【なぜ必要?】ジンバルの役割からバランス調整・撮影方法まで解説!

なぜ必要?ジンバルの役割からバランス調整・撮影方法まで解説

こんにちはともです。

今回はジンバルの役割とバランス調整、撮影方法について解説します。

動画のブレや揺れを強力に抑えてくれるジンバルですが、使ったことがない人にとってはハードルが高そうだし、実際に購入したもののイマイチうまく使えてないという方も多いと思います。

僕もジンバルを使う前は、「こんな重そうで複雑な機械だとかえって撮影しづらそう」と思ってましたが、今となっては映像の質を上げてくれるし撮影の選択肢も増えるので不可欠な機材になっています。

そんな、とっつきにくいけど慣れたら手放せないジンバルについて、役割やバランス調整、撮影方法について解説します。

ちなみに今回の内容は動画にもしてあって、こちらの方が調整方法や撮影方法がわかりやすいかもしれません。

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目次

ジンバルの役割

ということで早速、ジンバルの役割からお話します。

ジンバルの役割は大きく2つあります。

  • 揺れやブレを抑えること
  • 速度を制御すること

それぞれについて解説していきます。

揺れやブレを抑えること

まず1つ目の揺れやブレを抑えることについてお話します。

ジンバルはブレや揺れを抑えて滑らかな映像にしてくれるもので、それはほとんどの方がご存じだと思うんですが、もう少し掘り下げて理解すると撮影やバランス調整にも役立ちます。

ジンバルはブレの成分を5つに分けたうちの3成分を補正するものです。

カメラの手ぶれ補正性能を表す時に「光学式5軸補正」と言ったりしますが、この5軸というのがブレを成分で分けたものです。

5軸というのは縦方向の角度である「ピッチ」、横方向の角度の「ヨー」、光軸に対する回転の「ロール」、水平方向に動く「水平シフト」、垂直方向に動く「垂直シフト」の5つです。

このうちのピッチ、ヨー、ロールの3軸をジンバルで強力に補正することができます。ただ残りの水平シフトと垂直シフトは抑えることができません。

「ジンバル歩き」というのを聞いたことがあると思いますが、これは垂直移動を抑えるための歩き方です。

歩き撮影では水平移動の影響は小さいので、ジンバル歩きをすれば3軸補正で大丈夫というわけです。

ジンバルを使うだけでだいぶ印象はよくなるのでvlogなどではシビアにならなくて良さそうですが、作品撮りなどではやっぱり縦揺れまでしっかり抑えたいものです。

縦揺れを抑える方法はまた後ほど解説します。

速度制御

ジンバルの役割2つ目は速度制御ができることです。

ジンバルはピッチ、ヨー、ロール軸を固定するだけでなく自由にすることで色んな映像表現ができます。

自由にした軸は動く速度を調整できるので、一定速度で旋回したりローリングシャッター歪みが出るような急な動きを抑えることができます。

使うジンバルによってモードの名前は違うかもしれませんが、考え方としては3軸のどれを自由にするか、自由にした軸が動くスピードをどのくらいにするかを決めることになります。

3軸とも自由にすると不安定な映像になりやすくて、さらに安定させるならロール軸は固定の方が良いと思います。

特殊な表現でない限り、ピッチとヨーの調整さえすればokです。

速度の調整は最近のジンバルだと大体、0~100の間で細かく調整できたりします。

カメラの中でもエントリー機や高画素機だと素早く動かした時にローリングシャッター歪みが出るので、ゆっくりジワっと動かすのが良いように思います。

あとジンバルにはジョイスティックがついていて、これを使えば自分が方向転換しなくてもカメラだけ方向を変えてくれるので、これも便利な機能です。

ジンバルには他にも色々機能があって、逆さまに持てば無理な体制をとらなくてもローアングルで撮影できたり、スマホで遠隔操作もできたりして、撮影の選択肢が増えるのは間違いないです。

ただ基本的には、先ほどお伝えした3軸のどれを固定するのか速度はどうするかを調整するだけで十分なことが多いです。

使うジンバルによって使える機能が違ったりするので、そういった機能はあくまでプラスαと捉えれば良いかなと思います。

ジンバルのバランス調整方法

ここまでジンバルの役割についてお話したので、続いてジンバルのバランス調整方法についてお話します。

ジンバルを購入したらすぐにでも撮影したいので、ついついバランス調整を簡単に済ませてしまったりします。

実際僕もそうだったんですが、簡単に調整してもそれなりに撮れてしまったりするので調整方法を間違えたまま使い続けてしまいます。

この状態だと、負荷がかかる場面でジンバルがガタついたり、負荷に耐えられなくて止まったりするので、人によってはこのジンバルはパワーが無いんだなと勘違いしてしまうかもしれません。

もちろんペイロードオーバーとか故障の可能性もあったりしますが、バランス調整不足で負荷が偏っているだけの可能性が大きいので、バランス調整は丁寧にしっかりやりましょう。

