一眼カメラはほとんどの人に必要ありません。スマホで撮れるから

一眼カメラってどれも高価だし、続けられるかも不安ですよね。
私が購入した時も「良い写真が撮りたい!でも高い、、、そもそも必要なのか?」などというループに陥ったのを思い出します。
そして「スマホでは良い写真は撮れないのか?」という疑問も持っていましたが、最後は勢いや流れで買ってしまいました。
なので、今一眼カメラが気になっている方には、その疑問を解決した上で買うか決めて欲しいと思います。
そして、疑問を解決するべくこの記事を書きました。
ということで、この記事では下記内容をお伝えします。
CONTENTS
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この記事の筆者は一眼カメラ歴3年の駆け出し旅ブロガーです。
旅行と写真が大好きで、10年近く勤めた役所を退職し、この道で生きていくことにしました。
まだまだ経験を積まねばなりませんが、初心者の気持ちを忘れず、知識と経験もそれなりに増えた今だから、皆さんに伝えられることがあると思います。
また、この記事を書くにあたっての私のスタンスは、「本当に一眼カメラが必要な人の後押しをする」です。
一眼でなければ撮れないシーンがたくさんあり、その素晴らしさを多くの人に実感して欲しいと思っています。
しかし、一眼カメラは誰でも気軽に買える値段じゃないし、スマホでも良い写真が撮れるのも事実です。
なので、自分にできるのはこの記事を通して『一眼カメラが自分に必要かの見極め』をしてもらうことだと思っています。
また、「私はスマホで十分」という方にも満足してもらえるよう、『スマホでも実践できる撮影方法』もお伝えします。
少し長めの内容ですが、作例を使って分かりやすい内容を心がけたので、どうぞゆっくりご覧ください。
1.スマホでも良い写真が撮れる理由
スマホでも良い写真が撮れる理由は何かというと
それは、写真の良し悪しは『構図・技術・環境』の3つによってほぼ決まるからです。
良い写真と言われてパッと思いつくのは「画質」ですよね。一眼カメラを使えば画質が良くなる気がするし、実際そのとおりです。
でも、画質はあくまで条件の1つに過ぎません。
最近のカメラはどれも良くできていて、画質で良し悪しの判断はあまりつきません。
先ほど挙げた「構図・技術・環境」が写真に与える影響はとても大きく、個人的には8〜9割くらいは占めてると思ってます。
インスタグラムなんか見てても
私「うわ、この写真すごい綺麗だけどカメラ何使ってるの?」
キャプション「スマホ。」
私「oh、マジか…」
みたいなことも多々あって、じっくり見ると構図や光の使い方が抜群に上手いのです。
ここからは、それだけ重要な役割を果たしている「構図・技術・環境」について、分けてお話しようと思います。
解説に使う写真ですが、、、すみません。一眼カメラで撮ったものを使わせてください。
「ほらスマホでもこんなに綺麗でしょ」と言いたいところですが、スマホの作例があまりに少なかったのです。ご了承ください、、、
それでは解説していきます。
構図
構図を使うだけで写真に安定感が生まれ、何が主題か分かりやすくなります。
種類はたくさんありますが、ここでは代表的なものを説明します。
説明するのは下記の5つです。
- 日の丸構図
- 三分割構図
- 対角線構図
- 放射構図
- 額縁構図
私が撮影した作例も交えて解説します。
日の丸構図

主題をど真ん中に置くのが『日の丸構図』です。
構図を知らなくてもみんな使ってますよね。
迫力を求めたり主題をハッキリさせたい時に使います。
とてもシンプルで単調になりがちなので、私は10枚に1枚使うか使わないかといった感じです。
三分割構図

写真を縦横に三分割して配置を決めるのが『三分割構図』です。
水平線の位置を決めたり、交点に主題を配置して使います。
安定感があるけど単調にならないので、私はこの構図を軸に色んな構図を組み合わせて撮影してます。
スマホの設定でもグリッドラインを入れられると思いますし、入れなくても「だいたい三分割」でOKです。

せっかくなので三分割構図をもう一枚。
グリッドラインが無いと分かりづらい写真ですが、建物を右6マスに、木を左3マスに配置してます。
ついでに、建物の入り口を右下の交点に配置。
風景、建物、人物などなど。三分割構図は何にでも使えてかなりオススメの構図です。
対角線構図

