今回はZV-E1のカスタマイズをやっていきます。
紹介するのは操作しやすくするための表示やボタンに関するカスタマイズです。
写真や動画の画質設定はこちらの記事で紹介しているので、合わせてご覧いただくとより理解が深まると思います。
ZV-E1では「タッチ操作機能」もあったりして、できることが結構多いので項目を分けてお話します。
ちなみに今回の内容は動画にもしてあるので、見やすい方でご覧ください。
タッチ操作機能の解説
ではまずタッチ操作についてお話していきます。
機能の紹介
ZV-E1では液晶モニターのタッチ操作でいろんな設定を変えることができます。
左右に表示されている機能をタッチすれば、録画・停止や再生、撮影モード変更もできてしまいます。
下から上にスワイプすれば後から紹介するFnメニューも表示できます。
下に表示されているF値、シャッタースピード、ISO感度、ホワイトバランスも調整できるので、ほとんどの操作がタッチパネルでできる状態です。
左右に表示される機能を紹介しておきます。
- 録画停止ボタン
- 商品レビュー設定
- 被写体認識切替
- ズーム
- 再生
- 撮影モード
- セルフタイマー
- 指向性変更
- シネマティックvlog設定
- クリエイティブルックです。
設定が終わってモニタリングするとなったら、左右どちらかにスワイプすれば簡単に消すこともできます。
モニターを回転させて自撮りしている時でも細かい操作ができるのでとても良いです。
残念なポイント
ただ残念なポイントもあります。それは機能の割り当てを変更できないことです。
左右に表示される機能は固定で、他の機能に変えることができません。
僕が使いそうな機能は録画停止ボタン、認識対象切替、再生、撮影モード、ズームあたりなんですが、残りの機能はほとんど使わないので、正直変えてしまいたいところです。
他に必要な機能があればスワイプしてFnメニューを呼び出せば良いんですが、せっかくなら左右の機能も変更できたらよかったなという感じです。
ただやっぱり録画、停止、再生ができるだけでも十分価値はある機能だと思います。
ファンクションメニュー設定
Fnメニューとは?
Fnメニューはカメラ背面にあるFnボタンを押すと表示されて、そこから設定変更ができるというものです。
メニューをいちいち開くよりずっと楽なので、よく使う機能はここに入れておきます。
登録の仕方は次のとおりです。
MENU→セットアップ→操作カスタマイズ→Fnメニュー設定
静止画と動画それぞれ機能を登録できますが、今回は動画の方だけです。
おすすめメニュー
ということで僕が登録しているメニューを紹介しておきます。
- ピクチャープロファイル
- 録音レベル
- フォーカスモード
- 認識対象
- 手ぶれ補正
- ブリージング補正
- ホワイトバランス
- ズーム速度
- 測光モード
- フォーカスエリア
- ピーキングレベル
- 撮影モード
ピクチャープロファイル
ピクチャープロファイルは動画の印象や特性を変えるプリセットになります。
ピクチャープロファイルは動画編集を前提にしたものと勘違いしている方も多いんですが、そのままでも使えるし、パラメータ調整してみても良いです。
最初は「PP1」や「PP11」あたりがオススメで、彩度を上げて使ったりするのも良いです。
静止画でも動画でも使えるプリセットの「クリエイティブルック」は僕は動画ではほとんど使わないです。
やっぱり静止画用の「クリエイティブスタイル」がベースになっているだけあって、動画では使いにくい特性のものが含まれています。
ピクチャープロファイルよりもむしろこっちの方がパラメータ調整前提という感じです。
新たに搭載された「シネマティックvlog設定」はホワイトバランス調整ができなかったり24Pしか使えなかったりでデメリットが多いので検証以外で使うことはないと思います。
プリセット関係の詳細は改めて解説したいと思います。
ちなみに僕はLogで撮ることも多いんですが、初心者の方は手を出さない方が良い撮影方法なので、まずはピクチャープロファイルで撮ってみてください。
MENU→露出/色→カラー/トーン→ピクチャープロファイル
録音レベル
「内蔵マイク」と「マイク端子から接続したマイク」の音量を調整で使います。
