SONYα9IIIのスペック解説!野鳥撮影用としての購入はどうなの?

SONYα9IIIのスペック解説!野鳥撮影用として買うのはどう?

今回はSONYα9IIIのスペックを紹介します。

11月7日の深夜に行われたイベントでα9IIIが発表されました。

個人的にはここ数年で1番驚きが大きいスペックでしたし、カメラのブレイクスルー的な面もあると思います。

今回はそんなα9IIIのスペックを紹介しつつ、野鳥撮影用として購入検討しているので気になるポイントも挙げておきたいと思います。

ちなみに今回の内容は動画にもしてあるので見やすい方でご覧ください。

目次

α9IIIのスペック

ではまずスペック紹介からです。

センサー

α9IIIは2460万画素のフルサイズセンサーなんですが「積層型センサー」というものが使われています。

積層型センサーは読み出し速度が速いので、動体撮影でネックになるローリングシャッター歪みを抑えやすいというメリットがあります。

SONYだとα9シリーズとα1、他のメーカーだとZ9やR3などにも使われているんですが、α9IIIはシャッター方式がポイントです。

従来のローリングシャッターではなく「グローバルシャッター方式」になったので歪みを抑えるどころか全く発生しないんです。

あとフリッカーやストロボのシンクロスピードなどにも影響があるので、後ほどまとめてお話します。

最大常用ISO感度

最大常用ISO感度は25600でフルサイズとしては結構低めの数値です。

APS-C機のα6700でも32000なので、フルサイズとしての高感度耐性に期待するカメラではなさそうです。

解像度とフレームレート

動画の解像度とフレームレートは4K120Pまで使えます。

4K60Pは6Kオーバーサンプリングで高精細になりそうです。

4K120Pはオーバサンプリングではなさそうですがクロップなしで撮影できて、これはαシリーズで初めてになります。

4:2:2 10bit

4:2:2 10bit撮影も可能なのでカラーグレーディングも安心です。

HDMIでのRAW出力も可能のようですが、画素数、フレームレート、対応レコーダーなどの詳細は不明です。

いつも通りATOMOSレコーダーということでしょうか。

手ぶれ補正

手ぶれ補正は光学式補正の8段で「協調制御補正」もあり。

動画用のアクティブモード、ダイナミックアクティブも搭載されています。

ダイナミックアクティブはZV-E1に続いて2機種目です。

ファインダーとモニターと重さ

ファインダーは0.9倍の944万ドットでα1と同等。

モニターは3.2型で210万ドットの4軸マルチアングル、いわゆる「バリチルモニター」になっています。

重さは703gとなっています。

グローバルシャッター

大まかなスペックを紹介したので、続いてグローバルシャッターについてお話します。

グローバルシャッターはセンサーの情報を全画素同時に読み出せる方式です。

現在主流のローリングシャッター方式は上から順番に読み出しを行うので、この違いによって多くのメリットが生まれます。

歪み

1つ目のメリットは歪みが出なくなったこと。

従来は読み出し速度を早めて歪みを抑えるという対策でした。

しかしグルーバルシャッターでは全画素同時読み出しなので歪みは0になります。

フリッカー

そして2つ目はフリッカーの縞が出なくなるということです。

ローリングシャッターでセンサーの上から情報を読み出していく最中に人工光源が点滅すると、点滅が縞に映るんですが、読み出しが一瞬なのでこれも発生しません。

ただ人工光源の点滅自体がなくなるわけではないので、写真や動画の1コマ1コマの明るさがバラつくという意味でのフリッカーはなくすことはできないと思います。

同調速度

そして3つ目はストロボのシンクロスピードの制限がなくなるということです。

カメラのシャッターには先幕と後幕という部分があって、先幕が降りると光が入るようになって、後幕が降りると光が入らなくなります。

この先幕と後幕の間で光が入っている時間がシャッタースピードということです。

ストロボを使う時、先幕が降りている状態であればセンサー全体で光を受けられるわけですが、シャッタースピードが短くなると話が違ってきます。

シャッタースピードを短くすると先幕が降りていく最中に後幕も降りて小さな隙間から光を受け取ります。

上から順に取り込む間にフラッシュが焚かれてもその隙間分だけしか明るくならないので、シンクロスピードという制限が設けられています。

これがグローバルシャッターになると、先幕と後幕というものすらなくなるのでシンクロスピードの制限を受けなくなるというわけです。

以上の歪みと、フリッカー、シンクロスピードというのはあるのが前提で色んな対策がされてきましたが、グローバルシャッターで一気に解決するということです。

シャッタースピード

