今回はSONYα7CIIにおすすめの望遠レンズを紹介します。
SONYカメラ用のレンズは、純正からサードパーティまでたくさんあって選ぶのが難しいです。
今回はレンズの選び方を解説した上で、α7CIIにおすすめのレンズを8つ紹介するので参考にしてみてください。
望遠レンズの選び方
レンズを選ぶ際は次の6項目に注意する必要があります。
- 焦点距離
- 開放F値
- 手ぶれ補正
- インナー・パワーズーム
- 最大撮影倍率
- 重さ
それぞれ簡単に解説しておきます。
焦点距離
写真や映像の写る範囲である「画角」は焦点距離によって決まります。
そして目安は次のとおりです。
- 〜35mm:広角
- 35〜85mm:標準
- 85mm〜:望遠
明確な基準があるわけではありませんが、概ねこんな感じです。
今回は望遠レンズを探しているので85mm以上が対象になってきますが、望遠の中でも用途や印象は結構違ってきます。
100mm前後はポートレートや物撮りにもよくて、200mmは動物園くらいの距離感で使うと良さそう。
300mmを超えると発表会やスポーツにも良くて、400mmになると野鳥・動物・乗り物の撮影にも良いです。
もちろん、被写体の大きさや距離感はバラバラなので、用途が明確に決まっているわけではありません。
ただレンズ選びの参考にはなると思います。
また、焦点距離を変えられるズームレンズなら柔軟に対応できるとも思います。
開放F値
写真や映像の明るさを決めるのがF値で、F値が小さいほど明るくなります。
そのレンズが使える一番小さいF値を「開放F値」と言います。
開放F値が小さいレンズなら夜景や暗い室内などでも綺麗に写せるということです。
そして明るさの目安は次のとおりです。
- 〜F1.8:明るい
- 〜F2.5:明るめ
- 〜F3.5:暗め
- F4.0〜:暗い
これは広角・標準レンズも含めた目安ですが、超望遠領域になると明るいレンズはなかなかないのでそこは割り切るしかないと思います。
また、望遠レンズは広角や標準と比べるとボケやすい性質があるので、ボケの強さに関してはそこまで心配しなくて良いと思います。
手ぶれ補正
写真や動画のブレを抑えてくれる手ぶれ補正ですが、カメラとレンズどっちに必要なのかわからない方も多いと思います。
結論から言うと、目安150mmを超えるような望遠レンズには手ぶれ補正が必要です。
望遠撮影ではブレの3成分「角度ブレ」「移動ブレ」「回転ブレ」のうち角度ブレが支配的になるんですが、これに対してレンズの補正が効果的だからです。
逆に標準や広角においてはボディが角度ブレと移動ブレに対応するので、レンズに手ぶれ補正があってもほとんど効果はありません。
150mmに明確な基準はないですが、最近のレンズを見てみると、200mm前後から手ぶれ補正つきのレンズが増えてきます。
150mm以下ではボディ内補正で十分ということですね。
あと動画用手ぶれ補正の「アクティブモード」は、基本的に望遠撮影では効果が落ちます。
ただα7CIIは協調制御補正対応レンズであれば望遠でもアクティブモードが効果を発揮します。
インナーズーム
焦点距離を変えられるズームレンズにはズームしても長さが変わらない「インナーズーム式」のものがあります。
逆にズームすると長さが変わってしまうアウターズームもあります。
アウターズームだと重心の位置が変わってバランスが崩れる可能性があります。
被写体をフレーム内に捉えたまま画角をサッと変えたい場合、アウターズームはより注意が必要になります。
また、鏡筒の密閉性も落ちてしまうので、防塵・防滴性についてもインナーズームにメリットがありそうです。
最大撮影倍率
被写体をどれだけ大きく写せるかを表すのが最大撮影倍率です。
小物や料理、花などを撮る方は数字が大きいレンズを選ぶと良いです。
最大撮影倍率が1倍の場合、1cmのものをセンサー上にも1cmで写せるということになります。
ちょっとわかりづらいかもしれませんが、目安としては次のとおりです。
- 1倍:とても大きい