カメラ上部にある「マルチインターフェースシュー」に外部マイクをつけると、ここの設定は無効になります。
外部マイクが接続されると表示が暗くなるので、マイクがちゃんと接続されたか確認するために登録してたりもします。
MENU→撮影→音声記録→録音レベル
フォーカスエリア
AFとMFの切替をするものです。
レンズに切替ボタンがついているなら、そちらで切り替えても良いです。
MENU→フォーカス→AF/MF→フォーカスモード
認識対象
AFに認識させたい被写体を「人物」や「動物」などから選ぶんですが、先ほどのタッチ操作でも出てきたので、重複することになります。
手持ち撮影では右手で操作したいことが結構あるので、そういう時のためにFnメニューにも登録しておきます。
MENU→フォーカス→AF/MF→被写体認識切替
手ぶれ補正
手ぶれ補正切替はとてもよく使う機能です。
使い方は人や条件でも変わりますが、ざっくり以下の使い分けで良いと思います。
- 三脚などに固定→off
- ジンバル→スタンダード
- 手持ち歩き→アクティブ、Dアクティブ
MENU→撮影→手ぶれ補正→手ぶれ補正
ブリージング補正
続いてブリージング補正です。
まずブリージングというのはピントの位置が動いた時に画角が変わってしまう現象です。
せっかく綺麗に調整した構図がブリージングで崩れてしまうということもあるので、基本はONにしておけば良いと思います。
ただブリージング補正は手ぶれ補正と同じで、映像の画角が少し狭まってしまいます。
倍率はおそらくレンズによっても違うんですが、1.1倍以上になることはほとんどないと思います。
出来るだけ広めに撮りたいということもありますし、ONかOFFかをすぐ確認できるのでFnメニューに入れておきます。
MENU→撮影→画質/記録→レンズ補正
ホワイトバランス
ホワイトバランスはタッチ操作でも変更できますが、右手だけで操作したい時もあるのでFnメニューに入れておきます。
MENU→露出/色→ホワイトバランス→ホワイトバランス
ズーム速度
「電動ズーム」や「全画素超解像ズーム」などを使うときのズームスピードを調整できます。
ズーム速度変更は項目が色々あってややこしいんですが、大きく次の3つがあります。
- ズームレバーを使った場合
- カスタムボタンにズームを割り当てた場合
- 遠隔操作の場合
そこからさらに「録画中のスピード」と「待機中のスピード」が調整できます。
今回割り当てたのは録画中のスピード変更で、待機中のスピードは最大の8にしてあります。
録画のズームスピードは表現によって変えたいけど、待機中は広角、望遠にすぐに持っていけた方が良いという考えです。
MENU→撮影→ズーム→ズームレバースピード
測光モード
撮影範囲内のどこの明るさを測るかを決めるのが測光モードになります。
初期設定の「マルチ測光」なら全体のバランスをみて明るさを測るし、「スポット測光」ならピンポイントで明るさを測れます。
測った明るさは「+-0」とか「+0.3」のような数字で表示されるので、それに応じてF値、SS、ISO感度、NDフィルターを調整して露出を変えていきます。
僕はスポット測光を使うことがあるので入れておきますが、基本はマルチ測光だけでも問題はないと思います。
MENU→露出/色→測光→測光モード
フォーカスエリア
AFが被写体を探す範囲を決めるものです。
最初に設定してあるのは「ワイド」で、画面全体から被写体を探します。
ピントが別のものに移ってしまったりするようなら範囲を狭めても良いかもしれません。
少し狭くした「ゾーン」やもっと狭い「スポット」もあって、個人的には3つともよく使います。
MENU→フォーカス→AF/MF→フォーカスエリア
ピーキングレベル
ピーキングレベルについては、この後のカスタムボタンで詳しくお話します。
MENU→フォーカス→ピーキング表示→ピーキングレベル
撮影モード
タッチ操作機能にも含まれている撮影モードの切替ですが、右手だけで操作したいこともあるのでFnメニューにも入れておきます。
MENU→撮影→撮影モード→撮影モード
カスタムボタン設定
続いてカスタムボタンについてお話します。
カスタムボタンとは?
