
ZV-E10の手ぶれ補正は強力みたいだけど、ジンバルもあった方が良いかな?
ZV-E10の「アクティブモード」があれば動画のブレがかなり軽減されます。
しかし、大きな揺れや傾きを抑えるにはジンバルが必要だし、他にも様々なメリットがあります。
ということで今回は、ジンバルが必要な理由をお話したうえで、ZV-E10におすすめのジンバルを紹介します。
この記事を書いているのは写真家兼ライターの「とも」です。全国を旅しながら風景を撮影しています。
そんな筆者はZV-E10愛用者で、ユーザー目線で役立つ情報をお伝えできればと思っています。
ということで今回は「ZV-E10と一緒に使って欲しいジンバル5選!【ジンバルが必要な理由】」というテーマでお話します。
ZV-E10にもジンバルが必要な理由


まずは、ZV-E10にもジンバルが必要な理由をお話します。
「手ぶれ補正が強いって聞いたのに、ジンバルが必要なら意味ないじゃん」と思う方もいるかもしれませんが、ZV-E10の手ぶれ補正とジンバルの効果はそれぞれ違うと思った方が良いです。
両方の機能があることで、より良い映像を撮影できるのです。
ということで、ジンバルが必要な理由は次の3つです。
- アクティブモードは大きな揺れに耐えられない
- ジンバルなら軸固定できる
- ジンバルなら旋回スピードを決められる
それぞれについて解説します!
アクティブモードは大きな揺れに耐えられない
ZV-E10のアクティブモードは「電子式手ぶれ補正」です。
広めに撮影して録画範囲を調整することで、ブレを補正しています。


イメージ的には「トリミング」みたいなものです。とても有効な手ぶれ補正だし、他のミラーレスと比べても効果は大きいです。
しかし「撮影範囲」という限界があるので、これ以上ブレが大きくなると補正できません。
それに対してジンバルは、大きなブレにも耐えられます。ブレというより「揺れ」という感じですかね。
仕組みはこれからお話するとして、「揺れ」はジンバルで抑えつつ、微細な「ぶれ」はアクティブモードで補正するのがベストということは覚えておきましょう。
ちなみに、この記事では手ぶれ補正を含めた実機レビューを載せているので良ければ参考にしてください。


ジンバルなら軸固定できる
ジンバルが大きな揺れに耐えられる理由は、軸固定機能にあります。
ジンバルは3軸回転を制御することで揺れを低減し、映像に様々な効果を与えることもできます。
ジンバルを使うにあたって仕組みも理解しておいた方が良いので、3軸回転について図で示しておきます。


チルト・パン・ロールの3軸を固定あるいは開放するのがジンバルの役割です。
例えば、チルトとロールを固定してパンは自由にする「パンフォロー」なら縦揺れや傾きのない映像が撮影できます。自由に歩くモデルを追ったり、旋回して左右の風景を撮影するのにも向いてます。
パンとロールを固定する「チルトフォロー」で下から上へ煽るように撮った映像はオープニングによく使われますね。
また、全ての軸を固定する「オールロック」は直進の時はもちろん、撮影方向と進行方向が垂直の場面にも使えます。(道路向かいのモデルを歩きながら撮るなど)
このように、3軸のいずれかを固定することで、揺れを抑えるだけでなく映像に様々な効果を与えることができるのです。
ジンバルなら旋回スピードを決められる
手持ち撮影でゆっくり旋回しようとしても、スピードが一定にならず落ち着かない映像になります。歩きながらの撮影では足元や周囲にも気を使うので尚更です。
しかし、ジンバルがあれば「フォロースピード」を決めて一定の速さで旋回できます。また、ジョイスティックやダイヤルを使えば自分の向きは変えずにカメラだけ旋回させることも可能。
じっくり見せたいパノラマなどはフォロースピードを遅めにすると良いし、機敏な被写体を追うなら早めると良いです。
ここまで、ZV-E10にもジンバルが必要な理由をお話しました。
簡単にまとめると、ZV-E10には強力な手ぶれ補正があるけど、より大きな揺れや傾きを抑えるにはジンバルが必要ということです。
また、3軸やフォロースピードを操って映像に様々な効果を与えられるので、より良い映像作品を作るにはジンバルが必要と言えるのです。
ジンバルの必要性がわかったところで、ここからZV-E10と一緒に使って欲しいジンバルを5つ紹介します。
ZV-E10と一緒に使って欲しいジンバル5選!


