SONYα6700のスペックをFX30ユーザーが解説します!残念な点と嬉しい点

SONYα6700のスペックをFX30ユーザーが解説!残念な点と嬉しい点

今回はSONYα6700のスペック解説をやっていきます。

およそ4年ぶりに更新されるAPS-Cのαシリーズです。

APS-Cはフルサイズと比べて軽いというだけでなく、望遠に強いというメリットもあるので動物や乗り物などを撮る方にとっても大きなニュースだと思います。

ただ「期待したスペックではなくて残念」という声も結構ありますし、逆に「これだけ撮れれば十分」という方もいるので、その理由も含めて解説したいと思います。

ちなみに今回の内容は動画にもしてあるので、見やすい方でご覧ください。

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目次

α6700のスペック紹介

まずスペック紹介ですが、カメラ選びの基本も含めてお話します。

掘り下げた話を聞きたい方は、次の項目からご覧いただければと思います。

紹介するスペックは大きく分けて次の5つです。

  • 静止画性能
  • 動画性能
  • 手ブレ補正
  • 操作性
  • その他

静止画性能

α6700にはファインダーがあるので、静止画向けのカメラと言って良さそうです。

最近はFX30やZV-E10などモニターだけのカメラが多かったので、APS-Cでファインダー付きはまさに4年ぶりです。

α6700のAPS-Cセンサーはフルサイズの半分以下の面積ですが、ここに2600万画素が載っています。

2600万画素なら印刷したりSNSで使う分にも全く困らないです。

代わりに暗い場所での撮影に強くはありません。暗所性能の目安である最大常用ISO感度は32000となっています。

これはフルサイズ機と比べると低い数字ですがAPS-Cとしては標準的。

明るいレンズや三脚を使えば夜景撮影なども問題なくできます。

画素数では困らないけどフルサイズほどの暗所性能は無い。

静止画のファイル形式はよく使われている「JPEG」に加えて、現像ソフトで編集もしやすい「RAW」も選ぶことができます。

1秒11枚の連写ができて「クリエイティブルック」によって色味の違いを楽しむこともできます。

そしてかなり大きいポイントがAIを活用したAF機能です。

このAIAFは現状だとα7RVとZV-E1でしか使えないんですが、これまでのAF性能とはレベルが全然違います

僕はZV-E1やα7IV、FX30なども使っています。

「被写体の見つけやすさ」や「被写体を追い続けてくれるか」というところで、AIAFがあるZV-E1とα6700がダントツで良いなと感じています。

対応している被写体も今までは人・動物・鳥でしたが、昆虫や乗り物も追加されています。

AIAFはかなり大きな魅力。買う決め手になるかも。

動画性能

続いて動画性能です。

ファインダーがあるから静止画ばかりというわけではなくα6700は動画の方がむしろスペックが高いです。

動画の解像度は「FHD」と「4K」が使えます。

個人的にはFHDでVLOGも撮りますが、最近は4Kが主流と言って良いと思います。

そして4K解像度でどこまでのフレームレートが使えるかがポイントになってきます。

フレームレートは動画1秒に使われるコマ数で、数字が大きいと映像が滑らかになるんですが、α6700は4K120Pでの撮影が可能です。

人気機種であるα7IVでも、画角が1.5倍狭くなってやっと4K60Pが撮れて、4K120Pは撮れないという性能です。

α6700はクロップなしで4K60P、1.6倍ほどクロップされますが4K120Pまで撮れます。

使えるフレームレートは「α7IV」より有利。

そしてα6600やZV-E10では対応していない「4:2:2 10bit」撮影ができるのでLogの映像を編集しても劣化を起こしづらいです。

動画のフォーマットは色んなソフトで使えて汎用性が高い「XAVC S」に加えて、低サイズで高画質な「XAVC HS」、編集に強い「XAVC SI」の3つが使えます。