写真の中に対角線を入れるのが『対角線構図』です。
上の写真は対角線+三分割の構図で、梅の花を三分割の交点に配置してます。
線状のものがなくても、「何かと何かを線で結ぶと対角線になる」配置でもOKです。
放射構図

奥の1点から手前に線が伸びてくるよう配置するのが『放射構図』です。
道や建物の奥行きを出すのに役立ちます。人工物に向いてる感じでしょうか。
線端を写真の角に持ってくると整った印象になります(上の写真は三分割構図も混ぜてるのでそこまでできませんでした)
街角スナップなどを撮る方はぜひ使って欲しいですね。
額縁構図

主題を囲んで額縁のようにしてしまうのが『額縁構図』です。
主題だけでは少し物足りないかなという時に使います。
紅葉や桜を額縁にすると鮮やかで綺麗な写真になりますが、綺麗な額縁を作るには位置や角度を変えてかなり試行錯誤する必要があります。
写真には見えない撮影者の努力があるのです。
ここまで、構図についてお話しました。おさらいすると
- 日の丸構図
- 三分割構図
- 対角線構図
- 放射構図
- 額縁構図
代表的なのは以上の5つです。
他にもS構図やC構図、シンメトリー構図などありますが、最初は何にでも使える『三分割構図』がおすすめです。
写真のレベルをかなり上げられるので、ぜひ意識してみてください。
技術
技術と言っても小難しいものではなく「コレ、ちゃんと意識してますか?」というレベルのものです。
良い写真は下記を意識しながら撮影されています。
- 水平
- 手ブレ
- ピント
それぞれについて解説していきます。
水平

水平を確保するだけで、バランスがとれて安定した写真になります。
「海は水平がいいかもしれないけど、他は水平じゃなくても良いでしょ?」
と思われるかもしれませんが、山や道、建物の傾きで水平じゃないことは意外とバレるし、思っている以上に写真の『不自然さ』に繋がります。
どんな時でも水平は意識しましょう。
あえて傾ける撮影法もありますが、それは水平が意識できてから試すべきです。
手ブレ

スマホで撮影していると、暗い場所では思いっきりブレた写真になりますよね。
あれは『シャッタースピード』が原因です。
暗いとはつまり光の量が少ない状態なので、カメラは光の量を増やすために長い時間光を取り込もうとします。
この『光を取り込む時間』がシャッタースピード(SS)です。
SSが長くなると写真が明るくなりますが、光を取り込む間の手の動きも反映されるので、手ブレしやすくなります。
曇りというだけでもSSは長くなるので、いつでも手ブレには注意しなければいけません。
具体的には、脇を締めてしっかりスマホを支え、右手でゆっくりシャッターを切ると言った感じです。それでも足りない場合は三脚を買うのも良いでしょう。
スマホ撮影なら下記の三脚がお勧めです。
ただ、星や花火を綺麗に写すにはセンサーの感度や光を多く集めるレンズが必要なので、流石にスマホでは厳しいと思います。
ピント

ピントが合っている物に人の視線は誘導されます。
撮影した人は「綺麗な花が撮れて満足」と思っていても、ピントが葉っぱに合っていると見る人の視線はそちらに向かいます。
広い範囲を写す場合は「パンフォーカス」という全体にピントが合った状態になるので、そこまでシビアじゃなくて良いですが、近くの物や人を写すときは注意が必要です。
具体的な対策としては、オートフォーカスだと画面の中心にばかりピントが合うので、画面タッチやボタン半押しで一度ピントを合わせてからシャッターを切りましょう。
画面の中心で被写体にピントを合わせてから、向きを変えて構図にはめるのも良いと思います。(私がよく使ってる方法です)
ここまで、良い写真を撮るための技術について話しました。おさらいすると
- 水平
- 手ブレ
- ピント
以上の3つに気をつけると良い写真に一歩近づきます。
環境
環境というのは、主に被写体に関することです。
良い写真は被写体のこんなところに気をつけて撮影されています。
- 被写体ブレ
- 白とび黒つぶれ
- 余計なもの
それぞれ解説していきます。
被写体ブレ