それでは、ZV-E10と一緒に使って欲しいジンバル5選を紹介します。
紹介するのはコチラ。
- DJI RSC 2
- DJI RS 2
- MOZA Mini-P
- MOZA AirCross 2
- ZHIYUN WEEBILL-S
追記:この記事を書いた後に「ZHIYUN CRANE M3」が発売されたので、最後に紹介しています。
早速紹介していきます!
DJI RSC 2
- 耐荷:3,000kg
- 重さ:1,216g
- 運転:14時間
- 充電:2時間
- 値段:54,000円
最初に紹介するジンバルはDJIというメーカーの「RSC2」。
DJIはジンバルだけでなく、アクションカムやドローンを数多く製作しているメーカーで、信頼できます。
RSC2は重さ1.2kgで他のジンバルと比べるとやや重めですが、撮影の自由度はその分高め。
グリップの角度調節ができるので、逆手にしなくても吊り下げ撮影できます。これなら、ローアングルの躍動感ある映像が撮影できるし、折りたたんでコンパクトに収納できます。
垂直モードを使えば「YouTube Shorts」や「TkTok」用の縦動画も撮りやすいです。
DJI RS 2
- 耐荷:4,500g
- 重さ:1,300g
- 運転:12時間
- 充電:1.5時間
- 値段:79,000円
こちらもDJIのジンバルで、RSC2よりさらに高機能となっています。
RS2はRSC2より100g重いですが、耐荷量が1.5kgも増大しています。RS2にはカーボンが使われているので、1.5kgの耐荷量に対して100gの増量で済んでいるのです。
モニターがフルカラーのタッチパネル式になっているのでより直感的に操作できるし、モニターにカメラの映像を表示したり、動く被写体を自動で追尾する「トラッキング」もできたりと機能てんこ盛り。(RSC2もトラッキングできるがスマホ接続が必要)
RSC2のようにグリップの折りたたみはできず、代わりにグリップ取り外しができるようになっています。これは好みによるかもしれませんね。
RSC2よりさらに高性能のジンバルですが、ZV-E10にはスペックが高すぎる気もしますね。フルサイズ機での撮影なども考えている方にはおすすめです。
MOZA Mini-P
- 耐荷:900g
- 重さ:694g
- 運転:20時間
- 充電:1.5時間
- 値段:27,000円
今回紹介するジンバルで最安最軽量なのが、このMOZAのジンバルです。
「MOZA」はGudsen社のジンバルブランド。GudsenはDJIと同じくアクションカムやドローンを数多く製作しているメーカーです。
Mini-Pは超軽量ながらフルサイズも載せられるジンバル。とは言え、他のジンバルほど力や剛性はないので無理のない運用に留めましょう。ZV-E10の軽さなら重いレンズをつけない限り問題ないです。
また、液晶画面が無いのでモード切り替えはトリガーやボタンで行い、調整関係はスマホアプリで行います。
最小限の機能でお手軽に始めるならこのジンバルという感じです。
MOZA Air Cross 2
- 耐荷:3,200g
- 重さ:1,050g
- 運転:12時間
- 充電:3時間
- 値段:47,000円
Mini-Pと同じくMOZAのジンバルです。
AirCross2は耐荷3,200gなのでパワー十分。重さも1,050gで比較的軽いです。
このジンバルの良いところは、3軸固定やフォロースピードの調整がすぐできること。他のジンバルは「パンフォローモード」とか「チルトフォローモード」という感じでモードを切り替えますが、AirCross2は3軸それぞれをLockとFreeで切り替えます。
最初は少しとっつきにくいかもしれませんが、慣れると一瞬で自由自在に切り替えできて便利。
フォロースピードの調整はダイヤル式で、0〜100の細かい設定ができます。他のジンバルだとフォロースピード調整にも一手間かかりますが、AirCross2だと一瞬です。
もちろん、自撮りやFPV、ヴォルテックスなどの撮影モードも豊富に用意されています。
カスタマイズ性能が高くパワーも十分の、筆者一押しジンバルです。
ZV-E10とキットレンズSELP1650での作例もあるので良ければご覧ください。
ZHIYUN WEEBILL-S
- 耐荷:3,500g
- 重さ:980g
- 運転:14時間
- 充電:2.5時間
- 値段:49,000円
最後に紹介するのはZHIYUNのジンバルです。
980gとかなり軽量なのに、3.5kgの機材が載せられます。
WEEBILL-Sの最も大きな特徴は「背面グリップ」です。三脚部分を背面に装着することで、ジンバルを上下でしっかり抑えて安定した撮影ができます。
この持ち方だとジンバルがやや前傾しますが、実は垂直より前傾の方が手ぶれをより抑えられるので、動画の質的にも体への負担的にも嬉しい設計です。片手で吊り下げればローアングル撮影にも重宝しますね。
ただ、下グリップは三脚を外すと極端に短くなります。短いグリップの中にボタンや液晶があるので干渉する場合もあるので少し注意が必要です。
ZHIYUN CRANE M3
- 耐荷:不明(フルサイズ機でもある程度可)
- 重さ:700g
- 運転:8時間
- 充電:2時間
- 値段:49,000円
ジンバル5つ紹介しましたが、この記事を執筆後にZHIYUN CRANE M3が発売されました。
YouTubeのレビューなどで評判が良いので紹介しておきます。
まず肝心の耐荷ですが、数字では公表されていません。代わりにカメラとレンズの組み合わせが公表されており、ZV-E10ならあまり心配せず使えそう。
ただ、フルサイズ機だと少し心もとなくて、レンズは400gくらいに抑える必要があるようです。
映像を見た限りジンバル性能は高くて、重さ700gも魅力的。タッチパネルで操作性も高いです。
ただ、MOZA Air Cross2ほどのカスタマイズ性はなくて、チルトフォロー(縦にだけ動く)はできません。
MOZA Mini-Pと同じく、フルサイズでの運用は少し気をつけたほうが良いですが、それ以外は魅力の多いジンバルだと思います。
ZV-E10おすすめジンバルまとめ