このフォーマットの選択肢もα6600やZV-E10にはなかったものなので、用途に応じて使い分けができてとても良いポイントです。

α6700には冷却ファンがないので、FX3やFX30のように1時間を超えるような長回しや給電しながらの撮影には向かないと思いますが、普段使いで困るようなことはないだろうと思います。

この高い動画性能に加えてAIAFが使えるので、動画の満足度はかなり高いと言って良いと思います。

カラグレにも安心の性能。ただ長時間撮影には不向き。

手ブレ補正

続いて手ブレ補正についてですが、α6700には光学式の手ブレ補正が搭載されています。

手ブレ補正には「光学式」と「電子式」がありますが、光学式は写真でも使えてクセも少ないのでかなり使いやすいと思います。

この光学式補正を活用した動画用の「アクティブモード」があれば手持ちで歩き撮影も楽しめますし、α6600との大きく違うポイントだと思います。

ZV-E1に搭載されているダイナミックアクティブモードが採用されなかったのは意外ですが、個人的には普通のアクティブモードがあれば十分です。

光学式は電子式より使いやすい。手持ち歩き撮影も楽しめる。

操作性

続いて操作性です。

α6700は新しい形状のボディが採用されて操作性も良くなっています。

まず一番嬉しいのは「フロントダイヤル」です。

写真も動画もF値・SS・ISO感度の3つを調整して撮影するものですが、フロントダイヤルがないと3つのうち2つしか割り当てができなくて直感的な操作がしづらいというのがあります。

グリップはZV-E10やZV-E1のようなフラットな形状ではないので握りやすくなっています。

フロントダイヤルで操作性が大幅アップ。

モニターは横に開いて回転する「バリアングル」タイプ。モニターの103万ドットはα7IVやZV-E1と同じですが高精細というわけではなく普通。

ファインダーについては235万ドットで倍率0.7倍。

α6600やα6400から変わっていなくて、ちょっと物足りない感じはします。

フォーカスエリアなどを操作するジョイスティックはないですが、大きさを考えるとしょうがないかもしれません。

重さは493gでα6600より軽く、同じセンサーと言われるFX30より150g軽いです。

長回ししない方はFX30からα6700に乗り換える可能性も十分ありそうな軽さです。

モニターやファインダー性能は高くない。493gの軽さは大きな強み。

その他

その他として、ピント位置によって画角が変動する「ブリージング」を補正できたり、ZV-E1にも搭載されている「オートフレーミング」も使えます。

ただオートフレーミングは画角が大きくクロップされるので、画質が気になる方は使わない方が良いと思います。

LUT取り込みしてLogの仕上がりをイメージしやすくなっています。

「ブリージング補正」と「LUT取り込み」も動画で重要な機能。

α6700の残念な点

ここまでスペック紹介をしてきたので、続いて残念な点をお話します。

α6700には無かったけど「こんな機能を期待してた人もいたのでは?」と思う点をお話します。

連写性能

まず1つ目は連写性能です。

α6700の1秒11枚という連写性能はα6600から変わっていません。

冒頭でもお話したとおり、APS-Cはフルサイズより画角が狭い分望遠で使いやすくて、動物や乗り物などの動く被写体を連写したいという人もかなり多いです。

なので連写性能に期待していたけど、四年前のカメラと同じでガッカリした方は多いと思います。

連写性能を求める人はα1やα9シリーズの後継機、あと出るかわからないAPS-Cのフラッグシップを待たないといけないのかなと思ってしまいます。

連写性能が4年前と変わってないのはかなり低評価。

メモリーカード

続いて2つ目はメモリーカード関係です。

α6700はカードが2つさせるデュアルスロットではなく「シングルスロット」になります。

不具合があった時のための保険にダブルスロットが良かったという方もいると思います。

あと「CF express TYPE Aカード」が使えなくてSDカードでの記録になります。

SDカードだと連写を続けた時に詰まりやすかったり、4K120PでのXAVC SI記録ができないので、CF-Aカードが使えた方が良かったという人も一定数いそうです。