- 0.5倍:大きい
- 0.3倍:大きめ
- 0.2倍:小さめ
マクロレンズで1倍、ハーフマクロレンズで0.5倍なので、それ以外のレンズでは0.3倍あればかなり優秀です。
0.2倍を切ると小物などの撮影には向いてないと言えそうです。
近寄りにくい被写体などを望遠画角で大きく写すことを「テレマクロ」と言います。
昆虫などを撮影する方はテレマクロ性能も重視して最大撮影倍率をチェックしておいた方が良さそうです。
重さ
レンズの重さは、使い続けないとわからない部分もありますが、とても重要なことでもあります。
気軽・手軽に撮影を楽しむのにも重さは大事です。
α7CIIはα7IVなどと比べて150gほど軽くなっていますが、望遠レンズの重さは数百gから数kg違うこともよくあります。
また、α7CIIはグリップが浅く小さめなので、大型のレンズを扱いやすいとは言えません。
グリップを長くする純正のエクステンションもあるんですが、値段と材質と接合の甘さ的に評判は良くないようです。
SmallRigのプレートは値段も1/3くらいで評判もかなり良いようです。
α7CIIおすすめ望遠レンズ8選
それではα7CIIにおすすめの望遠レンズを紹介していきます。
紹介するのは次の8つです。
- SEL70200GII
- SEL100400GM
- SEL200600G
- SIGMA 85mm F1.4
- TAMRON70-180 F/2.8
- SIGMA 135mm F1.8
- TAMRON 150-500mm F/5-6.7
- SIGMA 150-600 DG OS HSM
SEL70200GII
- 焦 点 距 離 :70-200mm
- 開 放 F 値 :F4.0
- 最大撮影倍率:0.50倍
- 重 さ:794g
- 値 段:22万
まず紹介するのは純正レンズの「SEL70200GII」です。
70-200mmの画角は、ポートレートや圧縮効果強めの風景にも向いています。
また、このレンズの最大撮影倍率は0.5倍のハーフマクロなので、昆虫や小物、植物の撮影にも特に向いています。
焦点距離を1.4倍、2.0倍伸ばすテレコンバーターにも対応しているので、最大400mmのレンズにもできます。
ただ、その場合開放F4がF8になるので基本的に明るさには期待できません。
SEL100400GM
- 焦 点 距 離 :100-400mm
- 開 放 F 値 :F4.5-5.6
- 最大撮影倍率:0.35倍
- 重 さ:1395g
- 値 段:31万
続いてのレンズは「SEL100400GM」です。
焦点距離400mmまで使えるので、ポートレートから運動会、野鳥・動物撮影にも使えます。
最大撮影倍率も0.35倍とやや高めなのでテレマクロで昆虫撮影しても良いと思います。
純正の超望遠ではSEL200600Gとの比較になると思います。
こちらは700gほど軽く、少し明るいですが、焦点距離的に小鳥の撮影にはちょっと難し目かもしれません。
GMレンズでボケの美しさや解像力は上ですが値段も上になります。
SEL200600G
- 焦 点 距 離 :200-600mm
- 開 放 F 値 :F5.6-6.3
- 最大撮影倍率:0.2倍
- 重 さ:2115g
- 値 段:26万
続いては「SEL200600G」です。
焦点距離200mmから600mmということで、運動会から野生動物撮影まで望遠領域はバッチリのレンズです。
SEL100400GMのように100mmからは使えないのでポートレートには向かなくなります。
また、重さは2.1kgということでα7CIIと合わせると2.5kgを超えます。
重さの負担はかなり大きくなるので注意してほしいですが、インナーズームなのでズーム時の安定性や防塵防滴性も安心です。
SEL100400GMもSEL200600Gも協調制御補正に対応しているので、ブレを強力に抑えてくれます。
SIGMA 85mm F1.4 DG DN
- 焦 点 距 離 :85mm
- 開 放 F 値 :F1.4
- 最大撮影倍率:0.12倍
