今回はSONYα9IIIの高感度耐性を確認していきます。
1月26日の発売当日にα9IIIが届きました。
早速撮影に出かけたいところですが、荒れた天気が続いているので先に高感度耐性の確認をやっておきたいと思います。
高感度耐性の検証のあとでα9IIIを購入した理由についてもお話するので参考にしてみてください。
ちなみに今回の内容は動画にもしてあるので、見やすい方でご覧ください。
α9IIIのデュアルベースISO
いつも通り、先にデュアルベースISOの確認をしたいと思います。
α9IIIは他機種と違ってベース感度が高くなっていて、静止画では250、Logでは2000です。
ここがベース感度になっている機種は他にないのでしっかり見ていきたいと思います。
まずは動画のLogで確認します。
ISO2000から5000までは順にノイズが増えていきます。
そして5000から6400に上げたタイミングでノイズが減りました。
そこからはまたノイズが増えていくので、どうやらISO6400が2つ目のベース感度である可能性が高そうです。
今度は静止画でも確認してみます。
ISO250から640までは順にノイズが増えて、800に上がるタイミングでノイズが減りました。
そこからまたノイズが増えていきます。
Logでは2000、6400の1.7段の差で、静止画では250と800でやはり1.7段の差。
段数差も一致しているので、どうやらここがα9IIIのデュアルベースISOのようです。
念の為、暗い室内でも静止画を撮ってみましたが、ISO640から800でやっぱりノイズが減ります。
ということでα9IIIのデュアルベースISOを確認できました。
α9IIIにデュアルベースISOはないという情報も流れていたので、正直ないつもりでいたんですが、見つけることができました。
高感度耐性を他機種と比較
続いてα9IIIの高感度耐性を他機種と比較したいと思います。
まずはセンサー性能が標準的なα7CIIとの比較です。
画像サイズを揃えた状態なので、α9IIIは2400万画素とα7CIIは3300万画素での比較になります。
ちなみにα7CIIの高感度耐性は以前の検証でα7IVとほとんど同じということがわかっています。
ということで、α9IIIのベース感度250から始めますが、すでにα9IIIの方がノイズが多いです。
ISO400はα7CIIのベース感度なのでノイズが減って、ISO640ではかなり差が出ているのがわかります。
そしてISO800はα9IIIのベース感度なので、ノイズ量は結構近づきます。
ここから感度を上げるにつれて差は広がっていくという感じです。
Logで比べても同様で、ISO5000では差が大きいですが6400でノイズ量が近づき、そこからまた差が広がります。
α9IIIは有効2500万画素で1画素の面積は大きいんですが、グローバルシャッターを採用したことで高感度耐性は低いと言われています。
やはりローリングシャッターでフルサイズのベーシック機であるα7CIIやα7IVには劣るようです。
念の為、また静止画でノイズを比較します。
この写真はα9IIIはISO5000で、α7CIIは1段上のISO10000ですがα7CIIの方がノイズが少ないです。
1.3段上のISO12800になるとα7CIIの方がノイズが目立つようなので、α7CIIやα7IVとは1段くらいの差と思って良さそうです。
続いてα7RVとも比較をしてみます。
まずISO6400ではやはりA7RVの方がノイズは目立ちませんが、α7CIIよりはノイズが多いです。
8000でもギリギリα7RVが良さそうですが近いノイズ量です。
ISO10000になるとα7RVの方がノイズが目立つようなので、α7RVとは0.7段くらいの差という感じです。
ただこれは画像サイズを揃えている状態なので、等倍で比較するとα7RVの高感度耐性は下がります。
最後にα6700とも比較します。
α9IIIと同じISO5000で比較してみます。
ちょっと難しいところなんですが、α6700の方がノイズが目立っているような感じがします。
ISO6400になると明らかにα6700が荒くなります。
α6700とは同じくらいの高感度耐性のようです。
以前の検証でα7RVはピクセル等倍で比較するとα6700と同じくらいの高感度耐性になることがわかっています。
まとめると、α9IIIの高感度耐性はローリングシャッターのフルサイズベーシック機より1段ほど劣っていて、APS-Cとは同じくらいということです。
α9IIIを購入した理由
続いてα9IIIを購入した理由についてお話します。
今、野鳥や動物撮影にα7RVとα6700を使っています。
そこにα9IIIも加えるわけですが、期待しているのは小鳥や小動物の飛び出しで歩留まりを上げることです。
止まっているところを撮る分にはα7RVのトリミング耐性やα6700のフットワークの軽さは、α9IIIより魅力があります。
それぞれ違う役割を持っていて、これからも使っていく予定ですが、飛び出しに関してはこの2機種では難しいことがあります。
AF速度
まず1つ目に前後の素早い動きにはAFが追従できないということです。
現状の機種では飛び出しは運良く真横か真上へ飛んだ時しか撮れないので、AIの被写体検出と積層型センサーのスピードがあるα9IIIなら、少しでも歩留まりが上がらないか期待しているところです。
連写性能
2つ目は連写性能です。
α7RVもα6700も1秒10枚程度の連写性能なので、飛び出しを撮るにはかなり少ないです。
α9IIIは1秒120枚撮れて、流石にそこまで使うかは微妙ですが、α1と同じ30枚あれば相当改善するだろうと思います。
プリキャプチャ
3つ目にプリキャプチャです。
野鳥や小動物の飛び出しは、飛び出したと思ってからシャッターを切ったのでは遅いので、周りを見渡し出したら連写を始めて飛ぶのを待つようにしています。
ただ案外キョロキョロするだけで飛ばなかったり、飛ぶまで時間がかかったりで無駄打ちも多くなりますし、バッファが詰まって連写が途切れる可能性もあります。
プリキャプチャはシャッター半押しの状態から仮記録を始めて、全押しすると最大1秒遡って本記録できます。
これなら、シャッター半押しで構えて飛び出してから全押しすれば間に合うので、無駄うちも抑えられそうです。
せっかくのグローバルシャッター機なのでそこを活かした撮影もしたいところですが、まずはAFと連写とプリキャプチャに期待して撮影していく予定です。
購入はSONYストア
ちなみにα9IIIを購入するならSONYストアがオススメです。
アカウントを作って購入するだけで次のメリットがあります。
- 10%OFFクーポン(初回も使える)
- メーカー3年保証が無料
- 定期的にクーポン配布
SONYストアの価格はパッ見だと高く感じるんですが、そこから10%OFFですし1年の無料保証が3年になるので、実はかなり安いです。
αあんしんプログラムに入ると15%クーポンやレンズの長期保証クーポンがもらえたりしますが、こちらは月額550円かかりますので、必要に応じて考えればOKです。
以上、機材選びの参考にしてみてください。
コメント
コメント一覧 (1件)
非常によくわかる動画、ありがとうございます。
ツボが、全て網羅されていました。