ZV-E10には手ぶれ補正があるけど、ジンバルもあった方が良いかな?
ZV-E10の「アクティブモード」があれば動画のブレがかなり軽減されます。
しかし、大きな揺れや傾きを抑えるにはジンバルが必要だし、他にも様々なメリットがあります。
ということで今回は、ジンバルが必要な理由をお話したうえで、ZV-E10におすすめのジンバルを紹介します。
ZV-E10にもジンバルが必要な理由
まずは、ZV-E10にもジンバルが必要な理由をお話します。
「手ブレ補正があるのに、ジンバルが必要なら意味ないじゃん」と思う方もいるかもしれません。
ただZV-E10の手ブレ補正とジンバルの効果はそれぞれ違うと思った方が良いです。
両方の機能を使い分けることで、より良い映像を撮影できるんです。
ということで、ジンバルが必要な理由は次の4つです。
- アクティブは大きな揺れに耐えられない
- ジンバルなら軸固定できる
- ジンバルなら旋回スピードを決められる
- アクティブモードにはクセがある
それぞれについて解説します!
アクティブモードは大きな揺れに耐えられない
ZV-E10のアクティブモードは「電子式手ぶれ補正」です。
広めに撮影して録画範囲を調整することで、ブレを補正しています。
イメージ的には「トリミング」みたいなものです。
有効な手ぶれ補正ですが「撮影範囲」という限界があるので、これ以上ブレが大きくなると補正できません。
それに対してジンバルは、大きなブレにも耐えられます。ブレというより「揺れ」という感じでしょうか。
仕組みはこれからお話するとして、「揺れ」はジンバルで抑えつつ、微細な「ブレ」はカメラやレンズで補正するのがベストだと思います。
ちなみに、この記事では手ぶれ補正を含めた実機レビューを載せているので良ければ参考にしてください。
ジンバルなら軸固定できる
ジンバルが大きな揺れに耐えられる理由は、軸固定機能にあります。
ジンバルは3軸回転を制御することで揺れを低減し、映像に様々な効果を与えられます。
ジンバルを使うにあたって仕組みも理解しておいた方が良いので、3軸回転について図で示しておきます。
チルト・パン・ロールの3軸を固定あるいは開放するのがジンバルの役割です。
例えば、チルトとロールを固定してパンは自由にする「パンフォロー」なら水平を維持しつつ左右に滑らかな旋回ができます。
ジンバル初心者の方はパンフォローがおすすめ。
パンとロールを固定する「チルトフォロー」では下から上へ煽るような映像が撮れます。オープニング映像などでもよく見かけますね。
また、全ての軸を固定する「オールロック」は直進の時はもちろん、進行方向に対して垂直に撮る場面にも使えます。(道路向かいのモデルを歩きながら撮るなど)
このように、3軸のいずれかを固定することで、揺れを抑えるだけでなく映像に様々な効果を与えることができるのです。
ジンバルなら旋回スピードを決められる
手持ち撮影でゆっくり旋回しようとしても、スピードが一定にならず落ち着かない映像になります。歩きながらの撮影では足元や周囲にも気を使うので尚更です。
しかし、ジンバルがあれば「フォロースピード」を決めて一定の速さで旋回できます。また、ジョイスティックやダイヤルを使えば自分の向きは変えずにカメラだけ旋回させることも可能。
じっくり見せたい映像はフォロースピードを遅めにすると良いし、機敏な被写体を追うなら早めると良いです。
アクティブモードにはクセがある
ZV-E10のアクティブモードには注意すべきクセが3つあります。
滲み
1つ目はSSを長くすると滲みが出るということです。
電子式補正は先ほどもお伝えしたとおりトリミングみたいなもので、映像の軌跡であるモーションブラーを消すことができず、これが滲みのように見えます。
モーションブラーを抑えるにはSSを短くするか、そもそものブレを減らす必要があります。
ジンバルでブレを抑えればSSを長くしても滲みは目立ちにくくなります。
クロップ
2つ目はクロップです。
アクティブモードは映像のトリミングなので本来の画角より狭い映像になります。
このクロップを避けたいなら、ジンバル+スタンダード補正(レンズ補正)での撮影もアリだと思います。
アクティブモードを使うとより強力な補正ができますが、個人的にはジンバルがあればスタンダードで十分です。
ちなみにZV-E10と相性抜群のレンズをこちらで紹介しています。
4Kは効果が落ちる
3つ目は4Kだと効果が落ちるということです。
ZV-E10のアクティブモードはFHDなら手持ちで歩き撮影ができたりもしますが、4Kだと効果が落ちる仕様です。
FHDで十分という方はアクティブモードだけで良いかもしれませんが、4Kの高画質で撮影するならジンバルがあった方が良いです。
ここまで、ZV-E10にもジンバルが必要な理由をお話しました。
簡単にまとめると、ZV-E10には強力な手ぶれ補正があるけど、より大きな揺れや傾きを抑えるにはジンバルが必要ということです。
また、3軸の調整とフォロースピード変更によって映像に様々な効果を与えられます。
ジンバルの必要性がわかったところで、ここからZV-E10と一緒に使って欲しいジンバルを5つ紹介します。
ZV-E10と一緒に使って欲しいジンバル5選!
それでは、ZV-E10と一緒に使って欲しいジンバル7選を紹介します。
紹介するのはコチラ。
- DJI RS3 Mini
- MOZA Mini-P
- ZHIYUN CRANE M3
- ZHIYUN CRANE M3S
- ZHIYUN CRANE M2S
早速紹介していきます!