Fnメニューと同様に、カスタムボタンにも自分の好きな機能を割り当てられます。
感覚的な操作やスピードが求められる機能はカスタムボタンに入れておいた方が良いです。
カスタムボタンだけでなく「コントロールホイール」や「削除ボタン」などにも機能を割り当てられるので、これも活用したいと思います。
登録の仕方は次のとおりです。
MENU→セットアップ→操作カスタマイズ→カスタムキー/ダイヤル設定
おすすめメニュー
ということで登録した機能を紹介します。
- 認識対象
- ピーキング表示
- ピント拡大
- マイメニュー表示
になります。
認識対象
認識対象はタッチ操作でもFnメニューでも出てきましたが、カメラ上面のC1ボタンにも登録しました。
実はここに登録してあるのは「人物」と「動物/鳥」の2つだけです。
ZV-E1では乗り物や昆虫なども認識できますが、僕が主に使うのは人・鳥・動物なので、他の被写体も選択肢に入っていると、選ぶのが遅くなります。
なのでMENUの「認識対象切替設定」で人物と動物/鳥にだけチェックを入れて、他は選択肢に入れないようにしています。
MENU→フォーカス→被写体認識→認識対象切替設定
認識対象切替設定はカスタムボタンとタッチ操作には反映されますが、Fnメニューの方は反映されないので、乗り物などを撮る時にはFnメニューから設定します。
MENU→フォーカス→被写体認識→認識対象
ピーキング表示
ピーキング表示切替を「削除ボタン」に登録しました。
ZV-E1にはファインダーがないので、MFでピント合わせするときに精度が落ちる可能性があります。
モニターの性能もα7IVと同じとはいえ、FX30と比べるとかなり劣ります。
ピーキング表示はピントがあっている部分に印がつく機能で、とても重宝しますし、個人的にはこれが無いと撮影にならないレベルです。
ただ、ピントがあっている部分に色がつくので、全体の印象を見る時には消したくもなります。
なので、すぐにON/OFF切替ができるように削除ボタンに登録しました。
このピーキング表示の度合いを強くしたり弱くするピーキングレベル変更はFnメニューに登録してあります。
MENU→フォーカス→ピーキング表示→ピーキング表示
ピント拡大
C2ボタンにはピント拡大を登録しました。
F値の小さなレンズや超望遠レンズで撮影する時には、ボケがとても強力になります。
そうなるとピーキング表示でも心許ないことがあります。
ピント拡大の初期倍率を4倍にしておけばボタン1つで拡大されるのでとても便利です。
MENU→フォーカス→ピント補助→ピント拡大初期倍率
MENU→フォーカス→ピント補助→ピント拡大
マイメニュー表示
コントロールホイールも上下左右に機能を割り当てられるので、左にはマイメニュー表示を割り当てました。
マイメニューにも機能をまとめられて、ボタン1つでここに飛ぶことができます。
マイメニュー表示があればすぐにアクセスできて良いんですが、登録した理由がもう1つあります。
ZV-E1のMENUボタンがとても押しづらいので、その代わりにしたかったんです。
ZV-E1のMENUボタンは上面でも背面でもない斜めの部分にあるので、とても押しづらいです。
マイメニュー表示を登録しておけば、MENUボタンを押す必要がないですし、タッチパネルの閉じるがすぐ横にあります。
ちょっと特殊な使い方ですが、そのくらいZV-E1のMENUボタンは押したくないです。
表示切替
ちなみにコントロールホイールの残りのボタンは、上が「表示切替」になっています。
水準器やヒストグラム、その他の情報を表示できるよく使う機能なので、初期設定のままにしてあります。
ISO感度調整
右方向はISO感度調整です。
ZV-E1はダイヤルが少ないので、ISO感度はここで調整することになります。
露出補正
下は露出補正です。「ISO感度オート」や「Aモード」「Sモード」ではここで露出補正値を調整することになります。
マイメニュー
最後にマイメニューについてお話します。
マイメニューとは?