今回はZV-E10におすすめのジンバル についてお話しました。内容を簡単におさらいします。
ZV-E10には強力な手ぶれ補正がありますが、次の3つの理由からジンバル運用も考えた方が良いです。
- アクティブモードは大きな揺れに耐えられない
- ジンバルなら軸固定できる
- ジンバルなら旋回スピードを決められる
ZV-E10のアクティブモードやレンズの手ぶれ補正は小さなブレは抑えるけど、大きな揺れや傾きは抑えられません。ジンバルがあれば、揺れや傾きを抑えて滑らかな映像を撮影できます。
また、チルト・パン・ロールの3軸を固定することで映像に必要な効果も与えられるし、フォロースピードを調整して一定の速さで旋回することも可能になります。
以上を踏まえて、ZV-E10と一緒に使って欲しいジンバルを5つ紹介しました。
- DJI RSC 2
- DJI RS 2
- MOZA Mini-P
- MOZA AirCross 2
- ZHIYUN WEEBILL-S
中でも筆者一押しなのは「MOZA AirCross 2」です。カスタマイズ性能が高くパワーも申し分ないので、フルサイズ機の搭載も可能です。
まずはお手頃ジンバルから始めたいという人には「MOZA Mini-P」がおすすめです。(MOZAにこだわってる訳ではなくて単純におすすめ)
ぜひ今回紹介したジンバルとZV-E10で、より良い映像を撮影してください。
以上、ZV-E10と一緒に使って欲しいジンバルについての記事でした。最後までお付き合いいただきありがとうございます。
この記事が皆さんのお役に立てば幸いです。


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