DJI RS3 Mini
- 耐荷:2,000g
- 重さ:850g
- 運転:12時間
- 充電:2.5時間
- 値段:52,000円
DJIのジンバルで、値段もは手頃でパワーもあるジンバルです。
このジンバルは僕も使っているんですが、ZV-E10どころかフルサイズ機のα7IVも載せられるとても優秀なジンバルです。
「念の為フルサイズ機も載せられる性能がほしい」という人にはかなりおすすめできます。
一般的なジンバルよりは軽めですが、今回紹介するものでは少し重めです。
Bluetooth接続すればグリップで録画停止や電動ズームも使えるので操作も快適です。
重さと値段とパワーのバランスが一番良いジンバルだと思います。
RS3 MiniとSONY FX30を使った映像もあるのでよければ参考にしてみてください。
MOZA Mini-P
- 耐荷:900g
- 重さ:710g
- 運転:20時間
- 充電:1.5時間
- 値段:27,000円
今回紹介するジンバルでも安くて軽量なMOZAのジンバルです。
「MOZA」はGudsen社のジンバルブランド。GudsenはDJIと同じくアクションカムやドローンを数多く製作しているメーカーです。
Mini-Pは超軽量ながらフルサイズも載せられるジンバル。とは言え、他のジンバルほど力や剛性はないので無理のない運用に留めましょう。
ZV-E10の軽さなら重いレンズをつけない限り問題ないです。
また、液晶画面が無いのでモード切り替えはトリガーやボタンで行い、調整関係はスマホアプリで行います。
少し古めのジンバルなので足りない部分はあるかもしれません。
最小限の機能でお手軽に始めるならこのジンバルという感じです。
ZHIYUN CRANE M3
- 耐荷:不明(フルサイズ機でもある程度可)
- 重さ:700g
- 運転:8時間
- 充電:2時間
- 値段:49,000円
2021年に発売されたZHIYUNのジンバルです。
まず肝心の耐荷ですが、数字では公表されていません。代わりにカメラとレンズの組み合わせが公表されており、ZV-E10ならあまり心配せず使えそう。
ただ、フルサイズ機だと少し心もとなくて、レンズは400gくらいに抑える必要があるようです。
ジンバル性能は高くて、重さ700gなのも魅力的。タッチパネルで操作性も高いです。
MOZA Mini-Pと同じく、フルサイズでの運用は少し気をつけたほうが良いですが、それ以外は魅力の多いジンバルだと思います。
ZHIYUN CRANE M3S
- 耐荷:不明
- 重さ:705g
- 運転:7時間30分
- 充電:2時間00分
- 値段:51,000円
2023年に発売されたジンバルで、CRANE M3のアップデート版です。
と言っても、スペック的に大きな差はありません。
耐荷ですが、カメラの対応表にはフルサイズ機も載っています。
ZV-E10とAPS-C用レンズの組み合わせなら相当大きなレンズでなければ問題なさそうです。
やはりフルサイズだとレンズは選びそうですが、APS-Cなら安心の性能という感じです。
ZHIYUN CRANE M2S
- 耐荷:不明
- 重さ:549g
- 運転:10時間35分
- 充電:1時間40分
- 値段:39,000円
最後に紹介するのもZHIYUNのジンバル。
2022年に発売されたとてもコンパクトなジンバルで、筆者は気軽に撮る時はこのジンバルを使います。
耐荷はCRANE M3と同じく公表されておらず、レンズとの組み合わせリストから判断することになります。
筆者の体感としてはレンズは300gまでに抑えた方が良さそうだなと思っています。
SONY純正のAPS-C用レンズならあまり心配は要らなそうですが、サードパーティレンズは重いものが多いので要注意。
M3やM3Sよりパワーがない分、バランス調整もシビアにはなります。
1時間40分の充電で10時間もつのでかなり安心。
値段もお手頃で操作性も良いお気に入りのジンバルです。
ZV-E10おすすめジンバルまとめ
今回はZV-E10におすすめのジンバル についてお話しました。内容を簡単におさらいします。
ZV-E10には手ぶれ補正がありますが、次の4つの理由からジンバル運用も考えた方が良いです。
- アクティブは大きな揺れに耐えられない
- ジンバルなら軸固定できる
- ジンバルなら旋回スピードを決められる
- アクティブモードにはクセがある
ZV-E10のアクティブモードやレンズの手ぶれ補正は小さなブレは抑えるけど、大きな揺れや傾きは抑えられません。
ジンバルがあれば、揺れや傾きを強力に抑えた映像を撮影できます。
また、チルト・パン・ロールの3軸を固定することで映像に必要な効果も与えられます。
フォロースピードを調整して一定の速さで旋回することも可能です。
電子式補正の滲みやクロップ、4Kでは補正効果が落ちるという仕様があるので、ジンバルの有無で使い勝手が大きく変わります。
以上を踏まえて、ZV-E10と一緒に使って欲しいジンバルを5つ紹介しました。
- DJI RS3 Mini
- MOZA Mini-P
- ZHIYUN CRANE M3
- ZHIYUN CRANE M3S
- ZHIYUN CRANE M2S
フルサイズ機の運用も考えるなら「DJI RS3 Mini」がオススメです。
値段と重さとパワーのバランスがとても良いジンバルだと思います。
まずはお手頃ジンバルから始めたいという人には「ZHIYUN CRANE M2S」がおすすめ。
M2Sよりパワー的に安心できるのは「M3」と「M3S」です。
ぜひ今回紹介したジンバルとZV-E10で、より良い映像を撮影してください。
以上、ZV-E10と一緒に使って欲しいジンバルについての記事でした。最後までお付き合いいただきありがとうございます。
この記事が皆さんのお役に立てば幸いです。
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