あと、実用面でどこまで使われるかはわかりませんが、シャッタースピードも1/80000秒というとんでもない数値になっています。

α9IIIの目玉機能

続いてα9IIIの目玉機能についてお話します。

プリ撮影

1つ目にプリ撮影機能です。

これはシャッターボタン半押しの状態から写真を撮ってくれているという機能です。

プリ撮影された画像はどんどん上書きされるので、最終的にはシャッターボタンを押す1秒前の画像から残せるということになります。

野鳥や動物撮影の動き出しを撮る時には、押した時には遅いということが多々あるので、かなり歩留まりが改善すると思います。

この機能に関してはSONYだけ遅れていた部分なので、待ち望んでいた人も多いと思います。

連写性能

2つ目にAF/E追従ブラックアウトフリーの1秒120枚撮影です。

メカシャッターではシャッター幕を開閉するのに合わせて画面が暗くなるブラックアウトが発生しますが、α9IIIはメカシャッターレスなのでブラックアウトは発生しません。

そしてAFとAEが追従しながらの1秒120枚という連写速度も実現しています。

正直ここまでの枚数になるとイメージも湧いてない状況で、個人的には120枚までは使わないと思うんですが、実現してしまっているのがすごいです。

このAF/AE追従の120枚撮影は対応レンズがあるので確認しておいた方が良いと思います。

基本的に純正レンズのみの対応で、古めのレンズは対応してないものもあるようです。

あと連写速度ブースト機能で、ボタンを押している間だけ連続速度を上げたりもできるようです。

動画性能

3つ目は動画性能です。

α9IIIのグローバルシャッターは静止画だけでなく動画でも効果を発揮するので、フリッカーや歪み対策に有効です。

α9IIでは積層型センサーは載っていましたが、動画は4K30Pまでで4:2:0 8bitということで完全にスチル機という印象でした。

α9IIIでは4K120Pが歪みもクロップも無しで撮れます。

ダイナミックアクティブもRAWの外部出力もあるので動画性能がかなり上がっています。

野鳥撮影用の検討

ここまで目玉機能についてお話したので、野鳥撮影目線で気になるポイントを挙げていきたいと思います。

高感度耐性

1つ目に気になるのは高感度耐性です。

グローバルシャッターは動体撮影で間違いなく有効なんですが、被写体ブレを起こしたら元も子もないので、通常通りSSは短くすることになります。

僕が撮ってるのはシマエナガなどの小型の野鳥で羽ばたきも早いので、1/4000秒くらい必要になって、感度を上げないとSSを確保できないです。

α9IIIは最大常用ISO感度25600なので、フルサイズの標準としてα7IVと比較すると1段低くなっています。

この差が実際の絵にどう出てくるかは気になるところです。

ただプリキャプチャと連写速度を考えると、今まで撮れなかったものが撮れるのは間違いないです。

デュアルベースISO

2つ目はデュアルベースISOについてです。

高感度耐性と同じ意味ではあるんですが、低感度と高感度にベース感度があると撮影もしやすくなると思います。

単純に野鳥の姿、表情を撮るなら低感度の連写で撮れると思いますし、動きを撮るなら高感度で連写をしたいので、デュアルベースISOがあるとしたらどの感度なのかというのはとても気になります。

プリ撮影のファイル形式

3つ目はプリ撮影機能のファイル形式です。

他社の話になるんですが、Z9ではプリキャプチャはJPEGでは使えますがRAWでは使えないようです。

α9IIIのプリ撮影でRAWが使えるのかというのは気になるところなんですが、情報は近々出てくるんだろうと思います。

気になるところを3つ挙げたんですが、特にはプリキャプチャでRAWを使えるかが結構重要ポイントになりそうです。

あとは予算と相談して購入したいですが、値段が値段なので機材の下取りも含めて考えてみます。

購入はSONYストア

ちなみにα9IIIを購入するならSONYストアがオススメです。

アカウントを作って購入するだけで次のメリットがあります。

  • 10%OFFクーポン(初回も使える)
  • メーカー3年保証が無料
  • 定期的にクーポン配布

SONYストアの価格はパッ見だと高く感じるんですが、そこから10%OFFですし1年の無料保証が3年になるので、実はかなり安いです。

αあんしんプログラムに入ると15%クーポンやレンズの長期保証クーポンがもらえたりしますが、こちらは月額550円かかりますので、必要に応じて考えればOKです。

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以上、機材選びの参考にしてみてください。

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