SIGMA 16mm F1.4 DC DNって明るくて重宝しそう。でも価格は安いのかな?
SIGMA 16mmは明るくてとても良いレンズです。ただ「コスパはどうなの?」と気になる方も多いはず。
この記事ではSIGMA16mmの価格について考察していきます。
この記事の筆者は写真家兼ライターの「とも」です。
全国を旅しながら風景写真を撮影して生活しています。
奥入瀬のやさしい絶景。 pic.twitter.com/6JgJGHyGeG
— とも@旅×写真 (@tm47prefectures) November 14, 2020
そんな筆者は旅先でSIGMA 16mm F1.4 DC DNを頻繁に使用しています。夜景撮影などに重宝しており、このレンズの良さを皆さんにもお伝えできればと思っています。
ということで今回は「SIGMA 16mm f1.4 DC DNの価格は高い?安い?」というテーマで記事を書きます。
SIGMA 16mm F1.4 DC DNの価格
SIGMA 16mm F1.4 DC DNの価格は高いか安いか。
結論から言うと、答えは「安い」です。
同価格帯の広角レンズでこれほどの明るさは他にありません。
これから詳しく解説していきますが、まずはSIGMA 16mm F1.4 DC DNの価格を確認しておきます。
ちなみに今回の記事で解説するのはSONY eマウント APS-C用なのでお間違いの無いよう。
複数のサイトで確認したところ、4万円代で売られているのがほとんどでした。
この金額を念頭に他の製品と比較してみましょう。
SIGMA 16mm F1.4 DC DNを比較
SIGMA 16mm F1.4 DC DNと全く同じ性能(焦点距離16mm、開放F値1.4)の製品は探しても見つかりませんでしたので、性能が近いレンズと比較していきます。
Tokina FiRIN 20mm F2 FE AF
こちらはフルサイズ用のレンズです。
焦点距離は16mmより大きい20mmで、開放F値も1.4より大きい2.0です。数値で見ると劣っているようですが、フルサイズ機での使用を考えれば単純にそうは言えません。
ただ、似た性能を持っているということはお分かりいただけると思います。
ちなみに、最短撮影距離は0.28mで、長さ81.5mm、重量950gです。(SIGMA 16mm DC DNは最短撮影距離0.25m、長さ92.3mm、重さ405g)
気になる価格はおよそ8万円。フルサイズ用のレンズはどうしても高くなりがち。APS-C機に付けても問題なく撮影はできますが、似た性能なら価格の安いレンズを選びたいですね。
SIGMA 14mm F1.8 DG HSM
このレンズはフルサイズ用の製品で、SIGMA 16mm F1.4 DC DNの上位互換と言って良い代物です。
焦点距離は16mmよりさらに広角の14mmで、開放F値もほぼ同等の1.8。1.4に劣っているように見えますが、フルサイズ機で14mmの焦点距離はまさに超広角。F1.8の明るさなら、ボケも活かした撮影ができそう。
他にも、歪みや色収差がほとんど発生しないなど素晴らしい性能を持っています。
ただ、性能の分、巨大なレンズとなっており、長さ152mm、重量1,230gもあります。
気になる価格はおよそ14万円。全然違いますね。
本格的に夜景や星空撮影を行う方、フルサイズ機を購入予定の方、そして何よりお金に余裕のある方はこちらを購入しても良いかもしれません。
SONY E20mm F2.8
もっと安いレンズは無いのかということで比較するのは、SONY E20mm F2.8です。SIGMA 16mm F1.4 DC DN と同じくAPS-C用のレンズです。
焦点距離20mmということで、16mmほどではありませんが広角です。開放F値は2.8ということで、これまた1.4には及びません。
SIGMA 16mm F1.4と比較すると、ちょっと画角が物足りないし、せっかく単焦点レンズを買うのに開放F値2.8では物足りないでしょう。
また、製品レビューを見ると、解像度が低いとの意見も見られたのも気になるところです。
その代わり、長さ20.4mm重さ69gというコンパクトさが強みです。
肝心の価格は約3万円。SIGMA 16mm F1.4 DC DNより1万円ほど安いですね。しかし、画角も明るさも物足りないので、正直比較の対象になっていないかもしれません。
広角の単焦点レンズ3つと比較しました。似た性能のレンズを調査してわかったのは、SIGMA 16mm F1.4 DC DNほどの広角で明るいAPS-C用レンズは他に無いということです。
そして、フルサイズ用レンズと比べてかなりの低価格であることもわかりました。
レンズの比較については以上で、せっかくなので次は、筆者が撮影した写真を作例としてご紹介します。
SIGMA 16mm F1.4 DC DNの作例
SIGMA 16mm f1.4 DC DNの作例を、条件の違う3つの撮影場面で見てみましょう。
星空撮影
色温度の設定で青くなりすぎてます。すみません^^;
広角の明るいレンズが特に機能を発揮するのは「夜景撮影」です。特に、星空撮影では星1つ1つの光を取り込めるレンズの明るさが必要となります。
上の写真ではF値を最小の1.4まで下げ、シャッタースピード(SS)を最長の30秒に設定して撮影しています。レンズの明るさのおかげでISO感度を1000未満に抑えることができました。(ISOを上げると明るくなる代わりにノイズが出易くなります)
下記記事では他にも星空の作例を載せています。
SIGMA 16mm f1.4 DC DNで星空撮影【愛用者が解説】
街の夜景撮影
上の写真はKITTE丸の内屋上庭園から撮影した東京駅の夜景です。
街中の夜景スポットは三脚禁止である場合が多く、手ブレしやすいのが悩みどころです。ここでも三脚の使用は禁止されていました。
手ブレの原因は、明るさが足りないのをSSを長くすることで補うためです。明るいレンズなら比較的SSを短くして手ブレを抑えることができます。
この写真もF値を下げることで手ブレを発生させずに済みました。星空撮影と同様、ISO感度を上げれば写真は明るくなりますが、現像したらノイズでざらざらだった…なんてことにならないためにも明るいレンズを使用することをお勧めします。
日中の撮影
SIGMA 16mm F1.4 DC DNは日中の撮影もしっかりこなせるのですが、ここで強みにしたいのは「ボケ量」です。
f値はどれだけ明るいかの指標ですが、どれだけボケるかの指標でもあり、開放f値が小さければよりボケのある写真が撮影できるということになります。
上の写真は公園の花壇のコスモスです。16mmの広角で広がりを持ちつつ、手前と奥をしっかりボカすことができています。
ボケるということは被写体を強調できるということでもあり、ピントが合っている写真中央のコスモスが被写体であることをお分かり頂けると思います。(花はそっぽを向いてますが)
違う撮影場面での作例を3つご紹介しました。今後の撮影の役に立てていただければと思います。
下記記事ではより多くの作例や性能についての解説、価格の考察を行っています。よければご覧ください。
SIGMA 16mm F1.4 DC DNまとめ!【作例・価格・性能】
最後にこの記事のまとめをしたいと思います。
まとめ
SIGMA 16mm F1.4 DC DNの価格に関する考察記事を書きました。
結論として、このレンズは安いと言えます。
APS-C用レンズでこの明るさと画角(広角)を併せ持つ製品は他に無く、似た性能の製品と比較しても、高価であったり性能が足りない物しかありませんでした。
APS-C機で風景写真をよく撮影する方には強く購入をお勧めします。星空撮影や手持ちの夜景撮影、ボケた写真を撮影するのに非常に重宝します。
ぜひ購入をご検討ください。
以上、この記事が皆さんのお役に立てば幸いです。
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