今回はSONY ZV-E10IIの熱停止検証をやっていきます。
発売前から長持ちするとかしないとか色々情報が飛び交っていましたが、実際はどうなんでしょうか。
また、ZV-E10IIに加えて他の機種の検証結果も紹介するのでぜひ参考にしてみてください。
今回の内容は動画にもしてあるので、見やすい方でご覧ください。
ZV-E10IIの熱停止検証結果
早速、ZV-E10IIの熱停止検証結果をお伝えします。
室温28度で、三脚に乗せて、撮影の間隔は40-50分ほど確保して撮影しました。
何時間も検証はできないので1時間30分を回った時点で打ち切りとしています。
- XAVC SI 4K60P 600M 0h33m
- XAVC SI 4K30P 300M 0h55m
- XAVC SI 4K24P 240M 1h30m
- XAVC HS 4K60P 200M 0h40m
- XAVC HS 4K60P 100M 0h48m
- XAVC HS 4K24P 100M 1h30m
- XAVC S 4K30P 140M 1h30m
結果、4K24Pと30Pは1時間30分打ち切りまでもった設定があり、4K60Pでは48分という結果でした。
やはり数時間の長回しをするならFX30やFX3が良いと思いますが、思っていたより良い結果でした。
長回しさせる方法
ここからは詳細の解説と長回しさせる方法、他の機種との比較についてお話していきます。
モニターは開く
まず、基本的な長回しさせる方法ですが背面液晶は開いて撮影してください。
カメラの背面部はかなり熱が出るところで、液晶があると熱がこもって熱停止しやすくなってしまいます。
自動電源OFF温度は高
続いてカメラの自動電源OFF温度ですが、これは標準ではなく「高」に設定してください。
「高に設定して大丈夫なの?」と思う人もいると思います。
SONY公式のQ&Aで自動電源OFF温度を常時「高」に設定して良いかについて、記載があります。
「三脚などを使用される場合は常時「高」の設定で使って問題ない」と出ています。
手持ちの長時間撮影は低音火傷の原因になるので、それで標準の設定もあるということのようです。
熱停止はカメラの故障ではなくて、不具合を起こさないためにカメラが自分から停止している正常な動作なのでここも勘違いしないようにしてください。
標準と高で記録時間も全然違ってくるので、長回しするなら忘れず高に設定してください。
USB給電しない
あと今回は外部給電はせず内部バッテリーを使いましたが、USB給電で撮影すると温度が上がりやすいと思います。
内部バッテリーで今回試した感じだと1時間30分記録して、数%だけ残りが出るような感じでした。
バッテリーだけで2時間は厳しいと思います。
気温と日光と風
あと今回は28度屋内での撮影でしたが、もっと気温が高かったり、日光が直接当たる環境だと熱停止しやすくなるので注意してください。
ただ日陰だったり風があったりすると、屋外でも長回しできることもあるので、結局条件次第なところがあります。
他によく言われていることとしては、ISO感度を下げた方が良い、メモリーカードによって違う、モニターの明るさを落とした方が良い、手ぶれ補正を切った方が良いということなども言われたりはしています。
他機種との比較と解説
ここからは結果の解説です。
フレームレートとビットレート
今回の検証結果はα6700の時と同じような傾向で、やはりフレームレートやビットレートが高くなるほど熱停止しやすくなるという結果でした。
ただ、4K60Pの100M、200M、600Mで極端な差が出なくて、600Mでも30分近く撮れたので結構頑張った印象です。
4K60P100Mについては気になる人が多いと思ったので、実は念の為3回やったんですが38分、48分、1時間5分という結果で、結構バラツキがありました。
比較
あとこれまた気になる人も多いだろうということで、4K60P 100Mで他の機種とも比較をしてみました。
- α7CII:1h21m
- ZV-E1:1h14m
- ZV-E10II:0h48m
- α6700:0h47m
結果としてはα7CIIが一番長持ちで、続いてZV-E1、ZV-E10II、α6700の順でした。
α6700は前回28度で32分という結果で、今回それより伸びていました。
念の為もう1回試したところ、さらに伸びて55分という結果でした。
設定や温度などほぼ同じ条件で撮影しているので、やっぱり毎回ある程度のバラツキがあるのかなと思います。
4K60Pに関してはZV-E10IIがやや長持ちかもなと思うんですが、4K30Pの300Mはα6700は前回打ち切りまでもっています。
機種による違いがそれぞれ微妙にあるんですが、どの機種も環境次第で熱停止する時はするので、機種選びの理由にできるほど大きな差ではないと思います。
極端な話をすると大きくは空冷ファンがある機種とない機種で分かれるくらいの感覚でいた方が良いとは思います。
フォーマット
設定の話に戻って、ZV-E10IIにはXAVC S、HS、 SIの3つのフォーマットがありますが、SIはビットレートが高いので長回しには使わないほうが良さそうです。
同じフォーマットの中でもビットレートの選択肢がありますが、これも低いビットレートを選んだ方が良いです。
420 8bitや420 10bitだとより低いビットレートが選べますが、Logで撮るから422 10bitじゃないと厳しいという人もいると思うので、用途に応じて選ぶようにしてください。
撮って出しなら420 8bitなどで十分だろうと思います。
熱停止検証 まとめ
ということでZV-E10IIの熱停止検証でした。
やっぱり長回し用の機種ではないんですが、室内でバッテリーが切れるまで4K24P、4K30Pで撮るくらいなら問題にはならなそうです。
あとは屋外でも数分撮って、停めてを繰り返すような撮り方なら4K60Pでも問題ないだろうとも思います。
ただ4K60Pの長回しやUSB給電しながらの撮影、屋外での長回しを考えている方は、やっぱり空冷ファンがある機種をお勧めします。
あとは外付けの空冷ファンを検討してみるのも良いと思いますが、ファンの音やファンの脱着方法、給電方法などはチェックしてから購入した方が良いように思います。
機材選びの参考にしてみてください。
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