る量は人によってバラバラだが、64GBあると比較的安心
続いて動画用の選び方とおすすめカードの紹介です。
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