人や動物など、被写体が動いてできるのが『被写体ブレ』です。
花が風で揺れても起きますし、走る車を撮っても起きますね。
止まったタイミングを狙うのも大事ですが、手ブレと同様、暗い場所ではSSが長くなって被写体ブレが起きます。
「暗い場所で動く物を捉えるのは難しい」ということを覚えておきましょう。
ちなみに、SSをあえて長くして、被写体の動きを写すのが『軌跡写真』です。
星や水、人の流れが線状になっている写真を皆さんも見たことがありますよね。
三脚を使って手ブレを抑え、数秒〜数十分かけて撮影します。
スマホでも、SSを長く設定できるアプリを使えば撮影できるハズですが、明るさの調節が難しいので質の良い写真はなかなか撮れません。
綺麗な軌跡写真まで撮ろうとすると、一眼カメラが必要ということですね。
白とび黒つぶれ

トンネルから出た瞬間って周りが真っ白になって眩しいですよね。
逆に、トンネルに入る瞬間は暗くてよく見えません。
そして、どちらも時間が経つと普通に見えるようになります。
人の目には「見える明るさの範囲」というものがあり、これが上下することで普通に見えるようになります。
仮に、明るさを0〜100で表して、トンネルの中が30、外が70だとします。
トンネルの中にいるときは、見える範囲が10〜60になっているので30を見ることができます。しかし、トンネルの外は70なので明るすぎて真っ白に見えてしまいます。
トンネルの外に出ると、自動的に見える範囲が上に移って、40〜90になります。
これで70も見えますが、逆にトンネルの中は30なので暗くて見えなくなってしまうのです。
カメラも同じで、「写せる明るさの範囲」を超えてしまうと『白とび』か『黒つぶれ』を起こします。
よって、明暗差が激しくない環境で撮影する必要があるのです。
どうしても明暗差が激しくなる場合は、「これだけは写したい」という物にピントを合わせれば、その物だけは白とび黒つぶれを避けることができます。
いずれにしろ、ピントを合わせることはとても重要ということです。
ここで1つ皆さんに知っておいて欲しいことがあります。
それは『コントラスト』についてです。

コントラストとは「対比」という意味で、色の違いや明暗差を意味します。
よく写真を評価する時に「コントラストがあって良い写真」と言ったりしますよね。
まさにその通りで、コントラストがあると迫力があって印象の強い写真になるのです。
「え、明暗差が激しいと白とび黒つぶれするんじゃないの?」と思う方もいるかもしれませんが、そこが腕の見せ所。
先ほどお伝えした「明るさの範囲」の中でなんとか明暗差をつけるのです。
良い写真を撮る人はその範囲内でコントラストをつけ、収まりそうならあえて逆光で撮ったりもします。
なので、白とび黒つぶれするほど激しいのはダメですが、範囲内で明暗差を大きくするのはOKということを覚えておいてください。
余計なもの

「写真は引き算」なんてよく言います。
余計なものを取り除くことで、写したいものがハッキリして良い写真になるのです。
「大きく広がる空と海」を写したつもりでも、電線が一本横切ってたら視線はそちらに向き、空と海はむしろ背景になってしまいます。
撮っている時はその場の感動で麻痺してますが、後で見たらガッカリなんてこともあるでしょう。
そんなガッカリを避けるには、色んな距離や角度で撮影して、余計なものを省いたり目立たせない工夫が必要です。
良い写真を撮る人は、歩いて、しゃがんで、背伸びして、余計なものを省く努力をしていることを覚えておきましょう。
ここまで、良い写真の条件である「構図・技術・環境」についてお話ししました。
これらを意識することで、スマホ撮影でもレベルが上がって、良い写真を撮ることができます。
ぜひ試してみてくださいね!
、、、と、これで記事を終わらせるとただのスマホ信者ですよね。
私が本当にお伝えしたいのは、スマホでも良い写真は撮れるけど、一眼じゃないと撮れない写真もあるということです。
ほとんどの人はスマホの写真で満足できますが、上手く写真を撮るために長い記事をここまで読んでくれた皆さんは果たしてどうなのでしょう?
周りの人はそこまでして良い写真を撮ろうとしてるんでしょうか?
私が思うのは、一眼カメラが本当に必要な人とはあなたではないかということです。
もちろん、これまでお伝えした内容を実践して、写真がどのくらい上達するかはぜひ試して欲しいです。
ですが、試した上でも「一眼だったらどうなるだろう」と気になってしまうようなら、正直言って一眼で撮影した方が良いです。
長引けば長引くほど、写真を撮る機会が失われます。
もし一眼カメラを買う可能性が少しでもあるなら、ぜひここからの記事にも目を通してみてください。
きっと参考になるはずです。
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