シングルスロットのSD記録は性能的にも安心感的にもマイナス。

手ブレ補正5段

3つ目は手ぶれ補正性能が5段ということです。

現行の機種のほとんどが5段や5.5段なので大きな問題ではないです。

ただ7段くらいあるのでは?という噂もあったので、期待していた方も多そう

5段でも大きな問題はないが、5.5段や8段の機種もある

バリアングルモニター

4つ目はバリアングルモニターです。

以前は光軸との位置ズレがなくて静止画で使いやすい「チルトモニター」が主流でしたが、最近のSONYカメラのほとんどはバリアングルモニターです。

どちらも賛否があってどっちが正解というものではありません。

ただ静止画向けのチルトかα7RVのバリチルモニターの機種がそろそろ出て欲しいと思っていた方も多いはず。

スペック的にも動画が大幅強化されて静止画はおとなしい感じなので、スチル用で検討していた方には残念なポイントが多いです。

久々のスチル機にしては静止画への配慮がない。

α6700の嬉しい点

残念な点をお話したので、続いて嬉しい点をお話します。

動画性能

嬉しいポイント1つ目は動画性能です。

α6600は4K30Pまでだった動画性能が次のとおり一気にアップしています。

  • 4K120P撮影
  • 光学式アクティブモード
  • 4:2:2 10bit
  • 3種のフォーマット

ただFX30のように「ProResRAW」や「Cine EI」「XAVC SI 4K120P」はなかったり、冷却ファンの安心感はないです。

冷却ファンが欲しい人は多いと思いますが、RAWやCine EIまで求める人は多くないと思います。

FX30にはないAIAFもあって150g軽いので、むしろα6700の方が魅力的に映る人も多そうです。

FX30とほぼ同等の動画性能で150g軽くなっているのは大きな強み。

フロントダイヤル

続いて2つ目はフロントダイヤルです。

とてもシンプルなことではありますが、次のような運用ができるのはかなりの強みです。

  • フロントダイヤル → F値
  • リアダイヤル → SS
  • ホイール → ISO感度

フロントダイヤルがあるのはとにかく嬉しい。

AIAF

3つ目はAIAFです。

やはりAIAFがあるのはかなり大きくて、APS-Cの画角も加わると静止画でも動画でも動物や乗物などを撮りたくなります。

連写については期待できないので、静止画の動体撮影に強いかというと強いとは言えないと思います。

ただシンプルに、AF性能が良くて被写体を捉え続けてくれると助かります。

動画では動体撮影にも活かせるので、4K120Pの5倍スローなどで動物の仕草をじっくり撮ったりすると良いです。

AIAFの被写体検出と追従性能は静止画でも動画でも活きる。

α6700はどんな人に向いてる?

最後にどんな人に向いてそうかについてお話します。

内容まとめ

α6700の大きなメリットは次のとおりです。

  • 高い動画性能
  • AIAF
  • APS-Cの軽さ
  • APS-Cの画角

このあたりに魅力を感じる人は使ってみて良さそうだなと思います。

逆に気になる点は次の通り

  • 空冷ファン(熱)
  • 連写性能の低さ
  • バリアングルモニター
  • シングルスロット

このあたりが撮影上問題になるかを考えつつ検討してみると良さそうです。

購入はSONYストアがオススメ

ちなみにα6700を購入するならSONYストアが一番おすすめです。

アカウントを作って購入するだけで次のメリットがあります。

  • 10%OFFクーポン(初回も使える)
  • メーカー3年保証が無料
  • 定期的にクーポン配布

SONYストアの価格はパッ見だと高く感じるんですが、そこから10%OFFですし1年の無料保証が3年になるので、実はかなり安いです。

さらに「αあんしんプログラム」に入ると15%OFFクーポンやレンズの長期保証クーポンがもらえますが、こちらは月額550円かかりますので、必要に応じて考えればOKです。

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