- 重 さ:625g
- 値 段:12万
サードパーティレンズ1本目は「SIGMA 85mm F1.4 DG DN」です。
焦点距離85mmはポートレートの2大画角とも言われます。
もう1つは135mmなんですが、被写体の距離が結構離れてコミュニケーションがとりづらいので、個人的には85mmがオススメです。
最大撮影倍率はかなり小さいので物撮りには向きません。
開放F1.4の明るさがあって、写りの評判も良いです。
純正レンズと比べて安価なので人気のあるレンズです。
TAMRON 70-180mm F/2.8
- 焦 点 距 離 :70-180mm
- 開 放 F 値 :F2.8
- 最大撮影倍率:0.22倍
- 重 さ:810g
- 値 段:15万
続いては「TAMRON 70-180mm F/2.8」です。
70-180mmはポートレートに使いやすく、ズームながら開放F2.8の明るさもあります。
そして注目すべきは最大撮影倍率がMF時の広角端で0.5倍ということ。
70mmのハーフマクロとして使えるので、物撮りにもバッチリです。
重さも値段もこの性能を考えればかなり小さく収まっていると思います。
SIGMA 135mm F1.8 DG HSM
- 焦 点 距 離 :135mm
- 開 放 F 値 :F1.8
- 最大撮影倍率:0.2倍
- 重 さ:1200g
- 値 段:11万
続いては「SIGMA 135mm F1.8 DG HSM」です。
先ほどお伝えした通り135mmは2大ポートレート画角の1つ。
被写体との距離が必要になりますが、その分「圧縮効果」が出て整った印象になりやすいです。
値段も比較的安価ですが、1.2kgの重さがあるので気軽に撮影というふうにはいかないかもしれません。
TAMRON 150-500mm F/5-6.7
- 焦 点 距 離 :150-500mm
- 開 放 F 値 :F5-6.7
- 最大撮影倍率:0.27倍
- 重 さ:1725g
- 値 段:14万
続いては「TAMRON 150-500mm F5-6.7」です。
スペック的には「SEL100400GM」と「SEL200600G」のちょうど中間といった感じ。
スポーツや乗り物、野生動物などの撮影にバッチリで、最大撮影倍率は広角端だと0.32倍になるので結構大きめです。
ただ純正レンズでないと協調制御補正やテレコンには対応しないことは頭に入れておきましょう。
500mmまで使えることを考えると、重さ的にも値段的にも負担はかなり小さいと思います。
SIGMA 150-600mm F5-6.3
- 焦 点 距 離 :150-600mm
- 開 放 F 値 :F5-6.3
- 最大撮影倍率:0.20倍
- 重 さ:1930g
- 値 段:16万
最後に紹介するのは「SIGMA 150-600mm F5-6.3 DG DN OS」です。
TAMRON150-500より望遠端が長くなって、開放F値も少し明るくなっています。
代わりに最大撮影倍率が小さくなり、値段と重さは上がっています。
野鳥撮影などには600mmあると安心なので、少しでも望遠で撮りたいという方はこちらが良さそう。
α7CIIおすすめ望遠レンズまとめ
今回はα7CIIにおすすめの望遠レンズを8つ紹介しました。
ポートレートや物撮りなのか、スポーツや動物を撮るのかなどで選び方は結構変わりそうです。
ポートレートを撮るなら「SIGMA 85mm F1.4 DG DN」は強力なボケも活かせてオススメ。
「TAMRON 70-150mm F/2.8」はハーフマクロで物撮りにも使えます。
スポーツや動物などを撮るなら「SEL200600G」は純正なので協調制御補正でブレを強力に抑えられます。
サードパーティでは「SIGMA 150-600mm」と「TAMRON 150-500mm」もあるので、重さや値段なども比較しながら選んでみてください。
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