最初の頃はバランス調整が本当に面倒な作業だと感じるんですが、使っていくうちに早く調整できるようになりますし、バランス調整の重要さも分かってくると思います。

それでは、バランス調整方法の解説をしますが、バランス調整の目的はジンバルの電源が入ってなくても安定する状態に持っていくことです。

ジンバルはこれまでお話した3軸の動きを制御するものなので、それぞれの軸にモーターがついています。

バランス調整がうまくいっていないと、このモーターに偏った負荷がかかるので、パワー不足になってガタついたり止まってしまったりします。

バランス調整がしっかりされて、電源が入ってなくても安定するということは、偏った負荷がかかってないので、余計な力を使わずに済むというわけです。

ということで、3軸それぞれのバランス調整についてお話します。

カメラの横にあるモーターがピッチ制御、カメラの下にあるのがヨー制御、カメラの後ろにあるのがロール制御で

ピッチ→ロール→ヨーの順番に調整します。

ピッチ

まずピッチを調整しますがその前に、カメラに装着するものが全てついているか確認します。これが抜けていて後で装着するとバランス調整し直しになります。

レンズ、バッテリー、SDカード、外部マイク、NDフィルター、ジンバルと繋ぐケーブルあたりです。

あと撮影する時にモニターを開くのか、レンズのズームはどこまで持っていくかもある程度決めておいた方が良いです。

後からモニターを開いたりするとバランスが崩れますし、インナーズームでないレンズもバランスが崩れるかもしれないので、焦点距離を決めておきます。

インナーズームなら焦点距離で長さが変わることはないので、気にしなくて大丈夫です。

あと、カメラの電源を入れてからレンズが伸びるものもあったりするので気をつけてください。

ここまで準備できてからバランス調整をやっていきます。

カメラにジンバル用のプレートをつけてジンバルに載せます。ジンバルの電源は切ってあって、3軸はロックしてあるので、まずはチルトのロックを外します。

ロックを外すとカメラが前か後ろに倒れるので、前に倒れるということは重心が前にあるので、後ろに下げる必要があります。

ジンバルによって多少違うかもしれませんが、バランス調整用のつまみを緩めて、後ろに下げます。

後ろに倒れるようになったので少し前に持っていきます。

この調整を数回繰り返して手を離しても傾かないポイントになったらokです。

今度はカメラを上向きにして手を離しますが、また前後どちらかに倒れると思います。

ピッチ軸は水平と垂直の2つのバランス調整がいるので、垂直の方も先ほどと同じように調整します。

水平も垂直もバランス調整できたらカメラを斜めにもして確認しておくと良いと思います。

斜めでも動かないのでバランス調整できているようです。

ロール

続いて、ロール軸を調整するので、ピッチの方はロックをかけてこれから調整するロールの方は外します。

ロール軸もカメラの傾きに応じて前後にバランス調整していくだけなので、一番簡単のように感じますが、適当に調整するとこの後の調整で混乱するのでしっかりやっておきましょう。

ヨー

ロール軸の調整ができたので、最後にヨー軸です。

ヨー軸はロックを外してもカメラが傾きません。

ジンバルを立てている状態ではバランスは確認できないので、カメラを傾ける必要があります。

カメラを左に傾けた状態で手を離すと回転しました。重心が後ろにあるから回転したわけなので、重心を前に持ってきます。

左に倒しても回転しませんが、念の為右に倒したり前後にも倒してみます。

左右は大丈夫だったけど前後に倒した時に回転するようなら、この前のロール軸調整が上手くいってなかった可能性があります。

こうなると結構混乱するので、やっぱり1つずつ丁寧に調整する必要があります。

前後左右に傾けてもほとんど回転しなくなったらバランス調整は上手くいってます。

ただ、手動の調整なので完璧ということはなくて、多少の偏りはやっぱり出ます

これを補正するために、ジンバルにはバランスチェックや機能がついてると思うのでこれは忘れずにやっておきましょう

ここまでやって初めてバンス調整が完了です。

撮影方法

ここまでジンバルのバランス調整方法についてお話したので、続いて撮影方法についてお話します。

ジンバルを使うだけでかなり滑らかな映像が撮れますが、冒頭でお話したとおり、ジンバルは縦方向の揺れを補正できないので、これを抑える撮影をする必要があります。

持ち方

縦揺れを抑えるためにはまずは腕を伸ばさない方が良いです。

体からジンバルまでの距離が伸びれば伸びるほど、支える力が必要になって不安定になるのである程度は体に近づけます。

ただ、窮屈になっても撮影しづらいので、伸ばしもせず窮屈にもならない、程よくリラックスした状態で撮るのが一番良いと思います。

あと持ち方ですが、基本は両手で持ちますが、両手が近いと支えにくいので、ある程度離した方が良いです。

僕は脚の部分まで使って距離をとるようにしています。

持ち手の角度は、若干斜めにした方が揺れに強い感じがしますが、縦に持った方が安定するという人も結構いるので、使いやすい方で良いと思います。

ジンバルによっては後ろにもう一本持ち手があったりするので、持ち方の選択肢を増やしたい方はその辺りも確認してジンバルを選ぶと良さそうです。

歩き方

そして歩き方ですが、縦揺れに対して一番良いのはやっぱり膝を曲げてクッションを作るジンバル歩きだと思います。

ただ、長時間気軽に撮りたいというときはずっと曲げてはいられないので、とりあえず頭が上下しないことを意識しながら足の裏まで使ってゆっくりじわっと歩けば縦揺れは結構抑えられる気がします。

あと進行方向から垂直を向いて撮影する「スライダーショット」は、横歩きではなくて上半身だけ横を向いて足は進行方向を向いている方が、滑らかに映せると思います。

まっすぐ歩くだけならカメラを横に向けてモニターを自分に向けるのもありかなと思いますが、被写体を追ったり、被写体を中心にして回転する「オービットショット」なんかだと方向の調整が難しくなると思います。

今回はジンバルの役割、バランス調整、撮影方法についてお話してきました。

ジンバルは最初はとっつきにくい機材だとは思いますが、カメラやレンズの手ぶれ補正と比べて圧倒的に補正効果が高いですし、撮影の選択肢も広げてくれる機材です。

最近は小型でパワーのあるジンバルも増えていて、小型のカメラと組み合わせると費用や体の負担を抑えつつクオリティの高い映像が撮れたりします。

ジンバルがあれば、カメラの手ぶれ補正性能に頼らずトータルコストを落とすこともできると思うので、ぜひジンバル撮影にチャレンジしてみてください。

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