メニューの一番上にあって、よく使う機能をまとめておけるものです。
優先順位的にはカスタムボタン→ファンクションメニュー→マイメニューという感じではないでしょうか。
MENUボタンを開いて設定を探していくと大変なので、よく使う機能や使いそうだなと思う機能は簡単にですがここにまとめました。
最初は何も入ってなくて、追加するにはマイメニュー設定の項目の追加から機能を選んでいけばOKです。
MENU→マイメニュー→マイメニュー設定→項目の追加
あと、動画や静止画の画質設定関係はマイメニューの下にあるメインメニューというところに最初からまとめてあります。
メインメニューにないものや、あるけど別途まとめておきたいものなどを登録しておくと良いと思います。
おすすめメニュー
ということでマイメニューの登録した機能を紹介していきます。
1.プリセット
マイメニュー1はプリセット関係を入れました。
「Log撮影」から「ピクチャープロファイル」にすぐ切り替えられるようにまとめておきます。
一応クリエイティブルックも入れてあります。
2.表示
マイメニュー2は表示関係です。
「モニターの明るさ」は日中の屋外だと明るくしたいですし、日没後の動物撮影では暗くしたいのでよく切り替えます。
「表示画質」は高画質に設定していますが、バッテリー消費や熱にも関係してきそうなので、ここで変えられるようにしておきます。
「録画ランプ」は動物を刺激したくないので僕は切っておきますが、基本は点灯で良いように思います。
「電子音」はシャッター音以外は基本なしで良いかなと思っていますが、動物を撮るときはシャッター音も消したいので、ここで切り替えられるようにしています。
「パワーセーブ」は初期設定だと1分で早いので5分くらいにはしたいかなという感じです。
熱のことも考えたら使わない時は電源を切るのが一番良いとは思います。
誤操作を防ぐために「タッチ操作」を切る時はここで切り替えます。
3.HDMI
マイメニュー3はHDMI関係をまとめてあります。
通常だとメニュー一番下から入っていくんですが、ちょっと面倒なので全部持ってきました。
MENU→セットアップ→外部出力
4.メンテナンス
マイメニュー4はメンテナンス関係です。
「センサークリーニング」はセンサーを振動させて埃を落とす機能になります。
あくまで埃を落とすだけなので、ブロアーで小まめに埃を出す作業はやったほうが良いと思います。
「ピクセルマッピング」は、センサーの不良箇所を確認して補正する作業と思ってもらえばOKです。
カメラを立ち上げた時にやったりもするので、別途やる必要はそこまでないかもしれません。
5.ズーム
マイメニュー5にはズーム関係がまとめてあります。
Fnメニューに登録したズーム速度以外の調整をするときはここでやろうと思います。
6.フォーマット
マイメニュー6はフォーマットです。
撮影した動画や画像を削除するときにフォーマットを使いますが、撮影→メディアからでもフォーマットできます。
ということでZV-E1のカスタマイズ設定をやってきました。
あくまで僕が使っている機能を紹介しただけですが、初期設定だと結構使わない機能が割り当てられているので、撮影に慣れてきたらカスタマイズはした方が良いと思います。
ぜひ撮影の参考にしてみてください。
ちなみにZV-E1の情報をまとめた1ヶ月レビュー記事もあるのでよければご覧ください。
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